贅沢の条件 の商品レビュー
贅沢とは何かを問い直す本。 19世紀のパリ、溢れんばかりの宝石を身に纏ったマダムたちの贅沢は幸せの証だったのか、そもそもそれは本当に贅沢だったのか。 その問いは現代を生きる私たちと決して無縁ではありません。
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「贅沢」とは何か、フランスと日本の歴史から紐解き紹介する。「プチブルジョア」なる世界からシャネルの「簡素でシンプルだがエレガンス」の発想で贅沢の質・品が変化、日本での「偽贅沢」(なんとか他人に見せたがる世界)など参考は面白い。現代は「美」と「贅沢」が本質的にも大きく変化し始めた。...
「贅沢」とは何か、フランスと日本の歴史から紐解き紹介する。「プチブルジョア」なる世界からシャネルの「簡素でシンプルだがエレガンス」の発想で贅沢の質・品が変化、日本での「偽贅沢」(なんとか他人に見せたがる世界)など参考は面白い。現代は「美」と「贅沢」が本質的にも大きく変化し始めた。装飾でも高価なものでも安価なものでも似合う人、似合わない人が居るように「着こなし」「振る舞い」など「品」がなければ見かけの「贅沢」はない、と思う。更に趣味的(物欲からの贅沢)から心情・心理的な「贅沢」で世の中には増えてきたと感じる。「贅沢」は人の心の持ち方、捉え方次第でその価値をどこで求めるかの違いになってきた。
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『モードの帝国』の山田登世子さん。 なんだか懐かしくなって、読んでみた。 ルイ14世の時代から説き始められる。 ファッションは男性のもの。 着飾ることが政治であり、目に見える権力ともなる。 市民革命後、ジェンダー化が進む。 男性はダークスーツ。 一方女性は、男性の所有物として...
『モードの帝国』の山田登世子さん。 なんだか懐かしくなって、読んでみた。 ルイ14世の時代から説き始められる。 ファッションは男性のもの。 着飾ることが政治であり、目に見える権力ともなる。 市民革命後、ジェンダー化が進む。 男性はダークスーツ。 一方女性は、男性の所有物として高額なファッションに身を包む。 こうした流れに風穴を開けるのがシャネル。 大まかにはこんなストーリー。 ただ、一方で、贅沢とは心の問題。 時間がかかるもの。 むしろ修道院の清貧から生まれるようなストイックなものが、贅沢に転じる逆説にも着目する。 私にとって興味深かったのは、その修道院の部分。 約10年ほど前の本か。 NHKの語学講座テキストに連載されたコラムなどを改稿したものもあるようだ。 上質のエッセイとして、楽しませてもらった。
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読んでいて、どんな感じのオネエサマが書いているのか気になってしまう一冊。男性ファッションの大きな流れとして、17世紀の派手派手から現代のシックへという大きな流れがある(少なくとも欧州)。ルイ14世時代の貴族ファッションには吹いてしまう。今でもトレンドの小さな周期はあるが、大きなく...
読んでいて、どんな感じのオネエサマが書いているのか気になってしまう一冊。男性ファッションの大きな流れとして、17世紀の派手派手から現代のシックへという大きな流れがある(少なくとも欧州)。ルイ14世時代の貴族ファッションには吹いてしまう。今でもトレンドの小さな周期はあるが、大きなくくりでは背広の葬列の時代だ。贅沢とは何か?という問いへの答えは、やはり「時間」「閑暇」であるようだ。贅沢な「閑暇」を持てるというのは、自分が何者かを分かっていて、しかもそれを他人に対して遠慮することがないことのようだ。目利きの感覚や、職人の手仕事はなかなか文章の情報には落とせない。シックの源流が修道院であるのは興味深い。白井正子がぜんぜん家事をせんかったのも初めて知った。武相荘の前で入場料に文句をたれたことを思い出す。
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バルザックの「暇なし人間」への批判から始まる本著。やはりゾンバルトのの奢侈論を辿るが、ブルジョアの跋扈により階級文化としての贅沢は富の競争の精華として認識されるようになり、そこで「ダンディー」達の反抗が始まる、という叙述は30頁まで。バロックからシックの時代がやってきたということ...
バルザックの「暇なし人間」への批判から始まる本著。やはりゾンバルトのの奢侈論を辿るが、ブルジョアの跋扈により階級文化としての贅沢は富の競争の精華として認識されるようになり、そこで「ダンディー」達の反抗が始まる、という叙述は30頁まで。バロックからシックの時代がやってきたということだ。王朝風雅を慕いつつ身は侘びにやつすという中世からの日本詩人の姿を聯想する。著者は黒を基調とするシックなスタイルを「孔雀のような率直な自己顕示に代わって、メランコリックで内省的な自己顕示が現れた」と論じ、それを精神の英雄性の最後の輝きと見る。鮮やかな筆である。そこからは産業社会の幕開け。self-denial, diciplineの時代、明日のために今日を準備する「アジェンダ」の時代、贅沢(luxe)から富(wealth)の時代に移る。ここで著者はイギリスのアダムスミス、フランスにサン・シモン主義者を挙げ、次第に贅沢が貴族から女性に移っていく様を描く。そこでヴェブレンである。代理的有閑性、つまり夫の生産力の象徴としての妻の消費、それが夫の名誉の顕示となる。ここでようやくココ・シャネルが登場、ここまでで半分、読み応えあり。
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贅沢とあって、もっと精神論的な部分に突っ込むのかと思ったら。著者が服飾学が専門のためか、ファッションや貴族階級の思想の歴史みたいになっている。 岩波新書なのに、ちょっと学術書としてはもの足りない。紀行文かエッセイのような。修道院の話は興味深かった。 要旨としては、贅沢とは華美な装飾で富貴をひけらかすためではなく、手仕事や時間をゆったりかけて行う作業や自然との触れ合いを通じて精神的充足が得られるものとする。これは至極まっとうな意見。
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贅沢とは…? 年代別その人の置かれた状況によって感じ方は違う。 お金?自由な時間?家族と過ごす時? 様々に分かれるが、しかし、結論は心の持ちようと時間。優雅に如何に時間を過ごせるか。 ファッションや価値観が時代によってここまで変わったのか、ということも!
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7年後どこでどんなふうに生きているのか・・・自分にとっての夏炉冬扇、心のゆとりを求めて、この一冊の中で様々な出会いをしてみませんか?お金では買えないぜいたく、時間やタイムスケジュールに縛られずに生きる、そんなひとときをめざして。By 寧夢 さん
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贅沢についての考察を時間をかけて行えることも贅沢だと思う。 彼女が贅沢とは何かと興味を抱く部分に共感。明確な結論はないように思えるけど、森茉莉や白洲正子の例、プロヴァンスの別荘から広がるヨーロッパ人の、歴史が感じられるもの好きの考察は面白かった。 タイム イズ マネー思想が全...
贅沢についての考察を時間をかけて行えることも贅沢だと思う。 彼女が贅沢とは何かと興味を抱く部分に共感。明確な結論はないように思えるけど、森茉莉や白洲正子の例、プロヴァンスの別荘から広がるヨーロッパ人の、歴史が感じられるもの好きの考察は面白かった。 タイム イズ マネー思想が全く関わりのない世界に贅沢はあるのかも
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贅沢の条件 本当の贅沢とは何か。 時代と共に男女の衣装の価値観が変わってゆく。 しかし、現代の贅沢とは、お金や優雅な衣装ではなく、閑散と著者は主張する。
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