もののはずみ の商品レビュー
やはり静謐な。「選ばれたモノ」そして片岡氏のいう「選ばれなかったモノ」、いずれにもドラマがある。モノは語るのだ。ただつらつら読んでいただけだが、最後にきて、里見惇が念頭にあったとは…音の響きだけなのか、それとも…不勉強な私にまた手に取ってみよう思う本が増えた。またそのうちきっと読...
やはり静謐な。「選ばれたモノ」そして片岡氏のいう「選ばれなかったモノ」、いずれにもドラマがある。モノは語るのだ。ただつらつら読んでいただけだが、最後にきて、里見惇が念頭にあったとは…音の響きだけなのか、それとも…不勉強な私にまた手に取ってみよう思う本が増えた。またそのうちきっと読む本だ。
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ここまで物に思い入れをいれたり、ついつい想像を広げたりするのって、ものすごく楽しそうだけどおなじくらいかそれ以上につかれそう。 「空気が一変した」が好き。
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アンティークというほどではない、 「もの」への愛着本。 ところどころ、かっこよすぎるなぁと思ったけど、 テンポとか性質とか全体的に共感。
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ただ、ひとつ困るのは、レジの周辺にヌガーだのチョコバーだの、ばら売りのお菓子類がじつにおいしそうに置かれていることで、支払いを済ませようと財布を取り出したあと、目のまえにある甘いものについ手を出してしまうのである。 パン屋やスーパーであればそういうお菓子が売られていて当然だし...
ただ、ひとつ困るのは、レジの周辺にヌガーだのチョコバーだの、ばら売りのお菓子類がじつにおいしそうに置かれていることで、支払いを済ませようと財布を取り出したあと、目のまえにある甘いものについ手を出してしまうのである。 パン屋やスーパーであればそういうお菓子が売られていて当然だし、品数が多くて目移りするから、迷った末にあきらめる、というシナリオが成り立つのだが、文房具店ではそうはいかない。まるで関連のない場所に置かれているお菓子の、なんとおいしそうに見えることか。要するに、消費者たる私の目は、本筋からはずれたものにたいへん弱いらしいのである。 (「余白について」本文p.83-84)
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好きな作家さんでもエッセイを 読まない人間ですがこのエッセイは 好きです。 好きというか 読んでいておもしろい。 一つのモノについてのエッセイで 短いからかもしれないけど どんどん読めます。 なんとなぁく何かが読みたいときにも オススメします。
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“そしてわれわれが愛せるものは決まって小さなものだけである。こう言ってもいい。愛のただなかでは存在も事物も決まって小さくなるのだと。” 松浦寿輝「小動物のユートピア」『松浦寿輝詩集』(現代詩文庫)
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