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とらドラ!(10) の商品レビュー

4.3

48件のお客様レビュー

  1. 5つ

    22

  2. 4つ

    15

  3. 3つ

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全てを受け入れる愛を知って同じ道を歩き始める2人

何か憑きモノが落ちたかのような大河の穏やかな笑顔の表紙が本巻の、そして本シリーズの行方を示唆する感動の完結である。逃避行の最中で大河という存在の本当の意味を自覚した竜児の言動にまずは「よくやった!」。最初の挿絵からして早くもクライマックスの到来かと思わせる展開が重苦しくも心地よい...

何か憑きモノが落ちたかのような大河の穏やかな笑顔の表紙が本巻の、そして本シリーズの行方を示唆する感動の完結である。逃避行の最中で大河という存在の本当の意味を自覚した竜児の言動にまずは「よくやった!」。最初の挿絵からして早くもクライマックスの到来かと思わせる展開が重苦しくも心地よい。今回は前々巻から前巻にかけての出口の見えなかった重苦しくさではなく、目指す方向は決まっているのだが、その向かい方がまだよく分からないという感じなので比較的楽しみながら読み進められる。事実本巻は泣き笑いの振り幅がとても大きく、わんわん泣いたり大笑いしたりと読み手も忙しい。お互いの想いを確認した後は、亀裂の生じた泰子との和解という難関へ挑む訳だが、和解とはすなわち相互理解であり、そのために泰子が起こした行動から遡って過去に至るまでを受け入れる必要性を知る竜児。さらには自分の非力さを痛感し、周りを巻き込むことに苦悩もするが、それら全てを乗り越えようとする強い意志を見せ始める竜児の姿が一皮剥けたように変わっていく。答えの無いことを自分で模索し決断する、つまり大人になろうとしている、前巻から続く竜児の成長である。そして泰子との和解はまさしく劇的に訪れる。高須家のパートは、親子孫3世代それぞれの深い深い愛情が折り重なり絡み合う中に18年振りの再開が加味され、ほぼ全編で滂沱の山場となる。こうした愛で埋め尽くされた中で大河も変わる。周りを置き去りにするほど成長した竜児と、自分の想いに正直になった大河が眩しく、最後は目が無くなるほど細めて満面の笑顔を見せる大河の笑顔が大きな感動を呼ぶ大団円である。ああ、終わってしまった……という思いに浸りながらも、機会があればお互いが意識し合ったうえでの恥じらいバカップルな後日談を読みたいと思った。

DSK

2025/01/12

#とらドラ10! #読了 ついに完結! 最後まで虎とドラゴンの勢い感じれて楽しかった。 くっそ不器用な二人だからみてて焦れるところばっかりだけどそこがとらドラの醍醐味だったな。 大好きなシリーズです。

Posted byブクログ

2022/12/25

☆アニメ視聴済み。 本編全巻読み終わったよ~。 うん。(´ⅴ`〃) 最終巻はなんというか、(アニメよりも)人の心の中とか…竜児×泰子,泰子×泰子の両親~の親子愛的なものが色濃く出てて良かった* 竜児と大河も幸せ度・ラブ度がupしててよかったと思う♡-(^ω^人)

Posted byブクログ

2018/08/13

シリーズ最終巻。 家を飛び出した竜児と大河は泰子の実家を訪れ、親子二代にわたってこじれてしまった関係を、もう一度紡ぎなおしていくことになります。 そして、竜児以上に深刻な母親との関係に悩み苦しんでいた大河は、ようやくここから親子の関係を築いていくためのスタート・ラインに立つこ...

シリーズ最終巻。 家を飛び出した竜児と大河は泰子の実家を訪れ、親子二代にわたってこじれてしまった関係を、もう一度紡ぎなおしていくことになります。 そして、竜児以上に深刻な母親との関係に悩み苦しんでいた大河は、ようやくここから親子の関係を築いていくためのスタート・ラインに立つことになります。恋ヶ窪先生は、そんな彼女のために身体を張って戦い、竜児もまたなによりも大河自身のためになることを必死に考えて、ひとつの結論にたどり着きます。 いくつか伏線を回収しきれていないところもありますが、番外編第3弾で後日談的に語られることになるのでしょうか。ともあれ、若干あわただしく締めくくった感があるものの、本編ストーリーは無事完結です。

