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BとIとRとD の商品レビュー

4.3

42件のお客様レビュー

  1. 5つ

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  2. 4つ

    11

  3. 3つ

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2023/12/13

□ちゃん、という女の子のおはなし。(1 昼間の蒸気機関車は違うかな。2 図書館も明記はされていない) 小さい子どもの感性、尊くて傷つきやすい、子どもにしか無い不思議な感覚。 お友達、幼稚園、スイレンが好きだった。大人から見るとほんの些細なことだけど泣きたくなってしまうような損失...

□ちゃん、という女の子のおはなし。(1 昼間の蒸気機関車は違うかな。2 図書館も明記はされていない) 小さい子どもの感性、尊くて傷つきやすい、子どもにしか無い不思議な感覚。 お友達、幼稚園、スイレンが好きだった。大人から見るとほんの些細なことだけど泣きたくなってしまうような損失。そういう経験を経て大人になっていくことの当たり前さと寂しさみたいな、だからこそ子どもの感性に寄り添ってあげたくなるような、慈しみを感じる。 タイトルについては、なぜこうなったのかはあまりよくわからない。挿絵にはたくさんbirdが出てくるけど、全部でも無いし鳥目線でも無いし…絵の鳥はかわいい。

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2023/05/21

本書は、酒井駒子さんが「MOE2004年12月号~2006年12月号」に隔月連載したものをもとに、新たに全体を再構成し、全面改稿したものということですが、最初の二編も含めて、改めて統一感のある美しさを感じました。 おそらくMOE繋がりで、装幀を担当された名久井直子さんの、表紙の...

本書は、酒井駒子さんが「MOE2004年12月号~2006年12月号」に隔月連載したものをもとに、新たに全体を再構成し、全面改稿したものということですが、最初の二編も含めて、改めて統一感のある美しさを感じました。 おそらくMOE繋がりで、装幀を担当された名久井直子さんの、表紙の素敵な文字や、テープで貼り付けたような手作り感のある素朴さは、ちょうど、ボール紙に描いた酒井さんの、ざらっと擦れた独特の立体感とも相まって、さながら子どもの為の展覧会といった趣で、こういった点に子どもへの愛情を感じさせられます。 また、黒を背景にした絵には、どこか幻想的雰囲気の中に迷い込んだ、淡く儚い印象がありながらも、そこには確かに生き物たちの躍動感が存在している、そんな絶妙なバランス感も印象的です。 それにしても、□(しかく)ちゃん、可愛い。 「指しゃぶり」や「スイレン」も愛くるしいが、特に「幼稚園」は、おそらく、毎回「一番のりね」と言って欲しかったんだなと思うと、子ども特有のいじらしさがとても切ないですし、一人で歩くのが楽しいといった、当時の私の思いと共感できる文章には、酒井さんの託児所時代の経験が活かされているようで、なんだか微笑ましい気持ちになりました。 それから、タイトルについて。 何故、「BIRD」でなくて、「BとIとRとD」なのか? 人間と鳥が共にある姿に何か神秘的なものや愛しさを感じさせられたりもしますし、それぞれが何かの言葉なのかもしれません。 とりあえず、私は勝手に BirdとImaginationとRememberとDear と思うようにしています。

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2023/02/11

少女の澄んだまなざしの先にあるものとは… 少女の心の中に生まれるものとは… 8編のショートストーリーで綴る 夢と現実の淡い“不安”と“温もり”_ 子どもの時だからこそ見えてくる世界観_ どのお話もとっても素敵だったな

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2022/09/25

もくじ 1昼間の蒸気機関車 2図書館 3お友達 412月 5幼稚園 6指しゃぶり 7カミナリ 8スイレン ※□ちゃんと親しいもの □(しかく)ちゃんが雪を見ている絵が一番好きでした。(12月より) □ちゃんが池の縁に立ってスイレンを見ている絵もいいです。(ス...

