七夕しぐれ の商品レビュー
著者の実体験に基づく小説。 昭和40年代。小学生五年生の主人公は、父の仕事(当時まだ地方では珍しかった塾の経営)のために宮城県の地方都市から仙台市に引っ越す。彼が住んでいるところは実は被差別部落の人々が住む場所だった。 そうとは知らずにヒロユキとナオミの二人と親しくなった主人公...
著者の実体験に基づく小説。 昭和40年代。小学生五年生の主人公は、父の仕事(当時まだ地方では珍しかった塾の経営)のために宮城県の地方都市から仙台市に引っ越す。彼が住んでいるところは実は被差別部落の人々が住む場所だった。 そうとは知らずにヒロユキとナオミの二人と親しくなった主人公は学校でいじめを受けるようになる。 昭和の学校の雰囲気がよく出ている。結局親の差別意識が子どもに影響している。親が差別しているから、子どもも差別して当然だと思うのである。 よくできていて読みやすい。 しかし私にはエンタメが過ぎるかな、という気がした。特にキャラクター設定。 ナオミは賢い美少女で、いじめるクラスメイトはいかにも嫌な奴。安子ねえは性格はサバサバしているが色っぽい美人(いかにも婀娜な姐ちゃん、という感じ。昔の倍賞美津子さんみたいな感じかな。)、凄むと怖いが日ごろは気のいい元ヤクザの沼倉のおんちゃんなどが「いかにも」って感じで、ドラマにしたいのかなという気持ちになった。(なっているのかもしれない。昭和の役者さんで見たい。) まあこれだけ読みやすいと、差別問題を考える、というより物語を楽しむという感じだとは思う。 宮城県(仙台)に詳しい人ならより楽しめる。
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よく噛み締めて読む小説なのかもしれない。 普通に読み進めて楽しめたけど、サラッと読み終えてしまったのが、これで良かったのかな?と。 タイトルももっとインパクトあるほうが、と思いましたが、これでいいんでしょうね。
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主人公よりも同級生のユキヒロとナオミが気になります。因習という本人たちには関係のないことが、小学生までも巻き込んでしまう。理屈では分かっていてもなかなか変えることができない世界。子供たちの純粋な気持ちが重い内容をさわやかにしてくれる。続編「モラトリアムな季節」に期待!
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部落差別やいじめなど、考えさせられる内容もあるが、子供たちの世界が生き生きと描かれていて気持ちが良い話。その後の話もぜひ読んでみたい。
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自分の中にある正義、それに気付く事とそれを貫く事。 少年がこれに迷いなく邁進していくさまが、とっても気持ちよかった。 良質な一冊。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最近ハマっている熊谷達也 文章が優しくて丁寧な言葉使いでお行儀のイイ文体という感じ お話しは、少年時代の思い出。転校してきた和也が、差別やいじめを体験するお話し。子供ならではのキラキラとした視線があって正義があって。。。間違いに立ち向かおうとする。 放送室を占拠して自分たちの思いをぶつけたビラを屋上からまき散らします。だからって、何かが変わったわけでもないけれど。
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私は作者と同い年、そして仙台生まれ仙台育ち。 仙台市内の地名町名などを思い浮かべながら少年時代を思い出しました。
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いじめと差別。小学生の主人公の目を通してみる、社会の歪みの縮小版。友達を通して、真実は何なのか、正義を貫く様子は痛感に気持ちがいい。振り返れば、きっといい少年時代。
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爽やか。 子供の頃の、いじめいじめられ、を思い出す。どっちにも子供なりの論理があるんだよね。 和也の父。遠くから丸。素敵な態度。
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自伝なのかフィクションなのか?大人になって子供を振り返るスタンスで描かれる作風には読者として安心して読める雰囲気がある。悔しさも悲しさも誇らしさも甘酸っぱさも経験し大人になったからこそ振り返れる当時。 あの頃があったからこそ今の自分に誠実に向き合えるといった作風は凄くいいな~と思...
自伝なのかフィクションなのか?大人になって子供を振り返るスタンスで描かれる作風には読者として安心して読める雰囲気がある。悔しさも悲しさも誇らしさも甘酸っぱさも経験し大人になったからこそ振り返れる当時。 あの頃があったからこそ今の自分に誠実に向き合えるといった作風は凄くいいな~と思う。
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