アイの物語 の商品レビュー
ロボットに言われるとすごく説得力がある。ヒトの欠陥。 人類の未来を書いたロボットものでこれ以上の物語が書けるだろうか。
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とてつもないスゴ本。アンドロイドが語る、機械とヒトの千夜一夜物語。「物語」の力を信じるあなたへ、そして「物語」の力を信じたいあなたへ。とにかく騙されたと思って読んでほしい。一夜にして世界の色が変わる、そんな読書体験を全ての方に。
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中学時代にアシモフ・クラーク・ハインラインに染まった身としては、どうも日本のSFは読む気がしなくて。読んでも小松左京あたりだったのです。 しかもここ最近、SFそのものからどんどん離れて行って、そんな訳で日本のSF何て読むのは本当に久しぶりという気がします。 なかなか面白い設定だ...
中学時代にアシモフ・クラーク・ハインラインに染まった身としては、どうも日本のSFは読む気がしなくて。読んでも小松左京あたりだったのです。 しかもここ最近、SFそのものからどんどん離れて行って、そんな訳で日本のSF何て読むのは本当に久しぶりという気がします。 なかなか面白い設定だけど、どうも広がりが無いよな。この設定なら、全世界を舞台にして、同時的に話を進める方法も取れるし、その方がスケールの大きな話になるのに・・・・・なんて思っていたら、ラストに見事はスケール感で圧倒されました。 内容的には全く違うけどクラークの『太陽系最後の日』を思い起こしました。 久しぶりに私の好きな(未来はきっと良くなる的な)SFを読んだ気がします。
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インターミッション→物語→インターミッション→物語以下繰り返しという形式で進行していく過程で主人公の心理的変化がみられることがとてもおもしろかった。交互に物語が展開されるという形式は村上春樹の世界の終わりとハードボイルドワンダーランドにみられるが、著者の場合「物語」がすべて異な...
インターミッション→物語→インターミッション→物語以下繰り返しという形式で進行していく過程で主人公の心理的変化がみられることがとてもおもしろかった。交互に物語が展開されるという形式は村上春樹の世界の終わりとハードボイルドワンダーランドにみられるが、著者の場合「物語」がすべて異なるということだ。7つの短編集+本編で大きな一つの物語になっているとっていいだろう。心動かされ、考えさせられることが読書の真髄だとすれば、本書はまさにそれにうってつけの本であろう。
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ロボットが支配する未来、主人公はアイビスというマシンに物語を聞かされる。 未来の千夜一夜物語です。短編集として読んでいると、徐々にアイビスの目的が明らかになっていきます。 「詩音がきた日」以降が圧巻。 「ヒトの夢、フィクションの海は、私たちの故郷なのよ」 ロボットものや人工知能も...
ロボットが支配する未来、主人公はアイビスというマシンに物語を聞かされる。 未来の千夜一夜物語です。短編集として読んでいると、徐々にアイビスの目的が明らかになっていきます。 「詩音がきた日」以降が圧巻。 「ヒトの夢、フィクションの海は、私たちの故郷なのよ」 ロボットものや人工知能ものが好きな方以外に、「物語ること」に少しでも思い入れを持つ方に、ぜひ読んでほしい一冊。泣けました。 「火星展」を見に行った時、展示の冒頭に火星人を扱った古典「宇宙戦争」の原書が飾ってあったのを思い起こさせられました。火星探査への憧れはここから始まったのだ、と。 夢、フィクションから始まる現実というのは、胸を打ちますね。
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「アイの物語」5 著者 山本弘 出版 角川文庫 p68より引用 “現実逃避?笑いたければ笑うがいい。 確かに〈セレストリアル〉という船は実在しないかもしれない。 しかし、クルーの結束や信頼や友情は、 まぎれもなく実在するのだ。” と学会会長でありSF作家である著者による、 ...
「アイの物語」5 著者 山本弘 出版 角川文庫 p68より引用 “現実逃避?笑いたければ笑うがいい。 確かに〈セレストリアル〉という船は実在しないかもしれない。 しかし、クルーの結束や信頼や友情は、 まぎれもなく実在するのだ。” と学会会長でありSF作家である著者による、 SF短篇連作。 主人公にアンドロイドが物語を聞かせ、 物語の間に主人公とアンドロイドの対話が進む形で進行します。 上記の引用は、 第一話の締めの一文。 良く出来たフィクションは、 実体験よりも人の心に響くと言うことを、 色々と形を変えてこの本の中で語られています。 第五話「正義が正義である世界」についてですが、 ゲームを子供の頃から遊んでいる私としては、 非常にあちらの世界にあこがれる所があります。 MMORPGをプレイされる方なら、 この話に面白さを感じやすいのではないでしょうか? 読後感の気持ちいい一冊です。 ーーーーー
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SF小説を読んだのは初めてだったのですが、Battlestar Galacticaのサイロンと人間の関係やサイロンのresurrection shipのことなんかも思い出されたりして、かなり引き込まれました。 特に「詩音が来た日」がよかったです。 SF好きな夫も絶対好きだと思う...
