限りなく透明に近いブルー の商品レビュー
セックス、ドラッグ、バイオレンス、そして圧倒的な生々しさ。 読み終えた後、微熱が出たような気だるさに襲われる。 頭をガーンと殴られたような衝撃。 発表当時も衝撃的だっただろうけれど、令和でも十分通用するパワーをもった一冊だと思う。
Posted by
ドラッグとセックスと暴力に明け暮れた若者の混沌とした世界の、たまに見える清らかな描写がとても良かった。ドラッグによる幻覚と爆発的な感情が同じ温度で平坦に描かれていて、なにがほんとうなのか、正しい世界と幻想の世界の境界は曖昧なのかもしれない。
Posted by
主人公リュウ。想像しただけできたないことだらけで、若さをおおきくかいたかんじ。 note 又吉、夜を乗り越えるから派生。
Posted by
何度目かわからない再読。村上龍衝撃のデビュー作。1976年当時の原色の街・福生を舞台に繰り広げられるドラッグとセックスの饗宴。この小説で注目すべき点は「視点」の圧倒的な「清潔感」だろう。実際やってることはかなりえげつない。黒人との乱交パーティー、電車の中での半レイプ、繰り返される...
何度目かわからない再読。村上龍衝撃のデビュー作。1976年当時の原色の街・福生を舞台に繰り広げられるドラッグとセックスの饗宴。この小説で注目すべき点は「視点」の圧倒的な「清潔感」だろう。実際やってることはかなりえげつない。黒人との乱交パーティー、電車の中での半レイプ、繰り返される嘔吐、自殺未遂、腐ったパイナップル・・・汚くてしょうがないあれこれが主人公「リュウ」の眼を通すと現実感が失われ圧倒的な清潔感が生まれるのだ。「リュウ」はちゃんとした人格を持った一人の青年だが、その視点はカメラ・アイのような役割を持っている。今にも壊れてしまいそうな詩的な感性とその清潔感がこの小説に芥川賞を取らせたのだと思う。それと特筆すべきは執筆当時の風俗を歴史資料のように知ることができる点だろう。時々挟み込まれる音楽・薬物ネタ。ドアーズやローリングストーンズならともかくバーケイズなんて今ではあまり名前が挙がってこないし薬物にしてもメスカリンやニブロール、ボンドで遊んでいる奴なんて現代においてはそうそういないだろう。それと登場人物の古臭いセリフ回し。「味噌汁だけでも吸おうと思った」「おれミルクなしやからなあ」など現代ではあまり使わない言葉だろう。 万人にはお勧めできない超問題作だが、合う人にはとことんフィットしてくれる作品だろう。俺が思うにこの作品のような路線を続けていたら村上龍は自殺していただろう。それほど壊れやすい感性がこの作品を成り立たせている。
Posted by
具合が悪くなりそうな描写の後に、目に浮かぶような文章が続いて 後味も思ったほど悪くはなく、読みやすかった
Posted by
「胸糞悪くなる話だよ」 そう友人から言われ逆に興味が湧き購入。 私としては胸糞悪くなるというか、 非道徳的で非倫理的な出来事が あまりにも淡々と綴られているため不気味さを覚えた。
Posted by
言わずと知れた村上龍のデビュー作・芥川賞受賞作。70年代特有のセックス・ドラッグ・ロックンロールの混沌が最後まで続く。 文体が妙に乾いている。そこがリアルで無性に怖い。多分、本当に壊れた人間(作中に主人公が人形みたいだという描写がある)というのはこういう思考をしているんだろう...
言わずと知れた村上龍のデビュー作・芥川賞受賞作。70年代特有のセックス・ドラッグ・ロックンロールの混沌が最後まで続く。 文体が妙に乾いている。そこがリアルで無性に怖い。多分、本当に壊れた人間(作中に主人公が人形みたいだという描写がある)というのはこういう思考をしているんだろう。特に、無意識に起こる焦点のずれ、他人が真剣に話している隣りで全く脈絡のないことを考える主人公(彼は窓の外を眺めるのが好きらしい)。こういう書き方は誰でもできそうで実際はできるものではない。 この小説がどうして芥川賞をとったのかは今となってはよく分からないが、おそらく重要なのは「何もない」ことだろう。ストーリーは行き当たりばったりだし、登場人物の謎や過去が特に明かされるわけでもないし、愛や平和や友情などのメッセージも皆無(ドラッグは怖いなとは思ったが)。あるのは詩的な感性のみ。それをどう評価するかは人によってかなり異なるに違いない。
Posted by
んーよくわかりませんでした!w リュウは龍なんでしょうか、だとしたら破天荒な若者だなぁとか思ったりして。初の村上作品でしたが独特でしたね。少しあとの作品も読んでみようかな。
Posted by
村上龍さんの若い頃の超有名な一冊。 が、この内容に高い評価をみいだすのは難しい、理解できない。 これは実体験を小説に?読んで気分は晴れないし、モヤモヤ〜で。 タイトルのキャッチーは惹かれるが。
Posted by
30年ぶりに読み返してみた。 当時もわからなかったが、今読んでもわからない世界…。 でも題名は好き。 12/09/16-96
Posted by