もくじ 1昼間の蒸気機関車 2図書館 3お友達 412月 5幼稚園 6指しゃぶり 7カミナリ 8スイレン ※□ちゃんと親しいもの □(しかく)ちゃんが雪を見ている絵が一番好きでした。(12月より) □ちゃんが池の縁に立ってスイレンを見ている絵もいいです。(スイレンより) 私も□ちゃんみたいな夢見る子どもだったら、今ごろ違う大人になっていたかもしれません。(□ちゃんと親しいものより) アメン坊がアメン坊を見テイタ BとIとRとDってどういう意味でしょうか。 ベージュとブラック中心のすごくシックな色合いのおしゃれな絵本です。

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2021/09/19

(2021/9/19読了) なぜ読みたくなったのか?借りたのか?覚えてません。タイトルの意味も不明。bird?鳥にまつわる話はありません。 とても評価は良いのだけど、私にはこの本を読み解く力が無いようです。 しかし、絵も内容もとても可愛らしかったので星はふたつにしました。

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2021/06/07

ふわりとしたショートストーリー。□ちゃん。母親に話しかけられてイマジナリーフレンドの設定が解かれてしまう話、ブランコひと漕ぎの寄り道など、小さな子どもの機微が美しく捉えられていると思う。幻想的な現実か、現実的な幻想か。なんて表現したらいいんだろう……

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2018/10/20

なんて美しい本。 子供の時の、一度失ったら二度と戻って来ない感覚が結晶しているような。その結晶の中から世界を見ているような。 そこに、意味とかストーリーとかを求めたら消えてしまう、ただ流れる感覚の波をゆったり味わいたい。そして、やっぱり何かを失くし続けてることに気づいて、哀しみを...

なんて美しい本。 子供の時の、一度失ったら二度と戻って来ない感覚が結晶しているような。その結晶の中から世界を見ているような。 そこに、意味とかストーリーとかを求めたら消えてしまう、ただ流れる感覚の波をゆったり味わいたい。そして、やっぱり何かを失くし続けてることに気づいて、哀しみを覚えたりする。

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2018/05/24

「女の子は、人差し指を立てると、急に、「シィッ」と、言いました。そうして絵本のページを外に向けると一枚ずつめくって、見えない誰かに読んであげました。 最後までめくるとパタンと本を閉じて、今度は歌を歌いました。 (中略) 図書館は、なかなか静かでしたので、女の子の声は、調子よく響き...

「女の子は、人差し指を立てると、急に、「シィッ」と、言いました。そうして絵本のページを外に向けると一枚ずつめくって、見えない誰かに読んであげました。 最後までめくるとパタンと本を閉じて、今度は歌を歌いました。 (中略) 図書館は、なかなか静かでしたので、女の子の声は、調子よく響きました。 女の子はもう一度、人差し指を立てて、「シィーッ」と、言いました。 それから急に椅子から降りて、あたりをキョロキョロ見まわすと、絵本を抱いてパタパタ行ってしまいました。」

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2018/03/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

□ちゃんという2,3歳の女の子 傷つきやすい子どもの心が描かれています ぬいぐるみの友達と遊んでいるところをお母さんに見られて(笑われて)、もう一度友達を見返すと、もうそこにはぬいぐるみしかいなかった… 一番に幼稚園に着くと、「一番のりね」と言ってくれた先生。でもそれが何日か続くと、「おはよう」としか言ってくれなくなってしまった。

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2018/01/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

□ちゃんのあまりの可愛さ愛しさに涙が出てくる。 酒井駒子さんの描く□ちゃんの日常はあどけない幼さの反面、大人の想像を越える繊細さを表し、読んでいて何度もハッとさせられる。 子供だけが持つ世界観に対し、大人の常識を押し付けて簡単に壊してはいけない、と反省した。 私の娘はもう大きくなってしまったけれど、あの頃、□ちゃんのような世界を持っていたんだろうな。 ラストの『□ちゃんと親しいもの』の中の「知らないうちに入っているポケットの中の小さなゴミさん」には私自身、娘が小さい頃随分と悩まされた。 紙切れにティッシュペーパーにボタンに石におはじきにビーズに…いつのまにこんなもの!?それに気付かずそのまま洗濯機に入れてしまい………。 大人にとって些細なものでも、子供にとっては「親しいもの」。 子供の目線に自らの目線をキッチリ合わせた、酒井さんの優しくて素敵な作品集。

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