精霊たちの家 の商品レビュー
[ 内容 ] 不思議な予知能力をもつ美少女クラーラは、緑の髪をなびかせ人魚のように美しい姉ローサが毒殺され、その屍が密かに解剖されるのを目の当たりにしてから誰とも口をきかなくなる。 9年の沈黙の後、クラーラは姉の婚約者と結婚。 精霊たちが見守る館で始まった一族の物語は、やがて、身...
[ 内容 ] 不思議な予知能力をもつ美少女クラーラは、緑の髪をなびかせ人魚のように美しい姉ローサが毒殺され、その屍が密かに解剖されるのを目の当たりにしてから誰とも口をきかなくなる。 9年の沈黙の後、クラーラは姉の婚約者と結婚。 精霊たちが見守る館で始まった一族の物語は、やがて、身分ちがいの恋に引き裂かれるクラーラの娘ブランカ、恐怖政治下に生きる孫娘アルバへと引き継がれていく。 アルバが血にまみれた不幸な時代を生きのびられたのは、祖母クラーラが残したノートのおかげだった―幻想と現実の間を自在に行き来しながら圧倒的な語りの力で紡がれ、ガルシア=マルケス『百年の孤独』と並び称されるラテンアメリカ文学の傑作。 軍事クーデターによって暗殺されたアジェンデ大統領の姪が、軍政下で迫害にあいながらも、祖国への愛と共感をこめて描き上げた衝撃のデビュー作。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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著者はチリ出身。サルバドール・アジェンデ大統領の姪にあたるが、ピノチェトによる軍事クーデターでアジェンダ大統領の暗殺後、海外へ亡命する。亡命先から祖国の祖父に一族の事を手紙に書いた。それが止まらなくなって小説になったのがこの作品。 === 女系一族の三代にわたる年代記。霊感のあ...
著者はチリ出身。サルバドール・アジェンデ大統領の姪にあたるが、ピノチェトによる軍事クーデターでアジェンダ大統領の暗殺後、海外へ亡命する。亡命先から祖国の祖父に一族の事を手紙に書いた。それが止まらなくなって小説になったのがこの作品。 === 女系一族の三代にわたる年代記。霊感のあるクラーラは、姉の死後9年間口を効かずに過ごす。姉の婚約者と結婚したクラーラと精霊たちのもと、屋敷は栄える。 クラーラの死後精霊たちは去り、一族は情勢不安に襲われる。 クラーラの娘ブランカは身分違いの運命の恋に悩み、クラーラの孫娘アルバは政治活動の末投獄される。 開放されたアルバは、恋人を待ちながら祖父と一族の物語を語り始める…。 三人の女性の名は、クラーラ(明るい)、ブランカ(白)、アルバ(夜明け)と希望を感じさせるものとなっています。 === 精霊たちの存在する幻惑的文章と、現実に翻弄されながらも強く前向きに進む人間の生命に引き込まれます。 サルバドール・アジェンデ大統領の娘もイザベル・アジェンデ元議員なので検索してると混乱するんですが(苦笑)
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まだまだ、魔術的なものが生活の中にあった時代から、 世代を下って、現代まで続く一族の話だけれども、 一人の男の一代記でもあることに この百年の世界の変わりようを見せ付けられた気がする。 チリ(ラテンアメリカ世界)のクーデターや時代の移り変わりに対する視点や詳細な描写が共感や考えさ...
まだまだ、魔術的なものが生活の中にあった時代から、 世代を下って、現代まで続く一族の話だけれども、 一人の男の一代記でもあることに この百年の世界の変わりようを見せ付けられた気がする。 チリ(ラテンアメリカ世界)のクーデターや時代の移り変わりに対する視点や詳細な描写が共感や考えさせられる ことが多くて、時代背景を知っているか知らないかで、感想は全くかわるんだろうな。 でも、それよりも精霊や魔術が身近にあった時代から世代が下るごとに、こころには根付いているけれど、 精霊たちは遠のいていく(最後のほうで家の精霊にあいさつする場面があるけれど「見えない)。 迷信や、たたり、妖怪、いいつたえ、幽霊に八百万の神といったものと同居してる日本の 状況となんとなく似ていて、 魔術的なものや精霊たちの描かれ方のほうに気が行ってしまう。 これらのものたちは私たち人間の世界への認識や関わり方をあらわしている、 1つの形だと思うので、 減っていく様子はなんとなく寂しいな。 変わりに科学的な視点が増えてて、それはそれで楽しいんだけれど・・・
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最初に「パウラ」を読んでしまったので こちらの処女作を読み、しまった、と思いました。 ラテンの香りは、私にとって 男臭い汗と、土ぼこりと、女の麝香の強い匂い また、太陽がかっと照り、雨がとめどなく降る。 そして革命、と全ての条件が揃っている 題名からはほとんど想像出来ない素晴らし...
最初に「パウラ」を読んでしまったので こちらの処女作を読み、しまった、と思いました。 ラテンの香りは、私にとって 男臭い汗と、土ぼこりと、女の麝香の強い匂い また、太陽がかっと照り、雨がとめどなく降る。 そして革命、と全ての条件が揃っている 題名からはほとんど想像出来ない素晴らしい一冊だと思います。 おなかいっぱいになりました。
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ユニークな池澤夏樹氏の世界名作選集ー うーん、一度手を出したからには、 もう買い続けるしかないのでしょーかー?www 全集を買い始めると絶対にある程度は覚悟していたんだけど… 書籍のダブリ♪ ダブルにしても、金額差が(涙)ですな 本当にイサベル・アジェンデが...
ユニークな池澤夏樹氏の世界名作選集ー うーん、一度手を出したからには、 もう買い続けるしかないのでしょーかー?www 全集を買い始めると絶対にある程度は覚悟していたんだけど… 書籍のダブリ♪ ダブルにしても、金額差が(涙)ですな 本当にイサベル・アジェンデが読みたい人は、 1000円くらい安く国書刊行会から出ているのが 店頭でフツーに手に入るので、 これは選集購入者向けの絶対購入者向けなんでしょうが… 何ゆえに、現行出版されている書籍をダブって購入するのか… 信者のサガとしか、言いようがない。。。 うちにあるスペイン語系の文学書籍の訳者センセは、 木村栄一センセの翻訳本が多い… 故に、今回の訳者も勿論同じく、木村センセー 国書刊行会と何か違うのか?? 金額だけ????。。。(涙)
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