1,800円以上の注文で送料無料

中国怪談 の商品レビュー

3

6件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    3

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2017/01/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本書の英題がカバーに入っています。Chinese ghost stories 。こう書けば、ある程度の年代と、香港映画好きな方とには、あるイメージができあがるものと想像します。レスリー・チャンとジョイ・ウォンが主演した映画のタイトル(但し単数形)だからです。 それもその筈で、本書には収録されていませんが、映画の原作というか、元ネタといった方がいいと思いますが、それも、本書に収録される中国怪談小説のなかの一つだからです。清朝の小説集『聊斎志異』に収録される「聶小倩」が、それです。 本書に収められる短篇小説も、概ね、この映画の世界と共通します。中には、男の幽霊が登場する作品や、狐が化かすという話、たくさんの幽霊が登場する話なども読むことができます。でも、圧倒的に多数を占めるのは、女性の幽霊が登場する話。不遇な目にあって亡くなった女性が、恨みをはらすというのが、スタンダードなストーリーです。一途な女性というのも、共通点か。それに対して、自堕落な、だらしない男性が報いを受けるという類型。 もう一つ、注意して読んでいればよく分かるのは、日本の怪談話との相違だと思います。日本の怪談にも、「牡丹燈籠」に代表されるように、翻案された話や、あるいは影響を受けた話もあるので、一概に区別することはできませんが、中国の幽霊は、もちろん、足もありますし、見た目、この世の人と変わりがない、というのが普通です。一緒に飲み食いしたり、何したり、して、別れたあとに、実は、あれは、この世のものではなかったのですよ、さあ、罰をお受けなさい、とか、急死して閻魔さんの前に連れられるとか、そういった展開が一般的です。 その分、怖さがあると思います。静かに恐怖が湧いてくる感じですね。ここに収められているのは、そんな中国小説、中国怪談の、ほんの一部ですから、この本をきっかけに、その世界に踏み込んでみる、というのも、よいかと思います。

Posted byブクログ

2011/09/23

ホラーというよりも怪談か。中国の神仙譚なんかでよく見る話を集めたもの。入門書としてはいいかもしれない。

Posted byブクログ

2010/04/26

中国古典の現代語訳みたいなものなので、現代小説とはだいぶ趣が異なるし、登場人物の常識や倫理観も今とはだいぶ違うため、そのあたりで「ん?」と引っかかることはある。が、それはそれで作品の味わいになっているとも思える。

Posted byブクログ

2010/04/05

■0954. <読破期間> H21/5/27~H21/5/28 <本の内容> 山奥の庵に、ずいぶん前に死んだ友人が訪ねてきた。 その晩、麓の村では、葬式前の遺体が消える事件が起きて…。 今夜死ぬ、という占いが出た男。 家族の寝ずの番も空しく命を落としたが、その死には意外な真相...

■0954. <読破期間> H21/5/27~H21/5/28 <本の内容> 山奥の庵に、ずいぶん前に死んだ友人が訪ねてきた。 その晩、麓の村では、葬式前の遺体が消える事件が起きて…。 今夜死ぬ、という占いが出た男。 家族の寝ずの番も空しく命を落としたが、その死には意外な真相が…。 本来の寿命より前に殺された女。肉体のすでに朽ちた女を、現世に戻す秘策とは? 童子の耳の中に不思議な国が広がり、金色の鰻が7人もの命を奪う。 中国の長い歴史が育んだ、奇妙な味わいの傑作怪談集。

Posted byブクログ

2009/10/07

 中国の怪談がたくさん集められた短編集です。怪談と言っても、おどろおどろしいような話はほとんどありません。日本と比べて、中国の幽霊は自己主張が強いようですね(笑) 好きな話は「黄知事」。死してなお恩を忘れないというのは凄いことです。

Posted byブクログ

2009/10/04

どの国にも幽鬼に纏わる話はある。 その中でも、中国の話は魅惑の物だ。 国が近い所為か、どこか見覚えのある話もあった。

Posted byブクログ