Posted byブクログ

2017/01/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 家族の調和と再生という、これまでの本筋とは少し外れたテーマでラストを迎える。これ自体、主役二人の葛藤の源泉でもあったので、十分なテーマとなりえたのだが、いかんせんとってつけた、という気がしないではない。  このテーマで〆るなら、続編ないし新たなキャラクターで著者の思いを読んでみたいところではある。  「とらドラ」としては、前巻+実乃梨・亜美の葛藤の終幕でラストでよかったようにも…。

Posted byブクログ

2016/02/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

並び立つ虎と竜の物語、完結です。 プロポーズシーンはベタですが、お互いの気持ちが爆発したようで、スカッとする展開でしたね。 泰子と竜児のわだかまり、そして、泰子と両親のわだかまりも、良い方に向かってホッとしました。 全部望んでやる、と開き直った竜児は人として一回り大きくなったように思います。 ただ、個人的にはメインキャストの面々、櫛枝、北村、川嶋らのその後が気になります。特に川嶋は損してばかりなポジションだったので、楽しく笑っているシーンが見たかったですね。 アニメやスピンオフ作品ではその辺り描かれているんでしょうか。機会があればチェックしたいです。

Posted byブクログ

2014/10/25

これは……言葉が出ない。感動だなんて安い言葉で表したくない。10巻続いた虎と竜の物語、ここに完結。1巻を読んだ時にはここまで人間関係が深まって絡まるなんて思わなかった。人は人とぶつかって傷つけずにいられなくて、でもそれだけじゃない。確かな何かを受け取った気がするのに、言葉に表せな...

これは……言葉が出ない。感動だなんて安い言葉で表したくない。10巻続いた虎と竜の物語、ここに完結。1巻を読んだ時にはここまで人間関係が深まって絡まるなんて思わなかった。人は人とぶつかって傷つけずにいられなくて、でもそれだけじゃない。確かな何かを受け取った気がするのに、言葉に表せない。大河と竜児の日常は続いていく。大河は新しい家族に馴染めないかもしれない。竜児の家はお金が足りなくて進学を諦めることになるかもしれない。それが仕方がないとは言えないし、悔しくて悲しくてどうしようもない夜があるかもしれない。それでも奇跡みたいな仲間がいてくれれば、歩いていけるのだ。

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2014/07/23

最後まで、完走できました。 とらドラは、ライトノベルらしく、文章が軽くてよかったです(*゚▽゚*)

Posted byブクログ

2013/09/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前巻であんなことになってしまったが、丸く収まってよかったというのが読み終わって最初に感じた感想。 周囲の環境はほとんど変化しないままに、泰子と両親の関係、大河と母親の関係がうまくいったこと。そしてなによりも竜児と大河が大団円を迎えることができてほっとした。やはりハッピーエンドは良いものだ。

Posted byブクログ

2013/09/04

「俺妹」を借りた相手の強烈な勧めで借りて読んでみたものの……面白い…!! 面白いっつーか重い!!つーか(こっちの心が)痛い!!でも面白い!! 「俺妹」と違って、こちらは全般的にもうこの二人の話以外ありえないだろーってくらいの「二人」と「周囲」の話っていう印象。 どうやってこの二...

「俺妹」を借りた相手の強烈な勧めで借りて読んでみたものの……面白い…!! 面白いっつーか重い!!つーか(こっちの心が)痛い!!でも面白い!! 「俺妹」と違って、こちらは全般的にもうこの二人の話以外ありえないだろーってくらいの「二人」と「周囲」の話っていう印象。 どうやってこの二人がくっつくのかなーっていう感じで読んでたのですが、10巻の強烈なことと言ったらもう…。 ここまで読んできたからこその重さというか、悩みというか、付き合えてよかったねシャンシャン、にしない辺りが流石というか厳しいというか。 でもだからこその大河の台詞が刺さりますね。入り込んで読んでしまっていたのでこっちがキツイったらありゃしない。 そしてまたここまで読んできた中で、それに答えられない男ではないだろうとは思いつつも竜児はどうやって答えるんだろうとドキドキしながら読む羽目になるという…。ああ、パワー使った…。 つーわけで素直にお勧め。 しかしクリスマスから最終10巻まではもう一気読みしないと、気になって気になってほかの事手につかなくないか?っていう理由で全巻一気に読むといいと思います。 ところで大河が橋から竜児に向かって飛び降りるシーンは萩尾望都氏の「この娘売ります!」のラストシーンのオマージュなのかと勝手に思ってたりするんですがどうなんでしょうね。「返品できないから」とか言ってるし。

Posted byブクログ