スペース の商品レビュー
手紙長っ。 シリーズものではないみたいに前二作と趣が違って、ちょっと戸惑いました。手紙がなくて、無理に駒子も絡めず(あるいはスピンオフとして作られていて)、はるちゃん主人公のパートだけだったらよかったな。
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前半の手紙の羅列がやはり苦手。 挫折しかかるも、なんとか我慢して後半まで読み進むと、そこからは一気に物語に入り込めた。 出来過ぎた話と言えばそう見えるけれど、駒子シリーズの完結編(?)として、スペース(空白)として残っていたパズルのピースが適切な位置に埋められていくような心地よさ...
前半の手紙の羅列がやはり苦手。 挫折しかかるも、なんとか我慢して後半まで読み進むと、そこからは一気に物語に入り込めた。 出来過ぎた話と言えばそう見えるけれど、駒子シリーズの完結編(?)として、スペース(空白)として残っていたパズルのピースが適切な位置に埋められていくような心地よさがある。 瀬尾さんの過去のつらい時が語られて、それもまたピースの一つとして見事に嵌るのが著者の手腕の凄みだと思われる。
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駒子ちゃんシリーズ3作目。 毎回異なる趣向で驚かされるこのシリーズだが、今回、前半の話の殆どが駒子ちゃんが書いたと思しき十数通の手紙を読むのに費やされる。 これらを読むと、遡って駒子ちゃんの入学仕立てのキャンパスライフがよく分かるが、何故相手からの返信はなく出した手紙ばかりとか...
駒子ちゃんシリーズ3作目。 毎回異なる趣向で驚かされるこのシリーズだが、今回、前半の話の殆どが駒子ちゃんが書いたと思しき十数通の手紙を読むのに費やされる。 これらを読むと、遡って駒子ちゃんの入学仕立てのキャンパスライフがよく分かるが、何故相手からの返信はなく出した手紙ばかりとか、いつものようにプチ謎が入っているけど手紙の中で解けているようでないようでとか、こんなに親しい駒井はるかって友達これまで出てきていたかなとか、そう言えば愛ちゃんとかふみさんはどうしたのみたいな、微妙な違和感。 勿論、瀬尾さんの手によってこの違和感の訳は明かされるのだが、手紙ばかり読まされたことには、今回はちょっと策に走り過ぎたかという感じをそこでは抱いた。 ところが後半、今度は同級生のまどかという子が語る話になり、手紙で書かれていた時期のことが繰り返されるのだが、同じ出来事に対して手紙には書かれなかったことがその行間を埋めるように語られ、明かされたタネには更に別の仕掛けがあって、読み終えた時には全体の話の印象がまたもやガラリと変わってしまう。 いくら何でもこの出会いは出来過ぎだろうと思うのだが、それも許せちゃうくらいに自分の居場所を探す女の子たちの懸命さ切なさにしみじみ浸る佳い話に。 駒子ちゃんや瀬尾さんは脇役みたいな扱いなのだが、終わってみればしっかりと印象を残すところも巧みで、今回もまた作者の思惑通りに楽しまされてしまった。 これまでも読んだ本の中に「宮沢賢治」や「銀河鉄道の夜」に触れた話が結構あったが、本作でもその存在感たるや大。
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シリーズ三作目は、駒子は手紙を一束まとめて渡します。その手紙を元にした表題作と、それに繋がる二編目「バックスペース」。後半は裏話的な話なのかなと思いつつもこの運命的なお話にしっかりのめり込みとにかく幸せな気持ちになりました。こういうお話は本当に好きです。そして最後、今回も思いがけ...
シリーズ三作目は、駒子は手紙を一束まとめて渡します。その手紙を元にした表題作と、それに繋がる二編目「バックスペース」。後半は裏話的な話なのかなと思いつつもこの運命的なお話にしっかりのめり込みとにかく幸せな気持ちになりました。こういうお話は本当に好きです。そして最後、今回も思いがけなくラストに綺麗に話が繋がります。ああ、やっぱり上手い。しばらく余韻に浸ってしまいました。
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女の子はみんな誰かの特別になりたいよね! 謎もあるし、読み終わるとほっこり心温まる繋がる二作のミステリ。
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前半は女の子に宛てた手紙。 後半は送り主の女の子目線のお話。 (間にまた、仕掛けが入るが。) 最初置いてけぼり感があって、もやもやしながら読み進めるが 再読すると、散りばめられた伏線にナルホド、と。 タイトルのスペース、余白 というキーワードも物語の核になっていて、 時系列を確認する為シリーズ1作目も読み返したくなる。 シリーズ1作目に恋バナ好きな方はきゅんきゅんするのでは、という感想を抱いたが、 今作もなかなかな運命的展開でした。 出会いが無い、とよく言うけれど、出会いは溢れているけれど、出会い方が重要なのかもしれない。。。 若しくは出会いを一瞬にするか、特別なものにするか、惚れやすい子がこの才能が特化しているのではないだろうか。。 またしても、やはり中高生の女の子に読ませたいな、と思った。 主人公の見え方は他人の目を通すとこうなるのか、と驚き。 友人も、やりすぎでは。。。 『同じとき、同じ場所にいて、同じ空気を吸っていても、やはりそれぞれの世界は全く違うのだと、何だか不思議な気持ちになる。』 また、手紙の送り主の子の 仲良かった子と疎遠になる水を足していったスープのたとえ話になるほど、と。 矢印の太さが違う、若しくは違って行ってしまう事を考えると、仲が続いている子がいることは奇跡なのかもしれないな、と。 4月で新生活を始める子にも読んで欲しい。
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駒子シリーズ3作目。駒子と瀬尾さんが一歩進展。でも今回は「はるか」と「まどか」という双子の物語でもある。でもラストではそれまでそっと控えていた駒子と瀬尾さんが再び浮き上がる見事な構成。駒ちゃんに惚れる。
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駒子シリーズ第三作。最初の手紙が長かった・・・。後半から面白くなっていきました。でも、もう少し駒子に出てきてほしかった。これで駒子シリーズが終わるのはイヤだなぁ。解説を読んでいると続編の予定ありとの事ですが、まだ出てないのかな?それともこれで終わり?駒子と瀬尾さんの二人も気になる...
駒子シリーズ第三作。最初の手紙が長かった・・・。後半から面白くなっていきました。でも、もう少し駒子に出てきてほしかった。これで駒子シリーズが終わるのはイヤだなぁ。解説を読んでいると続編の予定ありとの事ですが、まだ出てないのかな?それともこれで終わり?駒子と瀬尾さんの二人も気になるので続きが読みたいです。
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ミステリとしては、読後のそうきたか感はあるが、過去作の期待値からすると、それほど驚くこともなかった。 正直、前半は長い日常シーンに飽きかけもした。 後半、駒子を客観的視点から見ることになり、こんな子の本を今まで読んでいたんだな、と爽やかな気持ちになれました。 少しの驚きと、今まで見守ってきた駒子がこんなに良い子だったんだ、と安心するストーリー、がこの本だと思う。
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面白かったーーー!誰と誰の手紙のやり取りなんだろうと気になりながらも面白く読めた。前作よりかも好きかも!
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