マッカーサー の商品レビュー
マッカーサーについて、フィリピン軍事顧問時代から朝鮮戦争時の国連軍司令官解任までの調査に基づき、その人間像を明らかにしたもの。二次大戦における個々の戦闘や日本占領期の施策については詳細の記録が残っているが、バターンボーイズの調査を通じマッカーサーという人物を軸に縦にそれぞれの出来...
マッカーサーについて、フィリピン軍事顧問時代から朝鮮戦争時の国連軍司令官解任までの調査に基づき、その人間像を明らかにしたもの。二次大戦における個々の戦闘や日本占領期の施策については詳細の記録が残っているが、バターンボーイズの調査を通じマッカーサーという人物を軸に縦にそれぞれの出来事を450頁に簡潔にまとめられている。「終章」でマッカーサーの人間像についてまとめられているが、それまでの分析が的確であり、説得力があった。
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ダグラス・マッカーサーの評伝。日米開戦前のフィリピン在任時代から朝鮮戦争中の「解任」までをフォローしているが、中心はアジア・太平洋戦争期の戦争指導に関する叙述で過半を占める。袖井林二郎『マッカーサーの二千日』(中央公論社、1974年)をはじめとする従来の日本でのマッカーサー研究...
ダグラス・マッカーサーの評伝。日米開戦前のフィリピン在任時代から朝鮮戦争中の「解任」までをフォローしているが、中心はアジア・太平洋戦争期の戦争指導に関する叙述で過半を占める。袖井林二郎『マッカーサーの二千日』(中央公論社、1974年)をはじめとする従来の日本でのマッカーサー研究は日本占領期が中心であるだけに、特に大戦末期のフィリピン占領体制と戦後の日本占領体制の「連続」面への着目は研究史上重要だと思われるが、他方新書の枠の限界もあって(新書としては大部の480頁超にもかかわらず)分析が不十分と感じる個所も少なくない。先行研究との整合性(参考文献から重要な研究がかなり落ちている)にも疑問があり、内容を更新した増補版を望みたいところ。
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GHQのマッカーサーが日本に来る前に何をしていたのか―日輪の遺産を読んで、マッカーサーは親子2代でフィリピンを統治していたときに莫大な遺産を作っていたと聞いて、気になって読んでみました。マッカーサーは一度日本に敗れ、フィリピンからオーストラリアに逃げた。そしてそこで一緒に逃げた部...
GHQのマッカーサーが日本に来る前に何をしていたのか―日輪の遺産を読んで、マッカーサーは親子2代でフィリピンを統治していたときに莫大な遺産を作っていたと聞いて、気になって読んでみました。マッカーサーは一度日本に敗れ、フィリピンからオーストラリアに逃げた。そしてそこで一緒に逃げた部下たちで組閣し直し体制を立て直して、フィリピンを再奪回し、その奪回後の占領政策でのテストを経て日本の占領政策を進めていった。社会の教科書にはそこまで書いていなかったので、初めて知ったマッカーサーの姿がたくさんありました。そして偉い人の部屋が大きい理由に得心できたのもこの本でした。そうか考えるとき、歩きながら考えをまとめる人は昔から多かったんだ。そんなこんなで、歩きながら考えることの効果を改めて見直したのでした。
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ハルバースタム著の朝鮮戦争でマッカーサーの人となりに興味がわいたので読んでみた。フィリピン統治時代から第二次世界大戦を経て日本統治に至るまでの流れにおいても、朝鮮戦争時代におけるマッカーサーとは本質的に変わらず、朝鮮戦争での解任は起こるべくして起きたと認識させられる。 ハルバース...
