無印ニッポン の商品レビュー
三浦さんとセゾングループ総帥だった方の対談。さくさくと読める。無印を生み出した背景とか、オルタナティブなものを目指そうとしたとか、ものすごく興味深い対談。堤さんは一昨年(2013年)に亡くなっているようなので、本当に晩年の対談だったのだなと、しみじみ。
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「これから、ポジティブな意味で無印な地方が再評価されるだろう。たいしたものはない、都会にあるものはない、しかしそれて暮らせる、これでいい、十分だという価値観を持った地方が再評価されるのではないか。」p.78
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地元の駅ビルで購入する。正直、期待はずれでした。対話が成立していないのです。両者が、一方的に持論を述べるだけです。何故、こんな対談になってしまったのでしょう。理由は簡単です。三浦さんが企画を練っていないからです。堤さんには、語るべき経験、知性があります。ただし、対談の相手がしっか...
地元の駅ビルで購入する。正直、期待はずれでした。対話が成立していないのです。両者が、一方的に持論を述べるだけです。何故、こんな対談になってしまったのでしょう。理由は簡単です。三浦さんが企画を練っていないからです。堤さんには、語るべき経験、知性があります。ただし、対談の相手がしっかりしていないと、同じことを繰り返します。また、対談相手に、無意味に迎合します。それを防ぐには、事前に、綿密なシナリオを組むことです。上野先生は、綿密なシナリオを組んで、対談に臨みました。それに対して、三浦さんはアドリブです。これでは、何も出てきません。イオンの問題は、どうも誤解があるような気がします。イオンは、商店街を滅ぼしたかもしれません。同時に、イオンがなければ、その町は滅びたでしょう。イオンすらない町に、若者は住みません。そんな気がします。
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セゾングループの二人なのでノスタルジー対談かな?と思ったが、さまざまな未来提言を含めた読み応えのある内容であった。
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西武、パルコで20世紀末の消費文化を牽引した、 提清二氏との対談。 この人はやはり凄い。 百貨店に代表される大量消費型のビジネスの終焉を 冷静に眺めているような印象を受けた。 次に来るのはもう、右肩上がりを前提としない 静かな、しかし豊かな消費社会ではないか。 それは日本でこそ始めやすいように思う。 アメリカではないな、やっぱり。
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ここのところリンク読みしているセゾン文化もの。今更ながら、堤清二という存在の「深さ」と「軽さ」に興味津々なのです。そういう意味で、本書は辻井喬名で書かれているものに比べ、自己批評性が薄く感じられました。やはり、セゾングループの総帥、堤清二とグループ企業、アクロスの編集者であった三...
ここのところリンク読みしているセゾン文化もの。今更ながら、堤清二という存在の「深さ」と「軽さ」に興味津々なのです。そういう意味で、本書は辻井喬名で書かれているものに比べ、自己批評性が薄く感じられました。やはり、セゾングループの総帥、堤清二とグループ企業、アクロスの編集者であった三浦展との組み合わせが、ちょっとタテの関係過ぎたのかなぁ…語られている内容はTPP問題で待ったなしになった論点の先駆けていたりして十分、刺激的なのですが、なんか全体としては、モヤッとした感じで…サブタイトルに「20世紀消費社会の終焉」とあるのですが、そう!なんか「20世紀消費社会」のお通夜で交わされる会話みたいに感じました。
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三浦展氏の著作は目を覆いたくなるくらい、基礎知識の不足とデータの意図的な引用が多い。 でも、この本ではインタビュアーとして、堤氏と視点が共有されており、非常に読みやすい。 安易な若者批判がなければ、非常に面白い本。でも、三浦展氏がそれを生業としている以上、切っても切り離せない...
三浦展氏の著作は目を覆いたくなるくらい、基礎知識の不足とデータの意図的な引用が多い。 でも、この本ではインタビュアーとして、堤氏と視点が共有されており、非常に読みやすい。 安易な若者批判がなければ、非常に面白い本。でも、三浦展氏がそれを生業としている以上、切っても切り離せないわけで、この本でも安易な批判に逃げており、残念。
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色々と言われていましたが、堤清二のある一面が良く分かる本。 消費を是とするアメリカ文化、その影響を大きく受けた世代のしがらみと、それに対するアンチテーゼ。消費を礼賛しない。ブランド信仰しない。肩の力を抜いて、「こんなもんでいいでしょう。」という生活スタイルを提案した無印。 三浦氏言うところのファスト風土化する日本は、今後どっちに向くべきなのか。 画一化と多様性とを対比すると、概して多様性に共感する意見が多いが、一面、多様性とはどこに居ても何でも手に入り、広がりを基本とした形態だが、そこではローカリティがどんどん希薄になっていく。反対に、ある意味排他的な画一性こそがローカリティの基礎になるのではないか。
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面白かった。堤を知るほどこの人の目指した戦後日本の理想を知りたくなる。セゾン崩壊以降の社会はある種の文化空洞化って感じるのは俺世代くらいで終了してると思うけど。
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○日本の経営者に対する堤清二からの苦言。単に雇用調整という言葉で片付けるのではなく、その言葉の背後に現実の人間がいることを知っている昭和時代の経営者の視点。「仕方ない」で済ませない姿勢の大事さとも言える。 「基本的人権のかなりの部分を占める労働権という問題については、世界中にコ...
○日本の経営者に対する堤清二からの苦言。単に雇用調整という言葉で片付けるのではなく、その言葉の背後に現実の人間がいることを知っている昭和時代の経営者の視点。「仕方ない」で済ませない姿勢の大事さとも言える。 「基本的人権のかなりの部分を占める労働権という問題については、世界中にコンセンサスがあるから。ヨーロッパはもちろんのこと、アメリカにもある。労働権を守るということについては、社会的な存在理由が成立している。日本の財界人は、労働権を本質的には認めていないと言っていい。ましてや、スト権など認めていない。それは労働者のわがままだ、と考える。経営者の意識構造が前近代のままであるところに、アメリカ的金融資本主義の崩壊が、襲ってきてしまった。その結果、日本の財界、保守的政界のものの見方は、近代を通過しないまま元に戻る。「臨時雇用社員は辞めさせればいい。正規社員は別だけれども、会社あってのも物種だ」という考えに、簡単に走ってしまって、労働権やストライキ権など全く眼中にない。 いま始まっている世界恐慌的な変化の中で、日本の場合は、経営者の意識が、明治の時代に戻ってしまっているのではないでしょうか。意識が戻るなら、年功序列や終身雇用も同時に出てくればまだ救いがある。ところがこれらは落として、強圧的な労働者対応という意識だけが戻っている。これでは、日本の経済が持たないのではないか。経営者に会えば会うほど、そういう危機感が強くなります。」22p
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