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社会学入門 の商品レビュー

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21件のお客様レビュー

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2021/06/21

社会学とはどのような学問なのかということを、わかりやすい文章で解説している本です。 著者は、社会学においては研究者たちの共通の枠組みとなるような理論が存在していないことを指摘し、そのあつかっているテーマのとりとめのなさの歴史的な由来や、そのことが社会学という学問の現代的意義にど...

社会学とはどのような学問なのかということを、わかりやすい文章で解説している本です。 著者は、社会学においては研究者たちの共通の枠組みとなるような理論が存在していないことを指摘し、そのあつかっているテーマのとりとめのなさの歴史的な由来や、そのことが社会学という学問の現代的意義にどのように関係しているのかということが論じられています。 本書では、社会契約論において「方法論的個人主義」の発想にもとづく社会の説明が成立し、その後社会学の前史において文化的な意味や知識、情報などが人間の行動を規定しているという全体論的な発想が生まれてきた経緯を説明しています。そのうえで、こうした新しい人間の理解のしかたが「形式」の重視という意味をもっていることを明らかにし、さらに形式そのものについての自覚的な研究をおこなう再帰性が、現代の社会学において重要なテーマとして浮かびあがってきたことが解説されています。 社会学のテーマのとりとめのなさに戸惑う読者はすくなくないと思いますが、そのことが現代社会とそれを対象とする現代の社会学にまつわる状況にどのようにかかわっているのかということがわかりやすく説明されていて、おもしろく読むことができました。

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2021/02/16

社会学の初歩についてではなく、社会学の性質について書いてあります。知識のない方が社会学がどんな学問か知りたいと思って読むとえらいめにあいます。『入門』とありますが、ある程度勉強したひとが読む本だと私的には思いました。 名著です。

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2020/04/26

社会学とは何か気になったら最初にとるべき一冊。 ややまわりくどい部分もあるが、初学者にとって非常にわかりやすく丁寧に書かれている。

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2019/05/22

中級編を先に読んだのちに本書をとった。大澤の社会学史と並行して読んでいるが、研究者によって社会学の大家の捉え方が異なっているのが面白い。社会学にとって一般理論を作るのは不可能であるといわれているから、社会学をもとにする教育社会学も同様なのか、さらには教育社会学から派生した高等教育...

中級編を先に読んだのちに本書をとった。大澤の社会学史と並行して読んでいるが、研究者によって社会学の大家の捉え方が異なっているのが面白い。社会学にとって一般理論を作るのは不可能であるといわれているから、社会学をもとにする教育社会学も同様なのか、さらには教育社会学から派生した高等教育学も同様なのか気になる。

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2018/11/06

ブックレビュー書いたので、掲載。http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20100622/215088/""

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2016/03/17

高校までにはない科目の一つが社会学です。大学で学びを広げ、深めるために、知らなかった学問をのぞいてみてはいかがでしょうか。人々が無自覚にもつ価値観や選択する行動にどのような意味があるのか、それを考えるのが社会学です。 (定松 教員)

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2017/12/17

デュルケムやウェーバーらを考察するとともに、他の諸学問との比較を通して、社会学の輪郭を描き出す。パーソンズ以降、社会学の中心理論の不在が続く現状を捉え直し、ダイナミックに変容する現代社会を分析する上での、社会学の新たな可能性をも探る。 以下に詳しい感想が有ります。http://t...

デュルケムやウェーバーらを考察するとともに、他の諸学問との比較を通して、社会学の輪郭を描き出す。パーソンズ以降、社会学の中心理論の不在が続く現状を捉え直し、ダイナミックに変容する現代社会を分析する上での、社会学の新たな可能性をも探る。 以下に詳しい感想が有ります。http://takeshi3017.chu.jp/file6/naiyou22501.html

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2014/06/05

ただ何となく分かっているつもりでいた近代について、十分に深化できてないなかったことを痛感した。文章自体は平易に綴られており、非常に理解しやすい。その分、ページ毎に想像をかき立てられた。これが良書というものかと感覚した。 社会学の標準理論 ー自然科学ではその分野の科学者が共有する...

ただ何となく分かっているつもりでいた近代について、十分に深化できてないなかったことを痛感した。文章自体は平易に綴られており、非常に理解しやすい。その分、ページ毎に想像をかき立てられた。これが良書というものかと感覚した。 社会学の標準理論 ー自然科学ではその分野の科学者が共有する普遍的な存在意義のようなものー を模索する試み(これを著者は素直な近代、あるいは近世の試みとしいる)を懐疑的に見ており、モダニズム は社会を規定する理論の模索に対する内省とした。 これを再帰的近代化と呼び、筆者は社会学を「物理法則のように普遍的かつ不変の法則としての社会秩序についての学問」としてではなく「社会的に共有される意味・形式の可変性・多様性についての学問」と定義している。ここで私はウェーバーやデュルケムが整備した「社会に共有されるもの、規定するもの」が確かに存在し、またそれは人間の意図の届かない自律的な性格を持っているという前提を忘れてならないと強く感じた。つまりこの部分に社会学を社会学にたらしめる根底があるよう思うのだ。 個人的に、芸術に関する記述画やや冗長のように感じられた。それを踏まえた上でも良書であるということは間違いない。

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2013/09/07

社会学とは「社会的に共有される意味・形式の変容可能性についての学問」というのが結論。近代の自意識が社会学を形作ったというのは興味深いお話しでした。再帰的近代=ポストモダンというのは思ったより早くから進行していたんだな。

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2013/04/25

社会学の教科書を目指した入門書。 社会学とはどのような方法で研究し、何を対象にして発展したのか、その歴史もわかりやすい本。 社会学がわからない人は、まず類書を読んでみるのがいいのではないかと思う。

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