孤島の鬼 の商品レビュー
感動するほど面白かったです。ただのミステリーではなく、切ない恋愛やハラハラドキドキの冒険、その他色んな要素が詰め込まれていると感じました。
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色々と考えさせられる話でした。 結局、蓑浦くんが一番の鬼なんじゃないか……?と思ってしまう。 今では妻がいる、という出だしからの最愛の恋人の死……とか言い出しててもう読者としての私の心は「えっ?」だったし、道雄くんの気持ちや行動を考えるともう少し受け入れてくれても、なんて気持ちになってしまうので。 そして途中で本人も言っていたけれど、蓑浦くんが発端の殺人が起こりすぎた。
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最高すぎる、大好きな要素がてんこ盛りのちらし寿司!考察もいくらでもできる。諸戸さいこう… 映画化は難しいだろうから、ストップモーションアニメとかにしたい…
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主人公は30にならぬ年でありながら、全頭白髪。また美しい妻の大腿部には、まるでそこに足が生えていて切り取ったかのような傷跡がある。この訳はいかに、というところから物語は始まる。初代と出合い幸せ真っ只中の主人公の人生が道雄の求婚から狂いはじめた。初代の変死を胸に素人探偵、久保木を頼...
主人公は30にならぬ年でありながら、全頭白髪。また美しい妻の大腿部には、まるでそこに足が生えていて切り取ったかのような傷跡がある。この訳はいかに、というところから物語は始まる。初代と出合い幸せ真っ只中の主人公の人生が道雄の求婚から狂いはじめた。初代の変死を胸に素人探偵、久保木を頼るも同様、変死してしまう。道雄と共に変死の犯人を突き止めるが、それは悪夢の始まりに過ぎなかった。世を恨んだ片輪者が、人工的に片輪者を製造するという地獄。財宝を求めて洞窟に閉じ込められてしまう恐怖。絶え間ない戦慄が続く中、合間に各々の倒錯した愛が挟まり、全体的に気味悪くドロドロとした人の気持ち悪さそのもののような様相を帯びていく。しかし、目を離すことはできない。 珍しくラストがハッピーエンドで丸く収まっているのだが、それまでオドロオドロしすぎているので物足りない感じはなく、むしろほっと安心する
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最初の文章から引き込まれる文体なので最初からとても楽しめます。また主人公が謎に迫っていくのを第三者目線で追っていけるため読みごたえがあります。
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密室殺人、衆人環視の中での殺人、二人の探偵役、謎めいた屋敷…とミステリらしい語句を並べてみたが、もう、読後は諸戸道雄可哀想に尽きる。 あれだけ尽くしているのに、箕浦の冷たい所業。 諸戸の気持ちを知っているから都合の良い時に頼るだけ頼って、でもやっぱり受け入れられない、尊敬してるし...
密室殺人、衆人環視の中での殺人、二人の探偵役、謎めいた屋敷…とミステリらしい語句を並べてみたが、もう、読後は諸戸道雄可哀想に尽きる。 あれだけ尽くしているのに、箕浦の冷たい所業。 諸戸の気持ちを知っているから都合の良い時に頼るだけ頼って、でもやっぱり受け入れられない、尊敬してるし友達としてなら平気だけど、愛情は無理って。一般的な感情なのだろうけれど、諸戸に同情してしまう。
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繋がりが無さそうな人達の死、不気味な登場人物たち、先が気になる不気味なお話! 2代目探偵の諸戸道雄さんが背負うものがだいぶ重いっ…… 悪逆非道な実父、男性(蓑浦)への恋心…… 蓑浦さんも婚約者を殺されてなかなか辛い経験してたけど、1番切ないの諸戸さんでしょう? 乱歩さんは諸戸さんの同性愛の要素は邪魔物と語ってるようだけど、諸戸さんのこの切なさがなかったらなかなか単調な物語になっちゃっただろうな。 主人公の手記で淡々と進んでいって、途中から復讐心よりも好奇心なのが読んでいてわくわく。 婚約者の妹だからと言ってすぐに好きになるもんかね……?そこだけ不満(笑) どうにか諸戸さんを幸せにしてあげたい。悔いが残る。
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これぞ、ザ・江戸川乱歩!不具者が跋扈する怪しい島、土蔵に閉じ込められ、学校どころか人間すら見たこともないシャム双生児、抜け出せない井戸の地下迷路、とにかくとにかくオドロオドロしいことこの上ない‼︎時代なんだろうけど、このオドロオドロしさが大好きです☆
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ただのミステリーでは語れない、情念や色香。 登場人物たちの魅力にグイグイ引き込まれる傑作です。 ただ、道雄にも幸せになって欲しかったなと思う。最後の一文を読み終えたときの切なさが、いつまでも余韻を引く作品でした。
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