ありふれた風景画 の商品レビュー
人の、ごまかしたくないまっすぐさを書かせるとうまい、というイメージがある。人、特に十代の少年少女の。 「バッテリー」にしてもそうだったけど、少年期を大人が簡易に思い浮かべる「青春」に変換されたくない、囚われたくない、感じ。いわゆる青春というものに自分たちをあてはめないでくれ、って...
人の、ごまかしたくないまっすぐさを書かせるとうまい、というイメージがある。人、特に十代の少年少女の。 「バッテリー」にしてもそうだったけど、少年期を大人が簡易に思い浮かべる「青春」に変換されたくない、囚われたくない、感じ。いわゆる青春というものに自分たちをあてはめないでくれ、って聞こえる。「ありふれた風景画」も芯の強い少女の話だった。 型にはめられたくない、縛り付けられたくない、絡まりたくない、もたれあいたくない。 思春期独特の潔癖というか、本当は誰だってそうなんだけど年をとるにつれてふえるしがらみを厭う。 あさのあつこはそういう、潔癖と紙一重な美しさを追いかけたいのかな。凛とした立ち姿を思い浮かべる主人公が多い気がする。 「ガールズ・ブルー」も読んだけど、この、ぎりぎり感というか。同性間の感情のやり取りが結構癖になる。 ガールズラブって言うと語弊があるのかもしれないけど、それに近いのかな。ジャンル分けがよくわからないから何とも言えない。 しかし瑠璃と周子の初対面は衝撃的で、あのシーンだけで続きが気になる!って思えた。あさのあつこは出てくる人物が魅力的なのも嬉しい。この本は苦痛なくさくさく読める。
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バッテリーだとか名の知れた作品を読んだ後に、改めて読み返してみると、あさのあつこさんのまた違った顔が見れるのではないだろうか。
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久しぶりのあさのあつこ作品! 青春小説と言ったら…あさのあつこさん! 女子高校生2人のお話。 10代の友情や恋愛の小説だったらあさのさんでしょう。 『カールズ・ブルー』とはまた雰囲気が違う物語でした。 結構複雑な設定でタイトルは「ん?」と思いましたが、色々考えさせられ...
久しぶりのあさのあつこ作品! 青春小説と言ったら…あさのあつこさん! 女子高校生2人のお話。 10代の友情や恋愛の小説だったらあさのさんでしょう。 『カールズ・ブルー』とはまた雰囲気が違う物語でした。 結構複雑な設定でタイトルは「ん?」と思いましたが、色々考えさせられるお話でした。 毎回思うのですが…あさのさんってどうしてこんなに10代の感情がリアルに描けるんでしょうね〜。 本当にすごいです。 10代…いや、高校生って若いな〜。 最後の結末は薄々勘付いていましたが…驚きました。 個人的にはあさのさんのもっと明るい感じの小説が好きかな。 「運命って変えられますから」
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なんとなく、読み切れてしまう、みたいな印象。 何かが特にあるわけじゃないけど、読むのに抵抗はないです。
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いわゆる少数派の人たちのお話。寄り添って生きていくことを決めたふたりがいいなと。でも恋愛関係になっちゃうんだーと、なんかそこは違和感なんですが。。同性愛という設定が必要だったのか疑問。挿絵が山田ないとでうれしい。
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あさのあつこさんの書く少年・少女はいつもとても真っ直ぐです。 今回のお話の少女達も、ときどき脆く崩れそうになりながらも真っ直ぐ誇り高く生きようとしています。 自分だけは自分を偽らない。 その姿勢が清々しいです。
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あさのあつこさん、小学生のときに好きだったから読んでみたんだけど。 こんなお話とは。 展開が意外だったんだけど、ちょっぴりキュンとしました。 もっと平凡な女の子の話のほうが好き。
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女子高生のお話。 ということでいつも以上に感情移入できました。 すごくよかったです。 自分で殻に閉じこもっているというか、壁を作っているというか……そんなところは私もあるんだろうな。 話しかけにくい雰囲気を作ってるとか。 P213「他人を決めつけるということは、傲慢で尊大な...
女子高生のお話。 ということでいつも以上に感情移入できました。 すごくよかったです。 自分で殻に閉じこもっているというか、壁を作っているというか……そんなところは私もあるんだろうな。 話しかけにくい雰囲気を作ってるとか。 P213「他人を決めつけるということは、傲慢で尊大な罪を犯すということだ。」
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