検死審問ふたたび の商品レビュー
1942年発表、リー・スローカム検死官シリーズの第2作。ほぼ全編が、不審火によって死亡したティンズリー氏の検死審問の公判内容(証人たちの証言)という形で構成される異色のミステリ。博識ぶりをひけらかす陪審長イングリスをはじめ、超個性的な登場人物たちが、湧水のように溢れ出す数々のジョ...
1942年発表、リー・スローカム検死官シリーズの第2作。ほぼ全編が、不審火によって死亡したティンズリー氏の検死審問の公判内容(証人たちの証言)という形で構成される異色のミステリ。博識ぶりをひけらかす陪審長イングリスをはじめ、超個性的な登場人物たちが、湧水のように溢れ出す数々のジョークに包まれながら、不審死に迫っていく。証人たちの狂った証言がとにかく面白いので、おバカな陪審員の一人として日当を目当てに読むのが良い。ただ、単なるユーモアミステリと侮るなかれ。ネタは小粒でも解決に至るまでのプロットは抜群。
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検死審問の続編。他の方も感想に書いてらっしゃいましたが、こちらの方が断然面白かったです。前作では何だこの人という印象だったリー・スローカム検視官でしたが今回はかなり見直しました。逆にちゃんとしてる感の強かったイングリス氏が手のひらで転がされてる上におバカさんなところがあって笑えました。色々楽しんで読みました。読んでよかった。
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おもしろかったー。キノコの話にやられて本筋が脇においやられるほどw 「そこにあるものより、ないもののほうがはるかに重要な意味を持つことがある」なるほどね。
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英米における死因審問の一例(?)を描いた『検死審問~インクエスト』の続編。 コネティカット州の田舎町の名士、 スローカム氏が検死官として担当する第二の事件。 序盤で「インクエスト」の軽~いネタばらしがあるので、 これからお手に取る方は順序を間違えませぬよう。 構成は前作同様、審問...
英米における死因審問の一例(?)を描いた『検死審問~インクエスト』の続編。 コネティカット州の田舎町の名士、 スローカム氏が検死官として担当する第二の事件。 序盤で「インクエスト」の軽~いネタばらしがあるので、 これからお手に取る方は順序を間違えませぬよう。 構成は前作同様、審問記録の開示形式。 もう新鮮な驚きもなく、タネにも察しがついてしまうのだけど、 検死官と陪審員たちの会話がやっぱりおかしくて笑える。 ところで、第一回公判「熱心な菌類学者の冒険」で マラスミウス・オレアデスの名が出てきたとき(p.114)は ブラッドベリ「ぼくの地下室へおいで」を思い出して「侵略者だ!」と 叫んでしまった(笑)関係ないけど。
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田舎町トーントンの全焼した山荘から発見された、パルプ作家ティンズリー氏のものと思われる遺骨。かくして、リー・スローカム閣下を検死官とする検死審問が再び開かれることにとなったのだが……。 『検死審問 ―インクエスト―』の続編。事件に無関係なことをしゃべり倒す証言者、案件の引き伸ばし...
田舎町トーントンの全焼した山荘から発見された、パルプ作家ティンズリー氏のものと思われる遺骨。かくして、リー・スローカム閣下を検死官とする検死審問が再び開かれることにとなったのだが……。 『検死審問 ―インクエスト―』の続編。事件に無関係なことをしゃべり倒す証言者、案件の引き伸ばしにやっきとなる陪審員と、前作同様のとぼけた味わいに、陪審員長イングリス氏のピントはずれの"活躍"が加わって笑撃度が大幅アップ。伏線の巧妙さや、ラストの鮮やかさも相変わらず見事。
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前作と同じようなメンバーと手法にも関わらず、ひとりの陪審員を表に持ってきたことで、別の角度からおもしろくなりました。 笑いの面では今作の方が好きです。 謎解きよりも、その構成と展開の巧さが光ります。
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今回も、前回と同様、一見まったく関係ない証人の話から薄いベールを剥ぐように真相を暴いていくのは変わらない。 ただ二度目となると、最初の、やられた!って気持ちが少しばかり薄まってしまうのは仕方がないことだよなぁ。 ともあれ、面白くて一気に読みました。 読みすすめるにつれてイングリス...
今回も、前回と同様、一見まったく関係ない証人の話から薄いベールを剥ぐように真相を暴いていくのは変わらない。 ただ二度目となると、最初の、やられた!って気持ちが少しばかり薄まってしまうのは仕方がないことだよなぁ。 ともあれ、面白くて一気に読みました。 読みすすめるにつれてイングリスのうざさが際立つ素晴らしさ。エクス・エフェメリデ・エウェラルディ・エクスプロラトリスのうざさは逸品。 キノコの話が面白かったな。
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やっぱり古い推理小説はおもしろい。もう、作家が調子に乗りまくってるなあ。なぜかイングリスさんをちょっと小太りのおじさんだと思っていたのだけれど、実は細身の神経質そうなご隠居タイプ?それはそれで大冒険のところなどを想像すると楽しい。 こういう作品を読むと本を読むっていいなあと思う。
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本書は検死審問の続編的位置づけである。 前作と同じように、検死官と陪審員らがある事件に対してああだこうだと意見を述べていく。 事件の証言者はことあるごとに召喚され、あるものはてきぱきと、あるものは冗長に。法廷という、ともすれば堅苦しいと言うイメージを持ちがちな場所で、証言者達は好...
本書は検死審問の続編的位置づけである。 前作と同じように、検死官と陪審員らがある事件に対してああだこうだと意見を述べていく。 事件の証言者はことあるごとに召喚され、あるものはてきぱきと、あるものは冗長に。法廷という、ともすれば堅苦しいと言うイメージを持ちがちな場所で、証言者達は好き勝手に(検死官が許す限り)証言していく。 前作のレビューでも、喜劇性がどうのと書いたが、本作も喜劇性にあふれる。 今回の事件は、ある作家の焼死事件である。普通であるならば、失火で片付けられる事件であるが、検視官リーはある噂から検死審問を開く必然性を見出し、半ば強引に検死審問をスタートさせる。 前作同様、小さな伏線も大きな伏線も、大胆にただしさりげなくおかれ、終りにかけてまとめてくる手腕は多少個人的な掛け値があるかもしれないが、賞賛に価すると思う。 ぜひぜひ読んでもらいたい本であるし、少しばかり時間をおいてから、再読をして欲しい一作でもある。
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前作「検屍審問」に引き続き、庶民的な陪審員たちと風変わりな証人たちが繰り広げる検屍審問が舞台となっている。 相変わらず、一日分の日当を稼ぐためとしか思えない審問の風景が続く。 事件の話をしているはずなのに、話題はあっちへ飛びこっちへ飛び。 証人自身の身の上話もやたらと書かれて。 ...
前作「検屍審問」に引き続き、庶民的な陪審員たちと風変わりな証人たちが繰り広げる検屍審問が舞台となっている。 相変わらず、一日分の日当を稼ぐためとしか思えない審問の風景が続く。 事件の話をしているはずなのに、話題はあっちへ飛びこっちへ飛び。 証人自身の身の上話もやたらと書かれて。 今回に至っては一部ミスター・イングリスの視点(というか注釈文)がはさまれて、冗長としか思えないけど面白い描写が多々。 でも、最後に考えるとそのどうでもいいところに伏線が隠されていることが分かる。 (もちろん、面白さのために書かれているところも多いけど) 事件自体は、読み慣れてる人にとってはいくらでも予想の付くものなんだけど、見せ方、使い方が上手いので十分楽しめる。 最後の〆かたもニクい。
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