クラウド グーグルの次世代戦略で読み解く2015年のIT産業 の商品レビュー
クラウドというタイトルだが、クラウド解説本というよりはグーグルの戦略について説明している方がボリュームが多い。そういう本として読めばそれなりにまとまっている。 米国で携帯電話の進歩が遅れた理由について書いてあるのは個人的には新しかった。よく日本の携帯電話業界はガラパゴス化などと...
クラウドというタイトルだが、クラウド解説本というよりはグーグルの戦略について説明している方がボリュームが多い。そういう本として読めばそれなりにまとまっている。 米国で携帯電話の進歩が遅れた理由について書いてあるのは個人的には新しかった。よく日本の携帯電話業界はガラパゴス化などと言われるが、本質は携帯電話のネットワーク整備が進んでいるだけのこと。米国など諸外国が単に遅れているだけなのだがそれが明確に記述されている。その理由として、端末買換え需要を促すモデルを作れたかどうかという点にあるという。 また、アンドロイドについて多くのページが割かれている点も興味深い。グーグルは携帯だけでなくあらゆるデバイスにこのOSを載せていくことを考えているのではないか?という。 クラウド化が進む中でソフトウェアの利用もクラウド上に集約され、使用できる端末もオープンになっていくという未来像が描かれているが、アプリケーションのクラウド化と使用できる端末がオープンになるということがそんなに簡単に結びつくような気はしない。
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