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スーラ 光の詩人 の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2022/12/25

画家のスーラの作品の解説書ですね。 『イメージの森のなかへ』シリーズの一冊です。 主に「グランド・ジャット島の日曜日の午後」を詳細に解説しています。スーラの大作ですね。 スーラの作品にふれたのは、学生時代の美術の教科書が初めてでした。点描画の光と影のコンストラクが強く印象に残りま...

画家のスーラの作品の解説書ですね。 『イメージの森のなかへ』シリーズの一冊です。 主に「グランド・ジャット島の日曜日の午後」を詳細に解説しています。スーラの大作ですね。 スーラの作品にふれたのは、学生時代の美術の教科書が初めてでした。点描画の光と影のコンストラクが強く印象に残りました。 県立美術館などで実際にスーラの作品を観賞して、かなり惹き付けられた思いもなしました。 人物は静寂でいて、一人一人が何かを思考しているように感じる不思議な感覚ですね。 スーラ自身も冷静で穏やかな性格だったようです。 解説の利倉隆さんはこう語ります。  スーラは色彩の科学者である前に詩人でした。  その詩はどこから生まれてくるのでしょう。  彼の点描のなかに深く静けさをたたえた、ほんものの詩が  あることは確かです。  絵の静けさは色彩と線とかたちの調和から、  その調和は彼の秘められた豊かな内面からもたらされます  そしてその内面は、謎です。  その謎を知るには、いくたびも彼の点描の詩に耳を傾ける                             しかありません。 スーラの人物画が内面の思考を模索した表情なのは、スーラの詩情によるものなのかもしれませんね。             

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2013/10/08

19世紀フランスの画家、スーラの絵画と解説。代表作「グランド・ジャット島の日曜日の午後」はパソコンの背景画像にしているので馴染み深い。実物は2m×3mの大作らしいので迫力がありそう。これだけ大きな作品を、点描という気の遠くなるような画法で完成させたのがすごい。彼が31歳という若さ...

19世紀フランスの画家、スーラの絵画と解説。代表作「グランド・ジャット島の日曜日の午後」はパソコンの背景画像にしているので馴染み深い。実物は2m×3mの大作らしいので迫力がありそう。これだけ大きな作品を、点描という気の遠くなるような画法で完成させたのがすごい。彼が31歳という若さで亡くなったのは、一生分の精神力を使い切ったからなのではないかと一瞬疑った。ズームで見ると本当に細かい点々の集合からなっている。うひゃぁ、と思わず声に出してしまうほどの緻密さ。この緻密さから生まれる深い静けさが好きだ。

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2012/06/26

もくじ:はじめは無人の島で、猿をつれた婦人、グランド・ジャット島の光と影、大作ができるまで、絵のなかの絵、沈黙の岬、無口な画家、森の思い出、セーヌ川辺の水浴、夕闇のサーカス、踊り子たちと楽士たち、未完のサーカス、消された自画像、ふたつのタッチ―ゴッホとスーラ

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2012/02/22

真摯に芸術と向き合う姿勢をあらためて教えられました。 舞踏や音楽、詩と比べると、絵画は概して静かです。鑑賞者側の感受性がもっとも試される芸術分野とも言えます。 利倉さんは、このシリーズで、それぞれの芸術家の命の響きに、丁寧にチューニングし、絵画を選び、言葉を選び、構成を緻...

真摯に芸術と向き合う姿勢をあらためて教えられました。 舞踏や音楽、詩と比べると、絵画は概して静かです。鑑賞者側の感受性がもっとも試される芸術分野とも言えます。 利倉さんは、このシリーズで、それぞれの芸術家の命の響きに、丁寧にチューニングし、絵画を選び、言葉を選び、構成を緻密に練っています。 スーラは、科学者である前に詩人であった。 点描という技法以上に、画家の内面に迫ろうとする態度。 スーラに対する見方が一変した書物でした。

Posted byブクログ