風に舞いあがるビニールシート の商品レビュー
おもしろかった。とくにラストの話は印象的。突拍子もないタイトルに思えるけれど、読み終わったあとは頭の中にすんなりとタイトルのイメージが定着している。ぴったりだ。 自分にとって大切なものが何なのか、いつでも意識していられる人はそう多くない。日々の生活に追われているうちに、いつのま...
おもしろかった。とくにラストの話は印象的。突拍子もないタイトルに思えるけれど、読み終わったあとは頭の中にすんなりとタイトルのイメージが定着している。ぴったりだ。 自分にとって大切なものが何なのか、いつでも意識していられる人はそう多くない。日々の生活に追われているうちに、いつのまにかフッと見失っていたりする。そのことに気づいて後悔をしたり悲しんだり、人生っていうのはそんなことの繰り返しだ。でもそれが本当に悲しむべき、後悔すべきことであるのかはあとになってみないとわからない。果てはそのとき最も大切だと思っていたものでさえ、時間が経てば怪しいものだ。もっと大切なものが出現しないともかぎらない。 要は、どう転んでもとにかく生きていれば何かしらの大切なものが現れる。その時その時で、自分ができる精一杯でそれを大切にできたかどうか。
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本屋に行くたびずっと目に入ってきていた本 雑誌を見ていてふと目線をはずした時この本がまた目に入ってきたのでもうこれは読むしかないかと 表題“風に舞いあがるビニールシート”が最後にくる、6篇の短編集 みな様々な形で一生懸命に生きている 不器用でもそうでなくても、どんな...
本屋に行くたびずっと目に入ってきていた本 雑誌を見ていてふと目線をはずした時この本がまた目に入ってきたのでもうこれは読むしかないかと 表題“風に舞いあがるビニールシート”が最後にくる、6篇の短編集 みな様々な形で一生懸命に生きている 不器用でもそうでなくても、どんな人でもたまには立ち止まったり内省したり でもメランコリックで終わるんじゃなく、つまずいても前に転ぼうとしている感じが好感をもててよかった 読んでいる時 わちゃわちゃな声も疲れた誰かもレールー音も全部消して 例えばBGMに矢野絢子さんの“てろてろ”でも流して しゃ〜!今からまた頑張ろうって 電車に揺られながら思った
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第135回 直木賞受賞作品が文庫化。 短編6編収録。 どのお話も自分の夢や信念を貫く人々を書いています。 書かれている人々は、10代の若くて突っ走る感じではなくて、けっこういい歳の大人です。 その情熱がまわりの人に理解されなかったりもしますが、貫き通しています。 どのお話も、困...
第135回 直木賞受賞作品が文庫化。 短編6編収録。 どのお話も自分の夢や信念を貫く人々を書いています。 書かれている人々は、10代の若くて突っ走る感じではなくて、けっこういい歳の大人です。 その情熱がまわりの人に理解されなかったりもしますが、貫き通しています。 どのお話も、困難にぶつかりつつも最後は明るさを感じさせられてあたたかい感じがしました。
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「器を探して」が、ちょっと唯川恵の「恋人たちの誤算」とかぶったけど、全然違う結末にびっくりして。 まさに小気味よい裏切り! 小学校の時に読んだ森絵都とは全然違う雰囲気で、すごく好きだった。 最後の短編の 風に舞いあがるビニールシート には泣かされました。
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09/05/06読了 自分の人生で大切なものって何だろ。やっぱ家族か。迷わず出てくるのが良いか悪いかは、また別の話。
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この人の作品は文体が硬いんですね。 表現もそこまで女性的ではないような。 とは言ってもまだまだ数読んでないのでここからちょっとずついってみます。
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短編集なんだけど 同じ作者が書いたとは思えないほど いろんな話がつまっています。 中身もとてもよかったけど このきれいな表紙が気に入っています。
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価値観。生きる意味。プライド。 いろいろあるけれど。 短編集ですが、どれも素晴らしい。どれほど勉強して書いたんだろうと感心する作品ばかり。 「風に〜」は、ぼろぼろ泣いた。 森絵都の作品だと思って読むと、あまりの雰囲気の違いに驚いてしまうけれど、 それでもやっぱりこの人の人生の受...
価値観。生きる意味。プライド。 いろいろあるけれど。 短編集ですが、どれも素晴らしい。どれほど勉強して書いたんだろうと感心する作品ばかり。 「風に〜」は、ぼろぼろ泣いた。 森絵都の作品だと思って読むと、あまりの雰囲気の違いに驚いてしまうけれど、 それでもやっぱりこの人の人生の受け止めかたが好き。好きです。
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友達のお勧め本になっていたので、買ってみました。 ひとそれぞれ、生きる上で、これだけは譲れないというものがありますね。 私にはあるだろうか?うん、今はわからない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
短編集です。 帯に書かれた解説の言葉―本書には「懸命に生きる」ゆえの、狡さや弱さや滑稽さも、目を逸らすことなく描かれていて、とても「人間臭い」。だからこそ、心を強く揺さぶられてしまうのです。―全編読み終えて、解説を読むと確かにこの言葉の通りでした。 帯を見ずに読み始めた私にとっては、正直途中までちょっと首をかしげながら・・という状況でした。 森絵都さん・・?? 「器を探して」では高典はちょっと嫌な感じだったし、なによりラストがうまくつかめなかった。 「犬の散歩」は心温まるけれど、特にひねりもなくストレートすぎる感じも。 「守護神」は物語的に先が気になる不思議なお話。 「鐘の音」もちょっとマニアックな感じで、でも不思議で、ラストは意外性があった。 「ジェネレーションX」これは大好き。ここまで読んでやっと森絵都さんだなーと思いました。ラストへのもっていき方が好きです。ふんわりとした気持ちにさせてくれる、まさに森絵都さんな作品。 そして最後。表題の「風に舞いあがるビニールシート」重かった。でも、とてもいい作品でした。恋愛感を含む、仕事や生き方に対しての様々な価値観。自分が大切にしたいこと。 なんだかんだ最後まで読み終えたときには★4つのレベルまで気持ちが盛り上がっていました。 やっぱり森絵都さんでした。 5月からNHKでドラマ化されるとか。 でも映像にしてしまったら、少しベタな感じになりそうな気もします。 とてもいいお話なだけに。 でもやっぱり少し気になりますね。 *2009'5 読了*
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