オバマノミクス の商品レビュー

ジョン・R.タルボット【著】,桑田健【訳】

2012/08/21

原本は、オバマが大統領に就任する前の演説から、経済問題を中心に抜き出し、それに対しての考えを著者が書いた本。

大統領就任前には、史上最悪の大統領であったブッシュ息子が、経済界のいいなりのために、貧困層がますます貧困になり、政治家もロビー政治のために圧力団体の言うなりになって、ますます格差が広がっていた。

そのような中でこのままの経済ではいけないと、演説巧みなオバマが、これからの政治や経済のあるべき姿を語っている。これを読むと、弱肉強食のアメリカという世界もどうかと思ってしまう。まさに副題の「持てる物への優遇の経済」から「持たざる者への思いやりの経済」へということになるのだろうが、4年間で経済面ではあまり結果を出せなかった。理念と具体策の遊離のむずかしさを感じるところである。