童貞放浪記 の商品レビュー
本作の著者を西村賢太と並べて「新私小説派」と呼ぶ人もいるそうだけど、同じ私小説でも作風は全く違う。西村賢太は社会の底辺のダメ人間を描くが、小野谷敦が描く主人公はエリート。ダメ人間がさらけだすより、エリートがさらけだす方が失うものがある分リスクが大きい。今後もつながっていく重要な人...
本作の著者を西村賢太と並べて「新私小説派」と呼ぶ人もいるそうだけど、同じ私小説でも作風は全く違う。西村賢太は社会の底辺のダメ人間を描くが、小野谷敦が描く主人公はエリート。ダメ人間がさらけだすより、エリートがさらけだす方が失うものがある分リスクが大きい。今後もつながっていく重要な人間関係がない人が、もうええわ書いたれ~と思って書くのとは全然違う。西村賢太も好きだけど、この人も好きだな。
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あんまり私小説というジャンルの本を読んだことがなかったから、 ぐだぐだと、よくわからん人たちのフルネームとか出てきて、 うじうじした様子を読んでみるのは、興味深かった。 というか、どうしてあんな風になっちゃうのか、 自分の私小説風とか書いてみるとあんなになっちゃうのか、 何とも不...
あんまり私小説というジャンルの本を読んだことがなかったから、 ぐだぐだと、よくわからん人たちのフルネームとか出てきて、 うじうじした様子を読んでみるのは、興味深かった。 というか、どうしてあんな風になっちゃうのか、 自分の私小説風とか書いてみるとあんなになっちゃうのか、 何とも不思議。 2つ目の作品は、確か「黒髪の匂う女」とかいうようなタイトルの話で、 よくよく読んでみるとさりげなく、 ちゃんと髪の毛を洗ったのか的な質問を主人公がしていて、 いや、そこかい!と…。 しかも、薫ってるんじゃないんだと思うと、 何とも私小説、恐ろしいと思った。 この人のほかの作品を読んでみると何かわかりそうな気もするが、 そんな気には、今のところなれていない。
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