パーマネント野ばら の商品レビュー
若い時に読んだらふ~んって感じだと思う。 自分もだいぶおばさんになったから、ここに出てくる女性たちの悲しさ、強さに胸うたれた。 心に静かにぬるい水が流れたような不思議気持ちになる。たぶん切ないんだろう。
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筆者らしい高知の漁村を舞台にした作品ながら、本作はとてもとてもうまく完結できた作品ではないかと思います。 出てくる台詞だけを捕まえると、極めて卑猥で品のないもの、と見えるのだけれどもその中には人としての本質があるのではないかと思います。 大袈裟な虚飾ではなく生々しい生...
筆者らしい高知の漁村を舞台にした作品ながら、本作はとてもとてもうまく完結できた作品ではないかと思います。 出てくる台詞だけを捕まえると、極めて卑猥で品のないもの、と見えるのだけれどもその中には人としての本質があるのではないかと思います。 大袈裟な虚飾ではなく生々しい生活の中の言葉を主体とした愛、人生。そういったものを筆者の初期作「ゆんぼくん」の前半に流れる素朴な清らかさと後半の混沌さ双方を混ぜ合わせて昇華させた作品ではないかと思います。読む人によってはとても刺さるような、そんなエッジのある作品。
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映画を観て良かったので購入。誰かと幸せに暮らすということ程、素敵な事は無いと思う。できるだけ平凡だといいな。
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映画を観た後に購入、1回立ち読みしたことはあったのだけど ストーリーをすっかり忘れていた・・・。 映画がとてもとてもとても良かったのだけど、原作もやっぱり良かった。 映画を観る前はそこまで強く魅力を感じることはできなかったので 自分の読書力不足を感じる。
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今までに見た事も読んだ事のない作風に驚いてしまいました。 母の美容院に来るお客さんというか、 常連の女性達のインパクトが強烈すぎて圧倒されっぱなしです。 男に何度も泣かされても裏切られても、それでも恋をやめない女性たち。 裏切られてもまた追いかけてしまうほどの強い女性がいたり。 ...
今までに見た事も読んだ事のない作風に驚いてしまいました。 母の美容院に来るお客さんというか、 常連の女性達のインパクトが強烈すぎて圧倒されっぱなしです。 男に何度も泣かされても裏切られても、それでも恋をやめない女性たち。 裏切られてもまた追いかけてしまうほどの強い女性がいたり。 とても普通にはいない女性ばかりでそれを見るだけでも面白いです。 けれどそれとはまた正反対で不思議ななおこもまた良いです。 女で毎日いるものは チョコレートと小さなうそ。 というのが何となく納得です。 女性はチョコレートが好きだし、小さい嘘も好きだし・・・ この美容院に来る女性達は今ははちゃめちゃな事をしているけれど、 昔の若い頃はきちんとやることはやってきたから、 これからは好きなことさせてもらおうという言葉で なんだか憎めない人達だなと思いました。 この本でまた恋をしたくなる人もいるかもしれないですが、 私は恋というより、女性は色々大変だけれど やっぱり楽しいのかも・・・という心情になりました。 せっかく女性に生まれてきたのだから、 女性だけの楽しさを見つけたいなと思えました。
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ダメな女、ダメな男。それが、なんと抒情的に描かれていることか。女は強く、優しく、そしてとても哀しい生き物だ。映画化されたけど、菅野美穂は適役じゃないかと思う。
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港町にひとつの美容院、「パーマネント野ばら」。ここは女のザンゲ室。まいにち村の女たちが、恋にまつわる小さな嘘や記憶を告白していく。昨日男に裏切られ泣いたとしても、明日また男を愛しくおもう女の不思議。ずっと好きより、いま大好きの瞬間を逃したくない女の謎。俗っぽくてだめだめな恋にもひ...
港町にひとつの美容院、「パーマネント野ばら」。ここは女のザンゲ室。まいにち村の女たちが、恋にまつわる小さな嘘や記憶を告白していく。昨日男に裏切られ泣いたとしても、明日また男を愛しくおもう女の不思議。ずっと好きより、いま大好きの瞬間を逃したくない女の謎。俗っぽくてだめだめな恋にもひそむ、可愛くて神聖なきらきらをすくいあげた、叙情的作品の最高傑作。 《ブックデータベース より》 《2010年5月28日 読了》
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映画化されるので、読んでみました。タイトルから、ふわふわした現代童話を想像していましたが、気がつけば著者は西原理恵子。ダメ男とダメ女の話がとことん自虐的に描かれています。男に愛想を尽かしつつも、男を捨てられない女たちが、日々集う町の美容室。そんな中、このヒロインだけはまとも!と思...
映画化されるので、読んでみました。タイトルから、ふわふわした現代童話を想像していましたが、気がつけば著者は西原理恵子。ダメ男とダメ女の話がとことん自虐的に描かれています。男に愛想を尽かしつつも、男を捨てられない女たちが、日々集う町の美容室。そんな中、このヒロインだけはまとも!と思いながら読んでいましたが、最後の最後にびっくりが。ちょっと切なく、やりきれない気持ちになりました。絵はあまり好みではないけれど、静と動の場面の描き分けが秀逸。ネームのセンスがよく、時折ハッとします。
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サイバラさんらしい作品だなぁ。 娘を抱えて出戻り、実家の美容室「パーマネント野ばら」を手伝いながら暮らすなおこ。 美容室はいつの時代も女の嘘や秘密や思い出を引き受ける場所だ。 「懺悔室の神父とかかりつけの美容師と信頼した私立探偵には真実だけを話しなさい」とかのポワロもいっていた...
サイバラさんらしい作品だなぁ。 娘を抱えて出戻り、実家の美容室「パーマネント野ばら」を手伝いながら暮らすなおこ。 美容室はいつの時代も女の嘘や秘密や思い出を引き受ける場所だ。 「懺悔室の神父とかかりつけの美容師と信頼した私立探偵には真実だけを話しなさい」とかのポワロもいっていたとおり。 だから「パーマネント野ばら」には女たちのさまざまな欠片が集まり、はかない光が宿る。 ぼくんち。にも通じる切なさがある作品。
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