眠る兎 の商品レビュー
木原音瀬さんデビュー作とのこと。 昭和くらいまでは、存在していたと思うのですが、雑誌の後ろの方に文通希望者の掲載ページがありました。住所と名前まで確か掲載されていた記憶があります。今、考えると恐ろしい。 そんな雑誌の投稿欄をきっかけに会うことになった二人。偶然にも同じ高校の教師と...
木原音瀬さんデビュー作とのこと。 昭和くらいまでは、存在していたと思うのですが、雑誌の後ろの方に文通希望者の掲載ページがありました。住所と名前まで確か掲載されていた記憶があります。今、考えると恐ろしい。 そんな雑誌の投稿欄をきっかけに会うことになった二人。偶然にも同じ高校の教師と生徒。 年上の先生が我慢強くて優しくて、なんとなく離れて辛くなっていきます。 「冬日」というその後を書いた短編は、教師の若い日の恋心に決着をつけることができる書き下ろし。 1995年くらいの作品で、20年くらい書き続けている木原さん。上手くなったなあと思うと同時に、嫌な奴の嫌レベルも上がっている。 これで、図書館にある木原さん読了。
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はじめてこの作者様の作品を読みましたが最高でした。 後日談は友人の話でしたがこちらもめちゃくちゃ良いです。
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冴えない教師に少しずつ嵌っていく主人公…歳の差、しかも年下攻め!萌えました! スピンオフを最後に読んだら読後感モヤッとしてしまい星三つになっちゃいましたが、本編は主人公の初々しい恋心に堪らない気分になりました。
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高校生×教師。年下の男が、付き合ううちに成長していって、包容力を兼ね備えたイイ男になって受を溺愛するという夢のようなお話。でもそこに行きつくまでに、騙されて可哀想なはずの受の臆病でずるいところを、わりとシビアな目線で語っている作者の容赦のなさも垣間見え、所々にほんのり苦みを感じさ...
高校生×教師。年下の男が、付き合ううちに成長していって、包容力を兼ね備えたイイ男になって受を溺愛するという夢のようなお話。でもそこに行きつくまでに、騙されて可哀想なはずの受の臆病でずるいところを、わりとシビアな目線で語っている作者の容赦のなさも垣間見え、所々にほんのり苦みを感じさせている。 親友のその後はともかく、二人の甘々で幸せなラスト。ハッピーエンド主義者にはここまでの木原さんで十分。
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おもしろかったです。 萌えるかというとそうではないけど、引き込まれ感アリアリです♪ 雑誌デビュー作なのかぁ。 やっぱ木原さんはすごいな。。。
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高校生の里見浩一は、冗談で出した手紙をきっかけに 地味なゲイの高校教師・高橋とつきあうことに。 里見も基本的にいいヤツだし、高橋の卑屈度も低めで 好感もって読める感じ。 高橋の初恋の人と再会する後日談「冬日」に加えて 里見の友人、柿本と後輩の志田との話も 書き下ろしで入ってい...
高校生の里見浩一は、冗談で出した手紙をきっかけに 地味なゲイの高校教師・高橋とつきあうことに。 里見も基本的にいいヤツだし、高橋の卑屈度も低めで 好感もって読める感じ。 高橋の初恋の人と再会する後日談「冬日」に加えて 里見の友人、柿本と後輩の志田との話も 書き下ろしで入っていて、ふたりのその後も 楽しめて、1冊で充実感たっぷり。 イラスト:車折まゆ 『眠る兎』小説b-Boy95年12月号 『冬日』BBN「眠る兎」(2002/9) 『春の嵐』書き下ろし
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冗談で出した手紙に返事が来て、興味本位で相手を見たいと思った里見浩一。何と相手は自分の通う高校の国語教員で お互い身分を偽って、嘘をつき続けて でも、何度も会う内に好きになって 本気のラブストーリー 2人の始まりから、それからの2人へと 読み終わっても2人は続いていくのだと ...
