されど時は過ぎ行く の商品レビュー
図書館で適当に借りたらシリーズ最終巻だと後で知った なんとなく関係性はわかるし表現者の話があり結構楽しめた
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前知識なく読み進めたが、数ページめくっただけで、10代後半~20代前半にハマったブラッディ・ドールシリーズの登場人物と、それ以降に出会った約束の街シリーズの登場人物が合わさって出ていることに気がついた。個性の塊みたいなのばかりを登場させて纏まるのかなと心配になりつつも直ぐに小難し...
前知識なく読み進めたが、数ページめくっただけで、10代後半~20代前半にハマったブラッディ・ドールシリーズの登場人物と、それ以降に出会った約束の街シリーズの登場人物が合わさって出ていることに気がついた。個性の塊みたいなのばかりを登場させて纏まるのかなと心配になりつつも直ぐに小難しい事は忘れ、一気に読み切った。一番面白いなと感じたのは久納義正目線での話ってとこかなぁ。両作品では中級クラスに扱われる人物が単なるパシリ化されているところが笑えた。長年の読者にとっては非常に面白い作品でした。
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最近はすっかり時代小説家になってしまった北方謙三先生。しばらく遠ざかっていたが、むかし夢中で読んでいたハードボイルド小説の続編が出ていたので読んでみた。 前作『ただ風が冷たい日』と同様、『ブラッディ・ドール』シリーズと『約束の街』シリーズの登場人物が一同に会す。しかも前回は「...
最近はすっかり時代小説家になってしまった北方謙三先生。しばらく遠ざかっていたが、むかし夢中で読んでいたハードボイルド小説の続編が出ていたので読んでみた。 前作『ただ風が冷たい日』と同様、『ブラッディ・ドール』シリーズと『約束の街』シリーズの登場人物が一同に会す。しかも前回は「共闘」だったが今回は「激突」だからたまらない。 やはり、のめり込む。魅力的な登場人物たちと久しぶりに再会できる楽しさ。変わったもの、変わらないもので時間の経過をさりげなく表現する演出も見事。「クサさ」のギリギリ手前で「カッコよさ」に踏みとどまる描写。ハイボールを飲むシーンで「口の中で、泡が弾ける。男の人生が弾けるようだ」ときたもんだ。サスガです。 いつものことだが、登場人物たちは、「そんなことして、何の意味があるの?」的な行動をする。それが、理屈抜きでカッコいい。読者を自然に納得させてしまう小説のテクニックも見事です。
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やっぱり御大は役者が違う。食べ物にしたって、服装にしたって肩肘張らずにしっくりとくる。いろいろと寂寥感が濃厚な話だったけど、川中とソルティーの競り合いも爽やかで良かった。シリーズ中では一番暴力シーンが抑えられていたと思う。こんな展開も割と好きです。
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ソルティシリーズ。 いつのまにか”ブラティドール”の面々も登場するようになって新作が楽しみなシリーズです。 北方作品、とくにソルティシリーズなんかは”週刊『中年』ジャ○プ”と私が命名しているように、男にとっては夢のような世界ではないでしょうか(笑) 年齢を重ねただけで。 もちろん...
ソルティシリーズ。 いつのまにか”ブラティドール”の面々も登場するようになって新作が楽しみなシリーズです。 北方作品、とくにソルティシリーズなんかは”週刊『中年』ジャ○プ”と私が命名しているように、男にとっては夢のような世界ではないでしょうか(笑) 年齢を重ねただけで。 もちろん、私はそんな世界を楽しんでおりますが。 この一作はシリーズの中でも一番好きかも。 理由は”一番塩辛い”話だと思ったからです(笑) ←言いたかった 海が一杯書かれてて、このブクログのマイ分類カテゴリーを海にしようか迷いました。
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「約束の街」シリーズと「ブラディ・ドール」シリーズのコラボレーション。せっかくの顔ぶれ(もちろん登場しない方もいます)をそろえるのならば、もっとスケールの大きな物語にしてもよかったのでは?結末が尻すぼみで残念でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
落胆。 <約束の街>シリーズの最新刊を手にした喜びが、読み終わったときにはすっかり消えていた。 私は北方ハードボイルドのファンで、そのほとんどを読んでいる。再読もしている。それほど好きなだけに、よけいにがっかりした。 <ブラディ・ドール>と<約束の街>、2つのシリーズが交差する作品。ファン・サービスの意味合いが強いのだろう。 物語の中で、やはり男たちは命を掛けた行動をとるが、そのわけに納得のいく読者はいるのだろうか? そこがあまりに練られておらず、男たちがなんとも幼く見えてしまったのだ。 ハードボイルド小説の男たちは、しばしば意味のないことに命を掛ける。法的に正しいかとか、他人からどう見られるか、そんなことは関係ない。彼らにとって最も重要なのは、いかに己のルールに沿っているかだけだからだ。本書の男たちもそうだ。しかし……。 彼らの心を揺さぶる演奏をする名ピアニスト(沢村明敏)。 その左手を叩き潰したトランペッター。 そのトランペッターを殺すという男(川中良一)。 トランペッターは戦友の息子だからという理由だけで、守ろうと言う男(久納義正)。 守れと命令される男(ソルティ)。 感情に揺れるトランペッターの元妻。 傍観する作家(群秋生)。 曲者だったのは作家・群秋生だが、群の「筋書き」はお粗末だった。
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