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生涯現役社会のつくり方 の商品レビュー

3.6

11件のお客様レビュー

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2019/06/06

【夢の種をまく】  本書は、徳島県上勝町で「株式会社いろどり」を運営する横石知二氏によって書かれた物である。上勝町は2009年の時点で人口2000人、そのうちの約49%が65歳以上の高齢者という小さな町である。また、面積の86%が山であり、普通であれば廃村号令まっしぐらである。...

【夢の種をまく】  本書は、徳島県上勝町で「株式会社いろどり」を運営する横石知二氏によって書かれた物である。上勝町は2009年の時点で人口2000人、そのうちの約49%が65歳以上の高齢者という小さな町である。また、面積の86%が山であり、普通であれば廃村号令まっしぐらである。著者は2009年から20数年前に葉っぱを売る事業をスタートさせ、成功させた。上勝町で作られる葉っぱや山菜、花などは「彩」というブランド名で全国の市場に出荷され、年間売り上げは3億円に迫るほど成長している。そして驚くことに、働く主体となるのは平均年齢70歳を超えるおばあちゃん約200人である。また、1人当たり平均130万円の収入があることになる。  少子高齢化が進む現代では、病院や老人福祉施設が増加傾向にあり、高齢者の大半がここに送り込まれている。近年、私の地元である新潟県でも、高齢者が経営していたお店は減り、老人福祉施設が新たに増えている。また、することがないからとりあえず病院に通うという高齢者も多く、町に一つの病院はいつも高齢者で溢れている。病院は無料ではないため、医療費がかかることが問題視されている。これらを改善するため、著者は、高齢者自らお金を稼ぐ「産業福祉」の構造があるべきだと考えている。高齢者の生きがいになる仕事があるならば、健康維持や手先を使うことで認知症予防にもなる。そして、医療費が少なくなったり、福祉施設の需要が減ったりすることで町の経済も好転する。  本書の84ページに、「夢の種をまく」という言葉が挙げられている。80歳後半になるおばあちゃんは、子や孫である後継者に将来をつなぐこと、そして自分自身の可能性を広げていくためにもみじの苗木を植えていた。葉っぱがとれるようになるまで何年もかかるが、もしかしたら自分で葉っぱをとることができるかもしれないという期待や希望に向かって、夢の種をまき続けている。とてもすてきな言葉であり、すてきな取り組みであると感じた。 本書を通し、病院や老人福祉施設に高齢者を送り込むということは、居場所や可能性を奪うことになることが分かった。私たちは、高齢者それぞれの知識や技量、経験を生かす場所を作り、社会との繋がりを切らないことが大切である。2009年にはこの実話をもとに、女優の泉ピン子さん主演で「おふくろ先生診療日記・徳島上勝編」が放送された。これからの社会を担っていく皆さんに是非一度、本書と併せて見てほしい。

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2014/06/17

「そうだ、葉っぱを売ろう!」と併せて読むと、"彩"の成功で、どういう変化があったかが分かる。横石さんも歳を取る。その時が"彩"の勝負だろう。

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2013/07/26

「後期」高齢者ではなく、「好期」高齢者という主張にすごく共感した。ただ単に福祉を増大することに走っては、日本の人口構成的に厳しい面がこれから多くなるだろう。だからこそ筆者の言う生涯現役社会の考え方は非常に重要だと感じる。

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2012/10/31

先日観た映画人生、いろどりの関連本。葉っぱビジネスを立ち上げた著者の横石知二さんは世界を変える社会起業家100人にも選ばれてるんですね。高齢者が自ら稼ぐ産業福祉、早くそんな時代になって欲しいものですが、個人的には健康を維持しつつ収入も得られ、生涯現役でいるための生きがいになる仕事...

先日観た映画人生、いろどりの関連本。葉っぱビジネスを立ち上げた著者の横石知二さんは世界を変える社会起業家100人にも選ばれてるんですね。高齢者が自ら稼ぐ産業福祉、早くそんな時代になって欲しいものですが、個人的には健康を維持しつつ収入も得られ、生涯現役でいるための生きがいになる仕事を早く見つけなきゃなのですね。。。

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2012/03/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

山奥の高齢化の進む上勝町が葉っぱビジネスを始めることで生まれ変わった。その成功には老人たちの性質を鋭く見抜き、生き生きとさせるアイデアを生み出すことにあった。老人医療費を押さえたいなら福祉の充実より老人たち一人一人がやりがいを持つ仕組みを考えることが効果がある。地域に必要なのはリーダーではなく盛り立てるプロデューサー、など参考になる言葉が書かれている。

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2011/12/22

上勝町の「いろどり」をここでもあそこでも・・・できるということではないでしょう。 が、 限界集落の”出番”があって、おばあちゃんの”主役”がいいということがあるということを事実にしてくれた。 希望を感じます。 誰が言ったか? 過疎の町はだめだ。 若くないとだめだ。 未来...

