感傷旅行 の商品レビュー
田辺聖子短編集。芥川賞を受賞した標題作を含めて4作の短編を掲載。 田辺聖子さんは、みんなが疲れ直しに読むような、慰めになるような小説を書きたいと。登場人物の会話がおかしくって笑っちゃうっていうような、そんな小説を書きたいと巻末をありました。 なかなかに魅力的で、愛すべき登場人物に...
田辺聖子短編集。芥川賞を受賞した標題作を含めて4作の短編を掲載。 田辺聖子さんは、みんなが疲れ直しに読むような、慰めになるような小説を書きたいと。登場人物の会話がおかしくって笑っちゃうっていうような、そんな小説を書きたいと巻末をありました。 なかなかに魅力的で、愛すべき登場人物に、田辺聖子さんの人柄を感じさせます。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
旅に絡めて男女の機微について書いてあった。 旅先の感動を主にするのか、女の視点に惹かれて読むのか迷いながら読み進める。 どちらもいいなぁと思う。 また時間があったら読もう。
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感傷旅行はドリス・デイの歌からとったというあとがきを見て お父さんの部屋にドリス・デイのCDがあったことを思い出して 見たら一曲目 センチメンタルジャーニーだった きいてるー。 部屋に、祖父祖母が使ってたサラウンドのスピーカーがやってきたので 最高な気分で小躍りしたよーん
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哀悼の意味で再読、何だか最近多いなこのパターン、若干悲しいなぁ。 と言いつつ田辺聖子、実はこの本しか読んだことがなく、思い入れがあるとはとても言えません。 でも改めて読むに、特に表題作、そうか、芥川賞ってこういう感じのものも選ぶのかと思いました。何となく『コンビニ人間』の読後感に...
哀悼の意味で再読、何だか最近多いなこのパターン、若干悲しいなぁ。 と言いつつ田辺聖子、実はこの本しか読んだことがなく、思い入れがあるとはとても言えません。 でも改めて読むに、特に表題作、そうか、芥川賞ってこういう感じのものも選ぶのかと思いました。何となく『コンビニ人間』の読後感に似ている。唯一違うのは、本作の設定は当方、同時代に生きていないので現実感のない想像の世界に留まる一方、『コンビニ』はまさにストライクで、肌感覚から同一化できる(と思いこめる)ことでしょうか? その差が★差になっているかと思われ、本作は小説を読むという楽しさを存分に堪能できます。
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田辺聖子先生の作品は、今までハズレなしだったのだが、この表題作・芥川賞受賞作『感傷旅行』はつまらなかった。 田辺氏の恋愛中短編は時代感がなく、今読んでもとても新鮮で魅力的。しかし本作は、1960年代の世相が反映されており、また、男で失敗を繰り返すヒロインに共感できず… 巻末の...
田辺聖子先生の作品は、今までハズレなしだったのだが、この表題作・芥川賞受賞作『感傷旅行』はつまらなかった。 田辺氏の恋愛中短編は時代感がなく、今読んでもとても新鮮で魅力的。しかし本作は、1960年代の世相が反映されており、また、男で失敗を繰り返すヒロインに共感できず… 巻末のインタビューは貴重かも知れません
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感傷旅行を読みたくて手にした。 感傷旅行を読みたいと思った理由は、芥川賞受賞作だから。 その感傷旅行は1964年発表なので、著者年齢が36歳位の時に書かれた作品になる。 まあ、芥川賞を受賞作品というのは、作家のスタート時点の作品になるので、面白いという期待を抱くのは間違いだろう...
感傷旅行を読みたくて手にした。 感傷旅行を読みたいと思った理由は、芥川賞受賞作だから。 その感傷旅行は1964年発表なので、著者年齢が36歳位の時に書かれた作品になる。 まあ、芥川賞を受賞作品というのは、作家のスタート時点の作品になるので、面白いという期待を抱くのは間違いだろう。 実際にこの作品を読んだところ、大したことがないな、というのが率直な感想。
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1963年下半期芥川賞受賞作。田辺聖子は初読だが、この人に対するステレオタイプ的なイメージは持っていた。それからすれば、芥川賞作家だというのは意外だった。オオサカの放送界の男女が主人公だが、それに対置されているのが、線路工夫で共産党員のケイだ。ただし、ここで語られる「党」は時の世...
1963年下半期芥川賞受賞作。田辺聖子は初読だが、この人に対するステレオタイプ的なイメージは持っていた。それからすれば、芥川賞作家だというのは意外だった。オオサカの放送界の男女が主人公だが、それに対置されているのが、線路工夫で共産党員のケイだ。ただし、ここで語られる「党」は時の世相を反映してはいるものの、きわめて図式的だ。倉橋由美子の「パルタイ」(1960年。芥川賞の候補にはなるが落選)が直ちに連想されるのだが、その後も含めてこの両者の階梯は大きい。世界や世間に対する向かい方が決定的に違うのだろう。
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☆芥川賞 この文庫のために再録された4編からなる短編集。 表題作の「感傷旅行」は芥川賞受賞作だが、作者自身が“内容とのギャップの効果を狙った”(あとがきより)と言うだけあって、かなり意外だ。 変な男とばかり付き合っている有以子が次に熱を上げたのは共産党員のケイ。親友のヒロシから見...
☆芥川賞 この文庫のために再録された4編からなる短編集。 表題作の「感傷旅行」は芥川賞受賞作だが、作者自身が“内容とのギャップの効果を狙った”(あとがきより)と言うだけあって、かなり意外だ。 変な男とばかり付き合っている有以子が次に熱を上げたのは共産党員のケイ。親友のヒロシから見ても今までになく朴訥な青年に思え、うまくいくかに見えたが…。 有以子は田辺作品の中によくあるおきゃんな(!)キャラだが、中でも群を抜いてぷっつんである。党員がどうの、というよりその性格にちょっと辟易してしまった。本当はそこがこの作品の味なんだろうが。 個人的には「田舎の薔薇」のほうが好きだ。多忙な女医(と言っても中年)とうだつの上がらない夫とのお話。
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芥川賞受賞の表題作のほか、『恋の棺』、『いま何時?』、『田舎の薔薇』を収録した短編集。 一筋縄ではゆかない恋愛の苦さやしょっぱさが取り上げられてはいるが、「〇〇だナー」といった田辺さん独特の軽妙なノリは健在だ。 表紙に惹かれて買ったが、読んだことのある話が入っていたり堅苦しい話が...
芥川賞受賞の表題作のほか、『恋の棺』、『いま何時?』、『田舎の薔薇』を収録した短編集。 一筋縄ではゆかない恋愛の苦さやしょっぱさが取り上げられてはいるが、「〇〇だナー」といった田辺さん独特の軽妙なノリは健在だ。 表紙に惹かれて買ったが、読んだことのある話が入っていたり堅苦しい話があったりで、私にとってはあまり楽しめないハズレな一冊となってしまった、残念。
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乃里子シリーズから田辺聖子に入っていろいろ読んできたが とくに「感傷旅行」は たしかに田辺聖子の色をしっかりもっているけど いままでのというか他のものとはちがった。いいショックだった。 共産党員をもってきたのが要因のひとつかもしれないけど それは人物像が面白いだけで クライマ...
乃里子シリーズから田辺聖子に入っていろいろ読んできたが とくに「感傷旅行」は たしかに田辺聖子の色をしっかりもっているけど いままでのというか他のものとはちがった。いいショックだった。 共産党員をもってきたのが要因のひとつかもしれないけど それは人物像が面白いだけで クライマックスの面白さはまた別にあって・・・。
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