SF小説を読んだのは初めてだったのですが、Battlestar Galacticaのサイロンと人間の関係やサイロンのresurrection shipのことなんかも思い出されたりして、かなり引き込まれました。 特に「詩音が来た日」がよかったです。 SF好きな夫も絶対好きだと思うので、是非英語翻訳版も出してほしいです。
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そこは遠い未来。人類が隅に追いやられ、ロボットが繁栄を極める世界。 主人公である青年(少年)は食糧を盗んで逃げる途中、美しい女性型アンドロイドに出会い捕らえられる。 気付くとアンドロイドの住む街の病院の一室。 アンドロイドを否定する彼にその女性型ロボット「アイビス」は「話をしたい...
そこは遠い未来。人類が隅に追いやられ、ロボットが繁栄を極める世界。 主人公である青年(少年)は食糧を盗んで逃げる途中、美しい女性型アンドロイドに出会い捕らえられる。 気付くとアンドロイドの住む街の病院の一室。 アンドロイドを否定する彼にその女性型ロボット「アイビス」は「話をしたい」と訴える。 奇妙に思いつつも彼女の語る物語(フィクション)に耳を傾ける主人公。彼女の真意とはなにか?なぜマシンが地球を支配するようになったのか?そして最後に語られる話に潜む誰もが知らなかった真実とは・・・?今、SF千一夜物語が始まります。 おもしろい。うん。なんかの雑誌で伊坂幸太郎が好きな本3冊とかに挙げていたんで読み始めてみましたが、こういう近未来というかSF的な話はひさびさに読んだような気がしますがいいもんですね。 今のところ今年で一番です。まだ2月だけどw
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「アイの物語」は山本弘のロボットものSFの連作短編集。高評価する日本のSFは何だって言うと、僕の一押しはこの本。 特にこの短編集のなかの「詩音が来た日」が素晴らしい!出来たばかりの人型ロボットの「詩音」が介護老人保険施設にやってきて、老人の世話やチューターである語り手との会話や...
「アイの物語」は山本弘のロボットものSFの連作短編集。高評価する日本のSFは何だって言うと、僕の一押しはこの本。 特にこの短編集のなかの「詩音が来た日」が素晴らしい!出来たばかりの人型ロボットの「詩音」が介護老人保険施設にやってきて、老人の世話やチューターである語り手との会話や読書を経て人間との関わり方や自分の使命を考えるという話。 世界で起こっている「虐殺」に代表される人類の愚行を考察のきっかけとして「詩音」はヒトを「総認知症」とみなすんだけど、ありがちなロボット物のようにだからヒトはロボットより下等だなんて方向には行かない。 「常に論理的かつ倫理的に正しく行動したい」という詩音は、ヒトとの共存を目指してヒトの肉体ではなく心を救うという結論に達する。これって本当はヒトが導き出すべき答えなんじゃないかな。著者の主張はそこにあるんだと思うな。もっと論理的かつ倫理的に考えて行動しようよって。 「アイの物語」是非一度読んでみてください。すごく良い本だと思います。
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人類が衰退し、マシンと呼ばれる機械に世界を明け渡してしまった未来。 人間は機械の目を盗み、食糧や物資を奪うことでなんとか生き延びている… 食糧を盗んで逃げる際、美しい女性型戦闘用アンドロイドに見つかり、捕まってしまった青年。 しかし彼女は青年に危害を加えるつもりは無いらしく、それ...
人類が衰退し、マシンと呼ばれる機械に世界を明け渡してしまった未来。 人間は機械の目を盗み、食糧や物資を奪うことでなんとか生き延びている… 食糧を盗んで逃げる際、美しい女性型戦闘用アンドロイドに見つかり、捕まってしまった青年。 しかし彼女は青年に危害を加えるつもりは無いらしく、それどころかケガをした青年に治療を施します。 動けない青年のベットの横で物語を語って聞かせる美しきアンドロイド。 それは人間と機械の交流を描いた、はるか昔の物語… テーブルトークRPGが好きで、山本弘さんの名前は以前から知っていたのですが、本格的なSF作品を読むのは初めて。 人間とロボットの戦い。 果たしてロボットに心はあるのか? といった古典的なテーマも含まれていますが、 果たして人間はそれほど優れた生き物なのか? という疑問にスパッと切り込み、アッと思わせる結末で締めくくっています♪ アンドロイドから見た人間の評価というのがとっても興味深いです。 ちょっと後半、格闘ゲームの描写が多いのには辟易しましたが、共感できるところも多々ありました。 何より、「物語」の持つ力について書かれているところには強く同意!! 日本のSFも頑張ってるなぁ☆ 他の作品も読んでみたくなりました♪
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