冗談で出した手紙に返事が来て、興味本位で相手を見たいと思った里見浩一。何と相手は自分の通う高校の国語教員で お互い身分を偽って、嘘をつき続けて でも、何度も会う内に好きになって 本気のラブストーリー 2人の始まりから、それからの2人へと 読み終わっても2人は続いていくのだと 読んでいて終始気持ちの良いストーリーでした。
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「美しいこと」を読んでから、いつか他の木原さんの作品を読んでみようと思っていたのですが、ある本屋で大量に発見。まとめ買いをしたうちの一冊を今日読んでみました。 巻末をみるとかなり初期の作品らしいのですが、ほかのBL作家さんによく見られるような、初期故の文章の不安定さが無く、すんな...
「美しいこと」を読んでから、いつか他の木原さんの作品を読んでみようと思っていたのですが、ある本屋で大量に発見。まとめ買いをしたうちの一冊を今日読んでみました。 巻末をみるとかなり初期の作品らしいのですが、ほかのBL作家さんによく見られるような、初期故の文章の不安定さが無く、すんなり物語に入っていけました。(文章が稚拙だといちいちひっかかって、物語に入り込めない。または時間がかかってしまう) 1冊にまとまっているものの、どうも章立てにしてはすんなりいかないなと思ったら、各々別に書かれたものらしいですね。それなら納得です。 話自体はよくある設定、ひねりもないので、短時間で読んでしまえて、あまり印象にも残らない感じ。 妄想させてくれる小ネタも散らばっているので、BL読みたい、、、で読むには丁度いいかも。 他にも数冊買ったので、順番に読んで行こうと思いますが、ほとんど新書判なので、このBooklogには感想を載せないかもしれません。
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木原さんは年下の未来ある若者を相手にする冴えない大人、と言う図式を何作は書かれてるが、その大人の方の「いやらしさ」と言うか「うじうじした」感じ、煮え切らなさ、下手に出ているように見えて上目遣いで自己主張する感じのある種の気持ち悪さが凄く出ていた(笑)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
里見浩一は、友人が持ってきたゲイ向けの雑誌を、他の友人と共にふざけて眺めていた。 そのうちに誰かが文通コーナーに書いてある相手に「手紙を出そう」と言いだし、相手が好みそうな内容をみんなで並べ立てる。 その手紙を「里見の名前で出していいか?」と聞かれ、「いいよ」と答えてしまう。 数日後、里見の下に届いたのは、「一度会いたい」と書いた手紙の返事であった。 「人の真剣な気持ちを笑うような真似をするな」と友人に言われたものの、里見の想いを寄せる相手が「見に行きたい」と言い出したことから、里見は断りきれずついつい「いいよ」と言ってしまう。 待ち合わせ場所に指定された喫茶店で、指定された席にいたのは、ホストのような見た目をした派手な男で、しばらくすると席を立っていってしまう。 それでほっとしたのだが、店を出て行く寸前、実は里見に返事を送ってきた男が店を出て行った男とは違う男であることに気がつく。その男は、里見の通う高校の教師・高橋だった。 一度はその店を後にしたものの、その高橋が、まだ待っているような気がして、里見は電車に乗って帰る前に再度店に戻ると、やはり高橋はいた。 「自分はゲイではないから、付き合うつもりはない」 そう告げようと思ったのだけれど、高橋の怯えるようなすがるような顔を見ると、ついつい言いそびれてしまう。 それどころか、帰り際に相手の連絡先を受け取ってしまい、途方に暮れてしまう。 その後、直接言うよりはいいだろうと思い、「付き合えない」という言葉を告げるために何度か電話をかけるけれど、そのたびに話が弾み、言い出せないままに終わってしまう。 そのままずるずると週に一度、会って話す関係が続き―― という話でした。 まさにミイラ取りがミイラになってしまったお話。 最初はそんなつもりのなかった里見が、高橋と逢瀬を繰り返しているうちに、次第に彼に惹かれていって、片時も離れられなくなって、最後には養子縁組までしてしまう。 なんか、若さって怖いって思うけど、そこまでいったらもう若さじゃないですよね。 優柔不断だった始まりがいつしか本当になってしまったお話でした。 ちょっとしっとり落ち着いた話なので、そういう話がお好きな方にはオススメします。
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