上勝町の「いろどり」をここでもあそこでも・・・できるということではないでしょう。 が、 限界集落の”出番”があって、おばあちゃんの”主役”がいいということがあるということを事実にしてくれた。 希望を感じます。 誰が言ったか? 過疎の町はだめだ。 若くないとだめだ。 未来を決めつけています。 可能性を投げ捨てているのは、自分が最初にあるのだと痛感します。 こうして文字をおっていると、 横石さんの「目の付け所」や「仕組みづくり」があり、 何をしたらいいのか?と言うところに目線がいきますが、 それを成すには、「ここで一緒に生きる覚悟」が絶対になければならない。 その覚悟は壮絶で、文字にしきれるものではないのだろう。 が、なぜ、この奇跡とも言えることがなせたのか? 横石さんの感じていることに目線をおいて読んでほしい一冊。

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2011/09/23

知り合いに薦められて読んだ。 産業福祉=高齢者が、仕事をすることで元気になる。高齢者も年金暮らしでなく、年収暮らしをすることによって、元気になっていく。 人の幸せは、自分の居場所があり、自立できている環境の中にある。 福祉は居場所づくり。 そんな内容のことが書かれている。

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2011/09/17

徳島県上勝町の現状に怒りを持った横石氏は、7年後に「いろどり」をつくり、高齢者を主役にした、奇跡の会社を作った。そしていま、後期高齢者医療制度に怒っているという。 なぜ、この制度に怒るのか。 横石氏は決して、「高齢者から医療費を取るなんてどんでもない」という論調で怒っているわけで...

徳島県上勝町の現状に怒りを持った横石氏は、7年後に「いろどり」をつくり、高齢者を主役にした、奇跡の会社を作った。そしていま、後期高齢者医療制度に怒っているという。 なぜ、この制度に怒るのか。 横石氏は決して、「高齢者から医療費を取るなんてどんでもない」という論調で怒っているわけではない。高齢者が生きがいを持って暮らすための制度設計をせずに、対処療法としての医療制度改革しかやっていないことに怒っているのだ。 横石氏は、高齢者が生きがいを見出すためにはプロデューサーが必要だという。これは横石氏の自信の表れだ。自分がやってきたことは人が真似をできるようなことではない、という自信からここまで言い切れるのだ。 そして、そのプロデューサーは、高齢者に「出番」、「評価」、「自信」の3つを与えることを考えなければならない。 しかし、この3要素は、若者にも通じる。意味のある出番を与え、きちんと評価をし、自信を持たせることができれば、若者も生きがいを見出すことができる。 そのためには、「個」を見ることが大切だ。個人の力をどれだけ引き出すことができるか、個人に対してどれだけ力を与えることができるか。そこに一切の勝負のカギがある。

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2011/08/16

高齢者が自ら稼ぐ「産業福祉」四国上勝町で葉っぱビジネスをおこし好期高齢者の社会を実現した著者がノウハウを公開する。 本書は上勝町農協に営農指導員として入社し、つまもの商品「彩」を開発、販売した著者のによる地域起こし提言書である。 「彩」の話はマスコミでも取り上げられており...

高齢者が自ら稼ぐ「産業福祉」四国上勝町で葉っぱビジネスをおこし好期高齢者の社会を実現した著者がノウハウを公開する。 本書は上勝町農協に営農指導員として入社し、つまもの商品「彩」を開発、販売した著者のによる地域起こし提言書である。 「彩」の話はマスコミでも取り上げられており、地域起こしに興味のあるひとなら知らない人はいないと思う。なかなか出来る事ではないがこの閉塞感のある世の中で明るい希望が持てる本である。

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2011/06/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[ 内容 ] 朝起きてもやることがない。 だから顔見知りが集う病院に行く。 すると病院が「談話室」と化す。 これが医療費増大の一面である。 こうした負の循環を断つには、高齢者が自ら稼ぐ「産業福祉」の仕組みづくりが必要だ。 生きがいになる仕事があれば、健康を維持しつつ収入も得られる。 高齢者は納税者となり、医療費は減少。 「老後」は「明るい将来」となる。 人口の約半分が高齢者の町で「葉っぱビジネス」をおこし、“好期”高齢者の社会を実現した著者が、二十数年かけて培った生涯現役社会のつくり方のノウハウを公開する。 [ 目次 ] 第1章 年金受給者から納税者に 第2章 高齢化しても医療費は少なく 第3章 高齢者は「うば捨て山」ではない 第4章 老後を将来に 第5章 認知症予備軍から数字に強い高齢者へ 第6章 高齢者とパソコン 第7章 高齢者が自立できる環境づくり [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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