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土門 拳 の商品レビュー

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2022/10/21
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 土門拳の鬼  -2010.07.01記 いい写真というものは、写したのではなくて、写ったのである。 計算を踏み外した時にだけ、そういういい写真が出来る。僕はそれを、鬼が手伝った写真といっている。  -「肖像写真について」1953年- ぼくは心のふるさとへ帰るように、日本の古典、弘仁彫刻と文楽人形浄瑠璃の撮影に没頭した。 昭和16-1941年12月8日、対米宣戦布告の号外を見たのも、大阪四ツ橋の文楽座の楽屋だった。 留守宅に赤紙が来てやしないかと、いつもあやぶみながら、空きっ腹をかかえて、寺から寺への旅をつづけていた。 -「古寺巡礼」1963年- 報道写真家としてのぼくも、今日ただ今のアクチュアリティのある問題と取組んで、現場の目撃者として火柱の立つような告発なり、発言なりを行いたい。  -「デモ取材と古寺巡礼」1968年- 死も生も絶対なのは、それが事実であるからだ。運命というようなメタフィジカルな思考を離れてむ゜、それは事実そのものとしての絶対性において、人間の全存在を決定している。それは、死か生かというような決定的な瞬間を定着するだけで なく、日常茶飯のすべてをも、その連鎖の上に成立させている。   -「死ぬことと生きること」1974年- ぼくに対する憎悪と反発、それはとうてい長い時間そのままではいられない爆発寸前の状態だった。ぼくは梅原さんの全身から、殺気に似たものを感じた。何よりも、ガバッと起ち上がって、カメラを蹴飛ばしはしまいかと、と恐れた。ぼくは、咄嗟のり間にもカメラを引抱えてうしろー退けるよう、油断なく気を配りながら、シャッターを切った。そして、もはやこれまでと思い、「有難うございました」と、お辞儀した。梅原さんは、むっくり起ち上がった。籐椅子を両手で一杯に持ち上げた。そして、「ウン」と気合もろとも、アトリエの床へ叩きつけた。すさまじい音だった。一瞬しーんとした。  -「風貌」1953年- 玄関払いを食わせるような手強い相手ほど、かえっていい写真が撮れる、という土門と、写真嫌いで知られた梅原龍三郎の、火花が散るような対決のエピソードである。-

Posted byブクログ

2014/04/07

「土門拳賞」っていうのがあるので どんな方なのか気になって、手に取りました。 「日本」を知る努力がすごいです。 情熱がすごいです。 棟方志功の写真が印象深い。 「ヒロシマ」を見てみたくなりました

Posted byブクログ

2014/01/11

体調不良で寝込んでいる今、読んでみました。 昭和期の写真、とりわけ土門拳さんの写真のファンです。土門拳さんの写真は斜め見できません。向き合わないと、見れない。 去年、酒田の記念館に行き、写真実物を見ました。 絞りの限りを尽くし、半端ない長時間露光で撮った写真に息を呑みました。 私...

体調不良で寝込んでいる今、読んでみました。 昭和期の写真、とりわけ土門拳さんの写真のファンです。土門拳さんの写真は斜め見できません。向き合わないと、見れない。 去年、酒田の記念館に行き、写真実物を見ました。 絞りの限りを尽くし、半端ない長時間露光で撮った写真に息を呑みました。 私はどんな写真を撮りたいのか、明確にしたいなと感じました。

Posted byブクログ

2009/10/04

この方の寺の写真や昭和の少女達の写真集大好きなんです。 この別冊を手に取ってみると、エロチシズムも満載 なんか様々な美しさを伝えてくれる、 この人の真実を緻密に射抜く目がほしいです

Posted byブクログ