ハルバースタム著の朝鮮戦争でマッカーサーの人となりに興味がわいたので読んでみた。フィリピン統治時代から第二次世界大戦を経て日本統治に至るまでの流れにおいても、朝鮮戦争時代におけるマッカーサーとは本質的に変わらず、朝鮮戦争での解任は起こるべくして起きたと認識させられる。 ハルバースタムがマッカーサーの負の面を大きく描いたのに対し、本作では正の面にも焦点を当てて描いており、一言では語り切れないマッカーサー像を補完している。その結果、全体としてまとまりにかける印象があるが、そこがまた面白い。
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マッカーサーといったら高校の時に習った世界史の本のあの写真、軍用機から降りてくるパイプを持った姿が思い浮かぶ。 あとはGHQの最高司令官だったこと、フィリピンから撤退するときに”I shall return.”と語ったこと、朝鮮戦争時、中国軍に対して原子爆弾を使用するしないでトルーマンと対立して解任されたこと、「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」との言葉くらい。 この本には彼の負の部分、PRが巧みだったこと、責任を他人に押しつけることがあったこと、日本軍の軍事力を見くびっており奇襲によって在フィリピンの米軍が甚大な被害を被ったことなどが語られている。 良い点としては、勇敢な将軍であったこと、決断力があったこと、戦時の司令官としての能力はもちろん、平時の行政官としても高い能力を証明した、カリスマ性を持っていたことなど多々ある。 大統領候補への関心が高かったのは意外だった。
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[ 内容 ] 連合国軍最高司令官として日本占領の責任者となり、日本人にとって最も印象深いアメリカ人の一人となったダグラス・マッカーサー。 彼の考え方や行動を探ろうとしても、厚木飛行場に降り立ったとき以降は見ただけでは判明しないことが多い。 本書では、父の代から縁の深いフィリピンとの関係、またコレヒドール島脱出時に同行した側近たちについて、詳しくその足跡を辿りながら、不屈の英雄の全貌を明らかにするものである。 [ 目次 ] 第1章 フィリピンとの邂逅 第2章 バターンボーイズの誕生 第3章 日米開戦前夜からマニラ脱出まで―一九四一年一〇月から同年一二月まで 第4章 マニラ陥落と第一次バターン攻防戦―一九四二年一月初旬から二月初旬まで 第5章 コレヒドール島脱出計画―一九四二年二月初旬から二月下旬まで 第6章 マッカーサー一行のコレヒドール島脱出―一九四二年二月下旬から三月中旬まで 第7章 第二次バターン攻防戦とバターン“死の行進”―一九四二年二月初旬から五月上旬まで 第8章 オーストラリアからフィリピンへ―一九四二年三月から一九四四年一〇月まで 第9章 フィリピンから日本へ―一九四四年一〇月から一九四五年八月まで 第10章 日本の非軍事化・民主化―一九四五年八月から一九四七年一二月まで 第11章 ワシントンの対日政策転換とマッカーサーの抵抗―一九四八年一月から一九五〇年六月まで 第12章 朝鮮戦争とマッカーサー解任―一九五〇年六月から一九五一年四月まで 終章 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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マッカーサーの日本占領時の本はたくさん出ているが、この本が圧倒的に分量を割いているのはその前のフィリピン時代の話。 そこに彼のキーがある。 彼が重用する人間たちもこの時代の「バターン・ボーイズ」が占めることとなる。 尊大で自己顕示欲が強く、インナーサークルを使って物事を動か...
マッカーサーの日本占領時の本はたくさん出ているが、この本が圧倒的に分量を割いているのはその前のフィリピン時代の話。 そこに彼のキーがある。 彼が重用する人間たちもこの時代の「バターン・ボーイズ」が占めることとなる。 尊大で自己顕示欲が強く、インナーサークルを使って物事を動かす彼は敵も多かったが、それでもワシントンが彼を使い続けてのは彼の優秀さにある。 士官学校の成績はいまだに破られてないようだが、単なる軍人ではなく平時の際にも圧倒的な才能を示すことができたのが、彼の強みだった。 そのことが日本の占領を成功させてことは疑いようもない事実だろう。 が、その優秀さと裏腹に彼の欠点というべきものがあり、それが後年、足をすくわれることとなる。 そのあたりも丹念に描かれている好著です。
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