紅匂ふ(文庫版)(1) の商品レビュー

大和和紀(著者)

2015/03/20

幼児の頃からの強情っぱり。
実際に自分の目の前にいたら、イラっとするかもしれないけど、なぜかこの漫画で読むと、幼児の珠子ちゃんが、なんともかわいらしいから不思議。

2009/10/07

京都・祇園の舞妓・咲也の半生を描いており、原案は岩崎峰子著『芸妓峰子の花いくさ』 。この本を読むと花街のシステムが理解でき、「そうだったんだ」といろんな疑問が解けます。また、美しいだけのうわべの祇園ではなく真の祇園を垣間見ることができます。伝統を守り、継承する誇り高き姿と、その裏にある壮絶な女同士の争いのギャップ、う〜ん、女の世界はどこもおなじですなぁ…。京ことばも違和感なく読めます。封建的な慣習が改善され、また芸妓への多くの偏見がなくなればいいなと思います。和紀さんファンとしては、一途で清々しく生きる主人公のほうが好きかな。でも、着物の模様一つ一つまで丁寧に描き込まれた絵の美しさは、さすがとしか言いようがありません。