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12の怖い昔話 の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2020/03/17

イギリスの作家スーザン・プライスの短編集。幽霊や悪魔、死神や妖精が出てくる、ちょっと怖くて、でも時にクスリとさせる、昔話のような十二編。たまたま手に取り読みましたが、重い本を読んで疲れた時に、気分転換になりそうな一冊。 翻訳がなめらかで、とても読みやすかったのがよかったです。

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2017/01/31

昔話の再話形式をとった創作短篇12編。 アーサー王、魔法使い、死神、ボンネット帽、1シリングコインなどなど、イギリス情緒たっぷり。どのお話からも、古い町並みの埃臭さまでが漂ってくるようでした。 柳の下に佇む日本の幽霊に比べて、イギリスのおばけはめちゃめちゃアグレッシブ。夜毎墓...

昔話の再話形式をとった創作短篇12編。 アーサー王、魔法使い、死神、ボンネット帽、1シリングコインなどなど、イギリス情緒たっぷり。どのお話からも、古い町並みの埃臭さまでが漂ってくるようでした。 柳の下に佇む日本の幽霊に比べて、イギリスのおばけはめちゃめちゃアグレッシブ。夜毎墓穴から起き上がっては生者を襲ったり、生前床下に隠しておいた金貨を盛大にぶち撒いたり……。 ただ単に怖いだけでなく、人間のしたたかさや滑稽さも垣間見えて、なるほどなあと唸りながら読みました。 「怖いもの知らずのメアリー」「兵士と死神」「道連れ」が好き。

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2016/08/09

昔話の体裁をとっているため、地味な語り口で淡々と不思議な話が語られていくところが、とても良い。兵士と死神ー魔王からもらったなんでも入る背嚢の話、影ー悪魔に影を取られた男の話、これと同じ内容の作品を読んだ覚えがある、霧のなかの古城ーアーサー王とチェスをする話、墓場に燃える火ー少しコ...

昔話の体裁をとっているため、地味な語り口で淡々と不思議な話が語られていくところが、とても良い。兵士と死神ー魔王からもらったなんでも入る背嚢の話、影ー悪魔に影を取られた男の話、これと同じ内容の作品を読んだ覚えがある、霧のなかの古城ーアーサー王とチェスをする話、墓場に燃える火ー少しコメディっぽい話、老いも死もない国ーいかにも昔話らしい話、道連れー首なし幽霊ボガードの話。どれも民話をベースに語られていると思われる。

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2015/05/17

目先の欲にとらわれて悪魔と取引なんかすると、永遠に苦しむことになるよ。死ぬのは怖いかもしれないけど、死なないのはもっと怖いよ。子供が読んでも安心なちょっぴり怖い「昔話」。大人には物足りないかも。

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2012/12/30

怖いもの知らずのメアリー、兵士と死神、影、欲張り、罪人トム・オッター、月、霧の中の古城、墓場に燃える日、真夜中の訪問者、犬と幽霊、老いも死もない国、道連れ 12編の短編集。 どの話も、子供ではなく大人が、悪魔や魔法使い、大天使ミカエルなどいろいろなものに出会った時のことが描か...

怖いもの知らずのメアリー、兵士と死神、影、欲張り、罪人トム・オッター、月、霧の中の古城、墓場に燃える日、真夜中の訪問者、犬と幽霊、老いも死もない国、道連れ 12編の短編集。 どの話も、子供ではなく大人が、悪魔や魔法使い、大天使ミカエルなどいろいろなものに出会った時のことが描かれている。どこかで読んだような話もあるが上手く味付けされている。5ページしかない物語もあるが、話がすっきりとまとまっていて読みやすい

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2012/07/12

『怖い』と言っても、長く読み継がれている『昔話』の様に編集されているので、 たいへん読みやすかった。 さっぱりと活字を読みたい夏にもオススメ。 (どんな薦め方?!) それにしても (見えないもの)を信じようとしない人間が 霊や、悪魔や死神を怖れるのは何故だろう? それは「死...

『怖い』と言っても、長く読み継がれている『昔話』の様に編集されているので、 たいへん読みやすかった。 さっぱりと活字を読みたい夏にもオススメ。 (どんな薦め方?!) それにしても (見えないもの)を信じようとしない人間が 霊や、悪魔や死神を怖れるのは何故だろう? それは「死」の臭気をともなっているからだろうか? ある物語を読んで思った。 <死>とは生者にとって<影>の様なものだ。 光強き時こそ、色濃く現れ不安を煽る。 何もしないが、 決して離れる事は無いし、 また逃れる事も出来ない。 地にべっとりと張り付く暗い影の存在さえ恐ろしく思えてきた。 高ぶる感情って(たとえそれが、恐怖だとしても) 人の想像力を大きく膨らませてしまうものなんですね。

Posted byブクログ

2010/02/24

スーザン・プライスは『エルフ・ギフト』や『ゴースト・ドラム』など、骨太でえぐみのある作品を書く作家だが、“昔話の再話形式をとった創作作品”である本書は、またずい分ライトな印象。題名通り12話収録。 それぞれのタイトルに、死神やら古城やら墓場、幽霊といった単語が並ぶが、邦題のよう...

スーザン・プライスは『エルフ・ギフト』や『ゴースト・ドラム』など、骨太でえぐみのある作品を書く作家だが、“昔話の再話形式をとった創作作品”である本書は、またずい分ライトな印象。題名通り12話収録。 それぞれのタイトルに、死神やら古城やら墓場、幽霊といった単語が並ぶが、邦題のように“怖い”とは言い難い話が多い。もっとも原題は、Goasts at Large だから“怖い”なんて一言もいっていないわけで・・・。日本の版元の販売戦略かな。 怖くはないけれど、不可思議で幻想的な雰囲気を楽しめる。機転をきかせて怪異との対決をやりすごしても、めでたしめでたしで終わらず、もう一ひねりあるところが、プライスらしさと言えるだろうか。 「怖いもの知らずのメアリー」は、怖いものがないなんて、想像力がない証拠だろうとつっこみたくなるが、あくまで実際的でしっかりもののメアリーが、いっそ小気味よくて楽しい一篇。 溺愛する娘が結婚することをしぶる母を、「母さんに姉さんの助けが必要になったら、僕がむかえにいってここに連れて帰ると、約束するから」と説得して結婚を許可させた息子。母への愛から、あくまで約束を果たそうとする息子の愚直さ(いや、それとも悪意からか?)と、この状況下では約束など果たしてほしくないと思ったに違いない母の悲嘆が想像される「真夜中の訪問者」が心に残った。 同じ長崎出版の『ハルムスの小さな船』もそうだったが、本書もまた装丁が素敵だ。    Goasts at Large by Suzan Price

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