とある飛空士への恋歌(2) の商品レビュー
意外なほどのほのぼのスローペース
読み終えて思ったのが「へぇ、このペースで進むのか」ということ。始まったばかりの学園生活だけで本巻は終えている。もう少しさくさく進んでコンパクトにいくと思っていたので少し意外。クレアの哀しい過去話がありながらも、まさに青春真っ只中!という甘酸っぱい物語が読めて良かった。寮生活での仲...
読み終えて思ったのが「へぇ、このペースで進むのか」ということ。始まったばかりの学園生活だけで本巻は終えている。もう少しさくさく進んでコンパクトにいくと思っていたので少し意外。クレアの哀しい過去話がありながらも、まさに青春真っ只中!という甘酸っぱい物語が読めて良かった。寮生活での仲間とのふれあい、飛空訓練での失敗といった生活感たっぷりの中にカルエルとクレアの淡い淡い恋模様の始まりが綴られていく。年齢相応の純情振りのためかちっとも進展しなさそうな印象もあるが、意識し過ぎて会話が弾まないクレア、気ごころが知れて言いたいことを言い合えるアリエル、どっちが理想の相手なのかな、なんてことも考えてしまう、微笑ましくて初々しい関係ができそうである。そして、今回も登場した『ゴムボートで一夜を共に』イベント(?)で身上を呑気に話すカルエルの姿に学園の噂が加味されてクレア(ニナ)の心情は揺れ動くばかりである。比べてカルエルの(良い意味での)能天気なヘタレ具合がなんだか憎めない雰囲気を醸していて、本巻に漂うほのぼのとした空気にマッチしている。親や義姉達から教わったことを忠実に守ろうとする姿勢も好ましい。アリエルの心情とその裏返しな態度も微笑ましく、これをクラスメイトからカルエルに知らせる演出もグッド。バンデラス先生やシズカ寮長といった面白い新キャラに加えて、謎の人物イグナシオ、いじめっ子少年ファウストなど、今後の鍵を握りそうなキャラもいて、カルエルを取り巻く世界が広がっている。そんなまったりとした進行の最後の最後に出てきた未知の国(読み手にとっては『追憶』の舞台となったあの国)の登場がドキドキワクワク感を増大させ、次巻を非常に楽しみなものにさせている。恋もバトルも本題はこれから、といったところだろうか。
DSK
よくある学園ものになりかねない作品かとおもいきやそうはさせないあたりがこの作者の底力か。 ただ前作程のインパクトは無くなってしまった感があるかな
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革命で追われた皇子と革命軍の旗頭の少女。悪魔に魅入られたかのように、2人は心を通わせていく。真実を予感した少女は「あなたに嫌われたくない」と心の中で叫びつつ…。真実を知らぬ少年は「こんな楽しい時がいつまでも続けばいいのに」と。一方、ひたひたと迫る戦乱の足音。本巻は、いずれ心を切り裂かれる思いをするであろう少年・少女が、不器用なまでに心を通い合わせていくさまを、学生生活や飛空士としての訓練を繰り返していく中で描いていく。しかし、それは嵐の前触れの凪に過ぎない。また、不器用なのはカルエルとクレアだけではない。 義妹アリエルもその1人である。義兄カルエルに対する想いは届くのか?、届かないであろうことを強く推測させる展開ではあるが…。このようなもどかしさを、切々と歌い上げるかの如き文体で、著者は描述していく。
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皇子が情けなさすぎる… 今後の成長を期待。 気になる展開で終わったので、すぐ続きを読みます。 それにしてもアリーメンの記述読んでたらお腹空いてくるなあ。
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イスラに移住して飛空士になるための学校に入学したカルエルは、クレア・クルスという少女に出会います。自分と同じように過去に傷を持つと思われるクレアに、カルエルはしだいに心を引かれていきます。しかし、クレアの正体は、カルエルが復讐を誓ったニナ・ヴィエントでした。 貧しい家に生まれ、...
イスラに移住して飛空士になるための学校に入学したカルエルは、クレア・クルスという少女に出会います。自分と同じように過去に傷を持つと思われるクレアに、カルエルはしだいに心を引かれていきます。しかし、クレアの正体は、カルエルが復讐を誓ったニナ・ヴィエントでした。 貧しい家に生まれ、徴税人に身柄を売られそうになったクレアは、風を巻き起こして徴税人を追い返し、やがて「風の革命」の旗印に祭り上げられることになります。しかしその後、風を操る力を失った彼女は、飛空士の道を目指して、身分を偽ってイスラに移住することを決意したのでした。 アリエルの作る「アリーメン」が大人気となり、飛空士見習いたちは楽しいときを過ごしますが、そんな彼らの前に、「空の一族」と呼ばれる敵が現われることになります。 あいかわらずアリエルのキャラクターに多少苛立ってしまったこともありましたが、おおむね楽しんで読めました。
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物語が動き出しました。 結構早い段階でクレアの方はカルエルの正体に気づくんですね。 カルエルの方は全然気づきそうにないですが。 最後が気になるところで終わるので続きも読みたいです…が、アニメ化されたら、図書館で借りるの難しくなるかなぁ…? カルエルの我儘な性格があまり気にならなくなりました。 クレアのおかげ? でも同年代女子と一緒に寝れてしまうのってどうなんだろ…。 その辺、男の子の方が子どもっぽいのか…一応下心はなさそうだし。 アリーメンを食べてみたいです。 アルバスカレーも。 誰か再現レシピ作ってくれないかな(苦笑)。
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今回は、飛空士学校のみんなとの日々みたいなのがメインで描かれていてほのぼのな感じでした。 主人公のカルエルは、ヘタレすぎると思うのですが、それでも強気にふるまってクレアにいいところをみせようとしている姿は可愛いと思いました。 物語の最後から、次巻になったときに、生徒たちがみんなどうなってしまうのかはとても気になります。
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恋ですね。初々しいですね。微笑ましいですね。哀しいですね。残酷ですね。そう……、残酷です。相容れない、交わることのできない二人。近くにいる人、いつも近くにいた人、いつも想ってくれる人、大切な人。 純粋な彼らがいつまでも純粋でいられるように。そう願ってやまないです。
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いきなり普通の学園モノラノベみたいだったから完全に不意を突かれた感じ。まぁ、これでもありっちゃあり。 ただ、この叶わない感半端ない恋がどこへ向かうのか・・・全てはそこだよね。 最後に追憶ファンなら「おおっ!」っとなってしまう展開が。前回が背景等の説明、今回はほほえましい日常と...
いきなり普通の学園モノラノベみたいだったから完全に不意を突かれた感じ。まぁ、これでもありっちゃあり。 ただ、この叶わない感半端ない恋がどこへ向かうのか・・・全てはそこだよね。 最後に追憶ファンなら「おおっ!」っとなってしまう展開が。前回が背景等の説明、今回はほほえましい日常とかなり丁寧、逆に言えばのんびりとした展開で毎巻起承転結を求めるような人には既に我慢の限界かも・・・
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面白い。ただし飛空士とはいっても、飛行機に乗っている場面はそんなに出てこないので単純に学園物だと思った方が良い。ただまあ追憶のシーンとわざと被らせている様な場面が多いので追憶のファンはにやにやできるかな。 割と普通のラノベっぽい雰囲気になっていて、世界観説明に終始した一巻と比べてかなり読みやすいし話も進んだが、登場人物が沢山出てきた割にほとんど消化していないのでこの巻のみでの満足度は正直そんなに高くない。 でも登場人物同士の関係の掘り下げと引きが強烈だったので続きが楽しみ
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