ヘーゲルと現代思想の臨界 の商品レビュー
ポストモダン思想や生命・環境倫理学についての解説書も執筆している著者ですが、本書は著者の専門であるヘーゲル哲学があつかわれています。 著者は、ヘーゲルの『精神現象学』における主人と奴隷の逆転という広く受け入れられている解釈が、じつはヘーゲルそのひとの思想ではなく、コジェーヴの解...
ポストモダン思想や生命・環境倫理学についての解説書も執筆している著者ですが、本書は著者の専門であるヘーゲル哲学があつかわれています。 著者は、ヘーゲルの『精神現象学』における主人と奴隷の逆転という広く受け入れられている解釈が、じつはヘーゲルそのひとの思想ではなく、コジェーヴの解釈に由来するものであることを明らかにします。さらに、ヘーゲルが壮大な哲学体系を構築したとみなされ、ポストモダンの思想家たちから厳しい批判をあびていることに触れ、現代のヘーゲル研究ではそうしたヘーゲル像が掘り崩されていることをわかりやすく解説しています。 そのほか、ブランダムやマクダウェルなどピッツバーグ学派におけるヘーゲル再興の動きについても、簡単な解説がなされています。このテーマに関しては、著者の『ネオ・プラグマティズムとは何か―ポスト分析哲学の新展開』(ナカニシヤ出版)でよりくわしく紹介されています。
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