ふたり狂い の商品レビュー
真実とは何か…………? 真実とは主観の数の分存在するとはいうものの………、狂気に取り付かれたと思われる人が多く、結局どれが真実なのか? とぼうとした結末に終わっていて好き嫌いは別れるんじゃあないでしょうか。 今回の著者の作品は登場人物が多く、その人が内包しているものがあまり明る...
真実とは何か…………? 真実とは主観の数の分存在するとはいうものの………、狂気に取り付かれたと思われる人が多く、結局どれが真実なのか? とぼうとした結末に終わっていて好き嫌いは別れるんじゃあないでしょうか。 今回の著者の作品は登場人物が多く、その人が内包しているものがあまり明るみに出なかったように思います。 ただこんな人いるよなぁという現実味のある人物像には毎度感心します。 『あなたの愛へ』 私も読んでみたいです。
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もし、この物語があらわす気狂い人口密度の高い悪意世界が現実世界の縮図であるならば、人間達は「生きる」ということを少し躊躇わなくてはならないのではなかろうか。 僕らはただ、底なし沼に沈まないように足を小刻みにバタつかせ必死にもがいている気がしてたのだが、その実もうずっぽりと頭まで沼...
もし、この物語があらわす気狂い人口密度の高い悪意世界が現実世界の縮図であるならば、人間達は「生きる」ということを少し躊躇わなくてはならないのではなかろうか。 僕らはただ、底なし沼に沈まないように足を小刻みにバタつかせ必死にもがいている気がしてたのだが、その実もうずっぽりと頭まで沼底に沈み、呼吸すら出来ていないのかもしれない。 この感覚がとてつもなく鬱陶しい。
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短編集でも連作で時系列がバラバラなのでちょっと 読みにくかったけれど、面白かった。 クローズアップされる場面は固定されているけれど、 人物が「え?この人なの?」っていう妙な人選で、 結末が分かってもそこに至るまでの経緯が知りたい読者側としては 地味に拍子抜けする。 クレーマーは少...
短編集でも連作で時系列がバラバラなのでちょっと 読みにくかったけれど、面白かった。 クローズアップされる場面は固定されているけれど、 人物が「え?この人なの?」っていう妙な人選で、 結末が分かってもそこに至るまでの経緯が知りたい読者側としては 地味に拍子抜けする。 クレーマーは少し極端な例だけれども、カリギュラや ゴールデンアップルは普段の生活の中にも潜んでいて、 日常生活と隣り合わせで歪な雰囲気が恐怖感を煽っているのではないかと感じた。
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さまざまな形の「狂気」を描いた連作短編。怖い。とにかく怖い。 まずは、こういった「狂気」を持った人がいったいどこにいるか分からない、という怖さ。いたとしても普段はまともなのに、何かがきっかけで変貌してしまうかもしれないという怖さ。そして最大の恐怖は、自分がある種の狂気を持っていな...
さまざまな形の「狂気」を描いた連作短編。怖い。とにかく怖い。 まずは、こういった「狂気」を持った人がいったいどこにいるか分からない、という怖さ。いたとしても普段はまともなのに、何かがきっかけで変貌してしまうかもしれないという怖さ。そして最大の恐怖は、自分がある種の狂気を持っていないとは断言できない怖さ。狂気かそうでないかというのは、あくまでも主観的な判断だと思うので。正常だと思っているのは自分だけなのかもしれないなあ、などとちらりでも思ってしまうと……。 という具合に誰がまともで誰がおかしいのか分からないままに物語が進み、迎える結末は。……誰かしら、必ずどこかに狂気は持っているんじゃないのかなあ、と。本当に、人間というのは怖い生き物ですね。
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内容(「BOOK」データベースより) この小説は自分のことを書いていると思いつめた男の危険な行動(「エロトマニア」)、マンションの惨劇がフラッシュバックして襲いかかる女の苦脳(「デジャヴュ」)、何者かが人の記憶操作をしていると勘繰った女の疑念(「ゴールデンアップル」)―正常な日常...
内容(「BOOK」データベースより) この小説は自分のことを書いていると思いつめた男の危険な行動(「エロトマニア」)、マンションの惨劇がフラッシュバックして襲いかかる女の苦脳(「デジャヴュ」)、何者かが人の記憶操作をしていると勘繰った女の疑念(「ゴールデンアップル」)―正常な日常が歪んだ世界へ徐々にずれてゆき、狂気が複雑に絡み合う。人が壊れゆくその瞬間をじわりとあぶり出し、どろりとえぐり出す、渾身の連作短篇。
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内容(「BOOK」データベースより) この小説は自分のことを書いていると思いつめた男の危険な行動(「エロトマニア」)、マンションの惨劇がフラッシュバックして襲いかかる女の苦脳(「デジャヴュ」)、何者かが人の記憶操作をしていると勘繰った女の疑念(「ゴールデンアップル」)―正常な日常...
内容(「BOOK」データベースより) この小説は自分のことを書いていると思いつめた男の危険な行動(「エロトマニア」)、マンションの惨劇がフラッシュバックして襲いかかる女の苦脳(「デジャヴュ」)、何者かが人の記憶操作をしていると勘繰った女の疑念(「ゴールデンアップル」)―正常な日常が歪んだ世界へ徐々にずれてゆき、狂気が複雑に絡み合う。人が壊れゆくその瞬間をじわりとあぶり出し、どろりとえぐり出す、渾身の連作短篇。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 真梨 幸子 1964年宮崎県生まれ。2005年『孤虫症』(講談社刊)で第32回メフィスト賞を受賞し、作家デビュー。以後、精力的に作品を発表し、人間心理の奥を深く掘り下げる作風で人気を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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