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f植物園の巣穴 の商品レビュー

3.5

161件のお客様レビュー

  1. 5つ

    21

  2. 4つ

    46

  3. 3つ

    61

  4. 2つ

    14

  5. 1つ

    4

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2025/11/22

f植物園の技官をしてる男の話だ。冥界と現実界の間で行ったり来たり彷徨う人間の有様を描いている。前世が犬だった歯科医の奥さんが犬の足で薬を調合しているとか、なんとも不思議な世界である…。子供の頃にねえやの千代に世話になったが、今の家内の千代とは関係がありやなしやと不思議なつながり…...

f植物園の技官をしてる男の話だ。冥界と現実界の間で行ったり来たり彷徨う人間の有様を描いている。前世が犬だった歯科医の奥さんが犬の足で薬を調合しているとか、なんとも不思議な世界である…。子供の頃にねえやの千代に世話になったが、今の家内の千代とは関係がありやなしやと不思議なつながり…。

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2025/11/16

時間と空間を超越して、自分が自分として生きていることの根拠を手繰り寄せ、労り、慈しみ、癒やされていく佐田豊彦。読者もまた、鬱蒼とした自然の深みに誘い込まれていく。心の痛みのある部分に風穴が空き、その自然治癒が応援されるような物語。

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2025/07/03

梨木香歩の書く話は独特の空気感があり、時として想像力が追いつかないのである。でもこの世界は不思議と居心地が良い。

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2025/04/24

f植物園に勤める佐田豊彦。歯痛に悩み不気味な歯科医に治療を受ける。そして、椋の木のうろに落ち、地上と水底、現在と過去、何とも言えない不思議な世界にぐるぐると誘われる。豊彦の見る風景や考えていることも現実離れし、その世界観に混乱してしまう。千代とはどの千代なのかと錯乱。その世界で出...

f植物園に勤める佐田豊彦。歯痛に悩み不気味な歯科医に治療を受ける。そして、椋の木のうろに落ち、地上と水底、現在と過去、何とも言えない不思議な世界にぐるぐると誘われる。豊彦の見る風景や考えていることも現実離れし、その世界観に混乱してしまう。千代とはどの千代なのかと錯乱。その世界で出会った不可思議な少年は道彦。この辺りで物語が見えてきて、最後に豊彦の無意識の中の隠された記憶を辿っていたのかなと思いで読み終えた。

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2025/04/06

人ならざるものとの接触が描かれているが、いわゆるホラーや怪談的な怖さとは違う。強いて言うならば、不思議、だろうか。その単語がぴったりくる。 人ならざるものと触れる、というのは自分が暮らす世界とは別の世界のことを知るだけではない。別の方向から世界を見る事でもある。もっとも、この作品...

人ならざるものとの接触が描かれているが、いわゆるホラーや怪談的な怖さとは違う。強いて言うならば、不思議、だろうか。その単語がぴったりくる。 人ならざるものと触れる、というのは自分が暮らす世界とは別の世界のことを知るだけではない。別の方向から世界を見る事でもある。もっとも、この作品はそこまでの言及はしていないから完全な私言でしかないのだが。 読後、長い闇を抜けて爽やかな風が、暖かな日差しを浴びたような気持ちになった。それから生きることについて少し思いを馳せた。

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2025/02/02

◼️ 梨木香歩「f植物園の巣穴」 いやー梨木ワールド。木のうろにおちて、主人公が体験する不思議で長い異次元の旅。らしさを感じる長編。 先に読んだ「万葉と沙羅」に「目が合った本を読む」というのがあった。ようはパッと見て、ああこれが読みたいなあ、と思う本のこと。私も書店で図書館で...

