1,800円以上の注文で送料無料

眼球綺譚 の商品レビュー

3.5

55件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    17

  3. 3つ

    26

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2024/08/30

 常識ではありえない出来事に遭遇し、その背景には『由伊』という名前の女性が関わってくるという怪奇と幻想がふんだんに詰め込まれた短編集で、おどろおどろしさは勿論、登場する『由伊』は全編別人だけど偶然とは思えないような含みを持たせるような描写が不気味だった。特に『特別料理』『眼球綺譚...

 常識ではありえない出来事に遭遇し、その背景には『由伊』という名前の女性が関わってくるという怪奇と幻想がふんだんに詰め込まれた短編集で、おどろおどろしさは勿論、登場する『由伊』は全編別人だけど偶然とは思えないような含みを持たせるような描写が不気味だった。特に『特別料理』『眼球綺譚』が面白かった。

Posted byブクログ

2024/05/18

作者が書きたいものを書いたという雰囲気が文体から沸々と伝わってきました。 いわゆる怪奇モノの短編集なのですが、『由伊』という女性(別人)が全ての作品に登場しており、それぞれの作品に関連性は無いのに、最後の『眼球奇譚』という作品の『由伊』の存在が、より枢要な存在に感じる不思議。 余...

作者が書きたいものを書いたという雰囲気が文体から沸々と伝わってきました。 いわゆる怪奇モノの短編集なのですが、『由伊』という女性(別人)が全ての作品に登場しており、それぞれの作品に関連性は無いのに、最後の『眼球奇譚』という作品の『由伊』の存在が、より枢要な存在に感じる不思議。 余談ですけど、戸川純の『眼球奇譚』という曲も好きです。

Posted byブクログ

2023/11/01

何かに対する異常な愛をテーマに 「由伊」という女性とその関わりを描く 先日Rawというカニバリズムの映画を観たので 最近はこんなのばかりになった。 誰かの一部なのか、はたまた違う生物への愛なのか 愛ゆえの行動なのか。 艶かしくリアルな描写がキモいと言えばキモいけど、 これが...

何かに対する異常な愛をテーマに 「由伊」という女性とその関わりを描く 先日Rawというカニバリズムの映画を観たので 最近はこんなのばかりになった。 誰かの一部なのか、はたまた違う生物への愛なのか 愛ゆえの行動なのか。 艶かしくリアルな描写がキモいと言えばキモいけど、 これがまた癖になる。

Posted byブクログ

2023/10/20

内容は少しグロめのことが多いかもしれないです。 場面場面の表現が生々しく、自分が体験したことも見たこともないけれど、すごく想像が出来ました。個人的にはぶっ飛んだ発想と豊かな表現が読んでいて面白かったです。

Posted byブクログ

2023/09/18

ホラー短編集だけど女性の名前が共通してるのが面白い。 奇想だけどシンプルで読みやすい話が多い。「特別料理」の気持ち悪さは映像化は出来ないだろうけどやって欲しい。

Posted byブクログ

2023/09/03

 少しずつ少しずつ、訳の分からない奇怪な世界に引き摺りこまれるような感じでした。あとがきで綾辻先生がおっしゃるように「謎→解決」の構図で作られたホラーなので、ひとつの作品を読み終えるとそしたらあれってこういうことなのかというわかるけどゾワッとする感覚がすごいです。風間さんの解説も...

 少しずつ少しずつ、訳の分からない奇怪な世界に引き摺りこまれるような感じでした。あとがきで綾辻先生がおっしゃるように「謎→解決」の構図で作られたホラーなので、ひとつの作品を読み終えるとそしたらあれってこういうことなのかというわかるけどゾワッとする感覚がすごいです。風間さんの解説も読み応えがあり、その視点で本書を振り返るとなるほどそういう見方もあるのか……と別の楽しみが見いだせてよかったです。  個人的に表題作の眼球綺譚が本当に騙された…と強く感じ入りました。

Posted byブクログ

2023/02/26

世にも奇妙な物語のようなガチガチのホラーではないが、背筋がゾクッとする短編が収録された小説。 気持ち悪かったのはゲテモノ料理を提供するYUIという店に通うカップルの話。特別料理として寄生虫、人肉、最後には自分の指が提供されるという狂気。 タイトルにもなっている眼球綺譚も良かった。...

世にも奇妙な物語のようなガチガチのホラーではないが、背筋がゾクッとする短編が収録された小説。 気持ち悪かったのはゲテモノ料理を提供するYUIという店に通うカップルの話。特別料理として寄生虫、人肉、最後には自分の指が提供されるという狂気。 タイトルにもなっている眼球綺譚も良かった。読んでください、夜中に一人での意味がよくわからなかったが、見事な伏線回収だと思った。

Posted byブクログ

2023/01/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ホラーであり、世にも奇妙な物語のよう。スターシステム的に存在する「由伊」を軸に時空が捻じ曲がって繋がる、つまり理屈で説明できない何か繋がりがある短編集。でも、結末が全て恐怖で終わるわけではない。特に好きなのは「呼子池の怪魚」。これがほんとに祝福と生誕の奇跡。ただ「特別料理」は苦手。最後に、何故急にそんなことを言いだしたのか。嫌な想像(その子供を……)をして恐くなった。そうではないと願いたい。「人形」のループ感も面白かったけど、「バースデー・プレゼント」と「鉄橋」は結末がよく分からなかった。奇妙

Posted byブクログ

2022/12/01

 まさに日本のホラーという感じの短編集だった。  作品を通して同じ名前の人物が登場するのだが、その人物は果たして同一人物なのか、全くの別人なのか、もう一つの可能性として並行世界の存在なのか、とも考えたが答えは出なかった。  いくつかの並行世界のその人物が影響を与え合い、その性...

 まさに日本のホラーという感じの短編集だった。  作品を通して同じ名前の人物が登場するのだが、その人物は果たして同一人物なのか、全くの別人なのか、もう一つの可能性として並行世界の存在なのか、とも考えたが答えは出なかった。  いくつかの並行世界のその人物が影響を与え合い、その性質が集約されていったものが最後に位置する作品「眼球綺譚」に登場するその人のようにも思える。  不思議で怪奇的で猟奇的な、とてもおもしろい作品だった。

Posted byブクログ

2022/08/10

”咲谷由伊”とは一体… 「特別料理」が特に印象に残った。対象を食べる=愛するということか… どの話も不気味、ホラーな感じ

Posted byブクログ