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スリー・パインズ村と運命の女神 の商品レビュー

3.8

5件のお客様レビュー

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2017/01/31

ガマシュ警部シリーズ第2作。 カナダの静かな小村を舞台としたミステリ。1作目と同様に、巧みな風景描写、個性的な村人たちが織り成す複雑な人間ドラマにぐいぐい引きこまれる。今回は警察内部の陰湿な事情も見え隠れし、ストーリーに厚みが増した感じ。アガサ賞最優秀長編賞受賞が納得できる秀作...

ガマシュ警部シリーズ第2作。 カナダの静かな小村を舞台としたミステリ。1作目と同様に、巧みな風景描写、個性的な村人たちが織り成す複雑な人間ドラマにぐいぐい引きこまれる。今回は警察内部の陰湿な事情も見え隠れし、ストーリーに厚みが増した感じ。アガサ賞最優秀長編賞受賞が納得できる秀作だ。

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2011/07/17

カーリングの試合の最中に凍った湖の上で女性が突然死んだ。大勢の観客がいたにもかかわらず、目撃者ナシに不審を抱くガマシュ警部は捜査を始める。 ガマシュ警部シリーズ2作目。 小さな村でそんなに事件を起こして大丈夫なのか?と思ったり。 1作目に出てきたキャラクタが再登場するあたりが楽...

カーリングの試合の最中に凍った湖の上で女性が突然死んだ。大勢の観客がいたにもかかわらず、目撃者ナシに不審を抱くガマシュ警部は捜査を始める。 ガマシュ警部シリーズ2作目。 小さな村でそんなに事件を起こして大丈夫なのか?と思ったり。 1作目に出てきたキャラクタが再登場するあたりが楽しかったり。 カナダのクリスマスの風景がいい感じで描かれている。 特に深夜の火事に村中総出で当たるところなど、小さな村ならでは。 事件の真相は暗いけど、きちんと動機が浮かび上がるように描かれていて読み応えあり。 ガマシュの部下として出てくる自分勝手な女性ニコルの考えや行動にイライラさせられるんだけど、これいずれは彼女の成長物語の側面も持ち合わせていくんかなー? 大きな物語が仕組まれているようなので、それはそれで楽しみなんだけど、現段階ではニコルに嫌なイメージしか持てなくて、出来ることならそでに下がって欲しいんだけど。

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2011/01/21

ガマシュ警部シリーズの2作目。1作目がとても好きな作風だったのでかなり期待して読み、満足して読了。ケベックを舞台にした本格ミステリ。ちょっとじれったくなるくらいのじんわりした静かな語り口で登場人物が書き込まれていてシリーズを続けて読むほどに楽しくなってきます。全貌はまだ語られない...

ガマシュ警部シリーズの2作目。1作目がとても好きな作風だったのでかなり期待して読み、満足して読了。ケベックを舞台にした本格ミステリ。ちょっとじれったくなるくらいのじんわりした静かな語り口で登場人物が書き込まれていてシリーズを続けて読むほどに楽しくなってきます。全貌はまだ語られないものの、信念の人ガマシュ警部が警察組織の中では不穏分子と見られ、その危うさを本人も察しながら、疑いも持ちながら、それでも自らの信念や周囲への信頼を胸に愚直なまでに自分の道をゆこうとする様と、外堀を埋めるようにひそかに進行しつつある政治的な陰謀の影が見え隠れし、シリーズを通した長いスパンでその対決がゲドと影との戦いとかジェダイのダーク・フォースとの戦いを彷彿とさせる感じで、これからいったいどうなってゆくのか、すごく気になります。現代のクリスティーの異名に納得の作品。大変おもしろかったです。

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2011/09/28

ガマシュ警部シリーズ第2作。今回は最初に犯人わかった(笑)。ガマシュはいつも犯人を推理するとき、殺された方はわからなくて、殺した方には必ず理由がある。今回はほんとにそうだったと思う。悲しいことだ。前作でちょっとひっかかったニコル刑事の存在だが、本来は彼女も他の人と同様、いい人なの...

ガマシュ警部シリーズ第2作。今回は最初に犯人わかった(笑)。ガマシュはいつも犯人を推理するとき、殺された方はわからなくて、殺した方には必ず理由がある。今回はほんとにそうだったと思う。悲しいことだ。前作でちょっとひっかかったニコル刑事の存在だが、本来は彼女も他の人と同様、いい人なのに、それが出せていないだけ、と思っていたが、違うのかも。唯一、影の部分、悪の業を背負っているのかもしれない。カナダの田舎町にはとても憧れるが、今作に描かれたような皮膚も凍りそうな冬の寒さにはとても耐えられない。でもだからこそ春の喜びがいっそう大きいのだろうけど。でも雪と氷はゴメンです。ガマシュ夫人のファンです。すてき。本国ではすでに作者は5作目を執筆中だとか。早く続きが読みたいです。

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2011/09/18

カナダのケベック州の小さな村を舞台にしたミステリシリーズ二作目。一作目について、「おもしろかった」と感想を書いているのにもうまったく覚えてない。登場する村人も同じらしいのにまーったく記憶にない。(おそろしいー)。だから一作目と比べて変わったのかどうかわからないのだけれど、今回、読...

カナダのケベック州の小さな村を舞台にしたミステリシリーズ二作目。一作目について、「おもしろかった」と感想を書いているのにもうまったく覚えてない。登場する村人も同じらしいのにまーったく記憶にない。(おそろしいー)。だから一作目と比べて変わったのかどうかわからないのだけれど、今回、読みはじめたらあまりにも暗ーい暗ーい雰囲気なのにちょっと驚いた。こんなだったっけ?? 確かに一作目のときも、哲学的なような不思議な雰囲気、と思ったのだけれど、今回は、その哲学的で文学的な雰囲気にけっこうイライラしてしまった。詩の引用とか、凝った表現とか、もってまわった感じ、と思ってしまって。登場人物みんながみんな自意識過剰で、村人たちもやたら風変わりでイヤな人たちに思えて、だれのことも好きになれない感じ(笑)。もしかしてゴシックホラーなのー?とか疑うほど。事件が解決してもすかっとせず、じめっとした後味。まあ、自分の心身の状態のせいなのかもしれないのだけれど。いや、わたしは人間の心の闇を味わえないのか。心が狭いのか。今のわたしには向いてなかっただけで、極寒の村のクリスマス時期の様子が目に浮かぶようだし、じっくりと文学的な渋いミステリを味わいたい人にはいいのかも。

Posted byブクログ