◼️ 梨木香歩「f植物園の巣穴」 いやー梨木ワールド。木のうろにおちて、主人公が体験する不思議で長い異次元の旅。らしさを感じる長編。 先に読んだ「万葉と沙羅」に「目が合った本を読む」というのがあった。ようはパッと見て、ああこれが読みたいなあ、と思う本のこと。私も書店で図書館で、同じ体験をしている。本読みの真理ですな。もともと梨木香歩はフェイバリットな作家さんとはいえ、この本もやはりそうだった。 植物園に勤める専門家の男、一度結婚したが妻は身籠った子とともに亡くなった。植物園にある大きな木のうろに落ち、そこから現世に似ているものの不思議な事象が次々と起きる世界を彷徨う。前世が犬で忙しいと姿が犬化する歯医者の家内、鶏頭となる下宿の大家、不思議な神主・・そして自分の幼少の頃を追体験し、忘却の彼方にあった事実を思い出すー。 いやーもう梨木さんの想像の庭へ紛れ込んだ感触。長くはない作品、でも読み手も延々と訳のわからない道行きを進む。変な神主、キツネ、河童のような少年、歩く鯉・・幼少の頃優しくしてくれた女中は千代、亡くなった妻も千代、洋食屋の接客係の千代さん、千代があふれる。 主人公は植物園の係員。自然必然著者の得意な植物の名称が乱舞もする。またキーワードは水。川の氾濫、雨、心の旅路ではあたかも竜宮城のように水底に沈んだ幼少の頃の家を見つける。 この作品は脱出&そして新しい自分の物語か。ある意味村上春樹に似ている気がする。想像を遊ばせ、内省の旅路を辿り、潜り抜ける。異世界はまるで理の通らない、夢に似た世界で、しかし自分と確固としたつながりを持っている。 幻想の世界はどこまでも続く気がする。冗長でもあるが、脱出するための洞窟が長いのは、到達した世界を納得させるためで、手法としてはふつうかも。 そこに不可思議な現象がいくつも出てくる。その、動物の人間化など、和風なおどろおどろしさもまた梨木香歩らしい。少し「家守綺譚」に似てるかなと。 大きな驚きや感銘はないかもだが、エピローグの淡々としたさままで著者らしさを感じる作品でした。

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2025/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

f植物園の巣穴 「家守綺譚」がすばらしく幻想的でよかったので、今回も期待して手に取りました。 主人公はf植物園の職員で、植物園内にある洞に落ち込んでしまい、不思議な国のアリス的な不思議を体験します。大家の頭が鶏になったり、歯医者の奥さんが犬顔になったり。自分が幼くなったり、自分の昔の家があったり。そして、主人公は幼い自分から再び成長をはじめる成長物語でもあります。 内容的には百間先生よりはおとなしめですが十分不可思議な世界ですし、谷崎先生のようなエロティックさがありません。「家守綺譚」の時ほど楽しめなかったのは、主人公のキャラクターに感情移入できなかったことによるのかな?と思います。 まあ、携帯小説みたいな作文みたいな小説が増えてきた昨今、次の作も期待しております。梨木さん。 竹蔵

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2025/01/20

夢現、ずーっと歯が痛い、物語だった。 植物に見識が無いとちと想像がし辛い。 ずっと繋がりを考えていたけど、思っていたよりするするつながらず、最後の最後でなるほどと府には落ちた。 ジャパニーズアリス(男)だと思えば…。

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2024/11/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

始めから、どういうこと?どういうこと?と思いながら読み進めた。 手探りで読み進めていくと予想もつかないところへ辿り着く感じは『冬虫夏草』でも感じた。 疑問ばかり沸くのに、時折感じる不思議な吸引力に読むのを止められず、最後には美代が生きていたことに驚かされた。 妻子を失った割に坦々としているなと思ったが、そうではなかった。受け止められていなかっただけだった。 独特な不思議ワールドは、学生の頃読んだ村上春樹を思い出させた。 あちらは洋でこちらは和だが。

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2023/08/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

某ボートから出てくる人のシリーズから手に取った人には 区切りがないために読みづらさを覚えるかもしれません。 アチラよりも現実と非現実の境界が 非常にあいまいというかフッツーにいらっしゃるので。 別のf植物園にやってきた男は いつの間にか姿は子供へと変わっていました。 そして一人の少年と出会うことになるのです。 これってこの作品はフィクションだけれども 彼のような人間っていっぱいいるんだ。 時に、それと向き合う必要ってあるのよね。 今回はこの巣穴に迷い込んで 彼は真実と、現実と向き合うことができたわけで。 ホッとしたね、結末は。

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