父親 新装版 の商品レビュー
ここ1年ほど本から遠ざかっていたが、図書館で何気なくこの本を手に取ったことがきっかけになり、読書熱が再燃した。 これが勉強のモチベーションアップに繋がればいいのだが… 父親として、会社人として、社会人として、昭和の時代を生きる一人の男を中心にエピソードが丁寧に描かれていく。 ...
ここ1年ほど本から遠ざかっていたが、図書館で何気なくこの本を手に取ったことがきっかけになり、読書熱が再燃した。 これが勉強のモチベーションアップに繋がればいいのだが… 父親として、会社人として、社会人として、昭和の時代を生きる一人の男を中心にエピソードが丁寧に描かれていく。 ひさしぶりに夢中で没頭できた本。
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戦時中いきた自分と今の若者との考え方の違いを 感じながら、 忘れてはならないものを、確固たる信念をもって 父親として社会人としての立場で貫こうとしている。 不倫や会社の権力争いなどドロドロしそうな内容だが、 丁寧に静かに描かれていて さすが遠藤周作とおもった。 考えさせられる...
戦時中いきた自分と今の若者との考え方の違いを 感じながら、 忘れてはならないものを、確固たる信念をもって 父親として社会人としての立場で貫こうとしている。 不倫や会社の権力争いなどドロドロしそうな内容だが、 丁寧に静かに描かれていて さすが遠藤周作とおもった。 考えさせられる。
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父親と娘のつながりが、娘の不倫で崩れていく。 また、関係を崩した不倫も父親の旧友に縁があった。 内容を概略して言えばこうなるが、 遠藤周作はやはりライトノベルは書かない。 違う作家に書かせればスキャンダラスな内容になるに違いないのに 彼は丁寧に書いているため、読み終わった後に何...
父親と娘のつながりが、娘の不倫で崩れていく。 また、関係を崩した不倫も父親の旧友に縁があった。 内容を概略して言えばこうなるが、 遠藤周作はやはりライトノベルは書かない。 違う作家に書かせればスキャンダラスな内容になるに違いないのに 彼は丁寧に書いているため、読み終わった後に何か感じるものが残る。 それはきっと父親が娘を大切に大切に思い、 自分の価値観をきちんと持ちながらも どこか見守っていたいと線を持っているところだ。 読み進めると少し古風な面もあるが、非常に丁寧な作品だった。
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「けじめ」という言葉と、その言葉で満足する気持ちは 明治だ、戦中だ、戦後だとか、新しい/古いではないと思う。 無為に過ごしても流れている時のなかで 終わりと始まりの区切りをつけ 以前を受け継ぎ、新しいところに向かう。 その点、宋は単に連続の流れに身を任せて「だらしない」のでは?...
「けじめ」という言葉と、その言葉で満足する気持ちは 明治だ、戦中だ、戦後だとか、新しい/古いではないと思う。 無為に過ごしても流れている時のなかで 終わりと始まりの区切りをつけ 以前を受け継ぎ、新しいところに向かう。 その点、宋は単に連続の流れに身を任せて「だらしない」のでは? 娘が「わたくしがバカでしたわ」とか言って 単にリセット、無かったことにするのではなく 一つ乗り越えて、新しい時代を新しい感覚で生きていく点でも。
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化粧品会社で商品開発の担当部長として活躍する石井菊次とスタイリストの仕事に打ち込む娘の純子。父と娘は世代の隔たりを感じつつも穏やかに暮していたが、純子の不倫の恋が親子に大きな溝を生む。しかもその相手は、石井がかつて恋した女性と思わぬ縁で繋がっていた。衝撃を受ける彼を、新商品を巡る...
化粧品会社で商品開発の担当部長として活躍する石井菊次とスタイリストの仕事に打ち込む娘の純子。父と娘は世代の隔たりを感じつつも穏やかに暮していたが、純子の不倫の恋が親子に大きな溝を生む。しかもその相手は、石井がかつて恋した女性と思わぬ縁で繋がっていた。衝撃を受ける彼を、新商品を巡る社内抗争が襲う。洗練された都会の街並を背景に青春のほろ苦さと家族の情愛を描く長編小説。
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テーマは父親と娘。 娘の不倫の恋に対して抱く父親のもどかしい気持ち。 時代の流れに逆らわずに生きていくか、守るものは守るのか。 やはり、戦中の人は私たちとは生きるという意味が違う。 けれどもどんな世代にとっても優しい、しかし戒めのある文章。 とても説得力がありました。
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戦時中に生き、何に関しても「けじめ」を大事にする父親と典型的現代風な娘の物語。純子は、彼女の仕事の顧客である実業家の宗から猛アプローチを受ける。 彼の強い押しに負け、彼らは付き合うことに。しかし、宗は妻子がいる身。それから純子は実際いるわけでもない妻の影に苦しめられることになる。...
戦時中に生き、何に関しても「けじめ」を大事にする父親と典型的現代風な娘の物語。純子は、彼女の仕事の顧客である実業家の宗から猛アプローチを受ける。 彼の強い押しに負け、彼らは付き合うことに。しかし、宗は妻子がいる身。それから純子は実際いるわけでもない妻の影に苦しめられることになる。 そして、その妻というのが、なんと父親の同級生の娘だった。 すべてを捨てて愛に生きようとした矢先に、宗の妻が事故にあい入院し、宗はずっと会っていなかった妻の看病をし、そこで彼らの思いは変わってしまう。 その結果純子は宗から捨てられる、というお話。宗は、どうしても家族を捨てることができなかったのだ。 純子は宗と行くはずの旅行に一人で出掛けていたが、あとから父親がそれを追い、親子のきずなは回復していく。 宗については、最初から優柔不断で、なにかよわよわしい感じがしたが、最後にこのようになるとは… 面白くってあっという間によんでしまった。
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