世界は感情で動く の商品レビュー
副題は「行動経済学からみる脳のトラップ」。 近年、研究が進んでいる行動経済学から、人がよく陥りやすい誤認などについてわかりやすく解説されています。 かなりたくさんの具体的な事例を、実際の実験なども含めて示されているので、イメージしやすいとおもいます。 ただ、ではこの本を読んだ...
副題は「行動経済学からみる脳のトラップ」。 近年、研究が進んでいる行動経済学から、人がよく陥りやすい誤認などについてわかりやすく解説されています。 かなりたくさんの具体的な事例を、実際の実験なども含めて示されているので、イメージしやすいとおもいます。 ただ、ではこの本を読んだら脳のトラップに陥らずに済むか?となると、そうもいかないでしょうね。 なにせこのトラップは脳の深〜いところに刷り込まれているらしいので(^_^;)。 たとえば、ある街で水瓶としてダムを10億円の予算で建設を始めたところ、8割完成した時点で豊富な地下水脈が見つかったとします。しかも、地下水脈へのボーリングは1000万円でできる。 このとき、今まで投じた8億円を諦めてダム工事を中止し、残りの2億円を無駄にしないことが合理的な判断と言えるわけですが、実際にはそういう判断が行われることはほぼ無い、というのはみなさんご存知かと。 でもまぁ、あ、この判断ってあのトラップかも?と、ちょっと考えるきっかけにはなるかもしれません。
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○イタリア人の経済学者(科学誌、科学哲学、認識論、論理学、経済学等を研究)による行動経済学に関する著作(2作目)。 ○一作目の『経済は感情で動く―― はじめての行動経済学』と同じく、行動経済学の考え方について著述。 ○内容的に、一作目とあまり変わりが無く、事例等も少ないため、面白味に欠けた。基本的には、一作目の繰り返し。 ○分量が多い点などは、一作目と同じく、読むのに苦労する。 ○行動経済学の勉強等の目的で読む場合は、一作目を読めば十分。
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【読み易さ】 やや易しい 【気付き】 ★★★・・ 【ハマり】 ★★★・・ 【共感度】 ★★★★・ 「経済は感情で動く」と似たような内容もあるが、 「経済は感情で動く」はミクロな視点、 「世界は感情で動く」はマクロな視点といったところか。 感情は利益よりも損失に対する反応の方が大きい。 集団思考、アンカリング効果、損失回避性、現状維持の心地よさ等、 感情に任せた無意識の選択は楽であるが、 その感情の性質を利用した企業や組織等に、 コントロールされてしまう危険性もある。
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http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4314010541.html
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著者はイタリア人の経済学者。 イタリアは経済がぼろぼろだといぅのに、学者ともなればとても優秀な人が多い気がする。 エコノミックだけれど、行動心理学でいっかんしているので経済が苦手な人でも読みやすい。 いかに人間が感情に流された非合理な思考をしているかが良くわかり興味深い。 ...
著者はイタリア人の経済学者。 イタリアは経済がぼろぼろだといぅのに、学者ともなればとても優秀な人が多い気がする。 エコノミックだけれど、行動心理学でいっかんしているので経済が苦手な人でも読みやすい。 いかに人間が感情に流された非合理な思考をしているかが良くわかり興味深い。 マーケティングや広告のお仕事されてる人にいぃかも。
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ハワード・S・ダンフォードの「不合理な地球人」と内容かなり似てる。 (本書のほうが出版が先なので「不合理な地球人」が似てるというべきだが) 事例の列挙が続くが、一般化が弱い・少ないため印象に残るものが少なかった。
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・ピーク・エンドの法則、基準値の誤り、バーナム効果、集団思考など、日常での判断などが論理的に説明されていて理解しやすかった。 ・特に、進化は脳に常に節約しようとしてきたといった部分が印象的。
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図書館で借りました。 フォローしている方の本棚にあったので読んでみました。 「初めて知った~!」とかではなく 日常で、なんとなくモヤモヤと感じていたことが体系化されて、 すっきりした。 行動経済学 に初めて触れました~。 投資なんかの経済活動に際して、 どう行動するかっていう...
図書館で借りました。 フォローしている方の本棚にあったので読んでみました。 「初めて知った~!」とかではなく 日常で、なんとなくモヤモヤと感じていたことが体系化されて、 すっきりした。 行動経済学 に初めて触れました~。 投資なんかの経済活動に際して、 どう行動するかっていう学問なんでしょうか? でも、行動科学とはどう違うのでしょうか? 通常の生活というか、考え方というか、 そういうものにも当てはめていける内容だと思いました。 【29 正しい病名の診断は「あとから」つく】 過去の失敗を「だからああしていれば」とは言わない。 科学の発展の過程と同じである。 今の自己への発展と思うこと。 「後知恵」で考えることは危険である。 経験から学ぶ力を弱めるな。 【32 順序効果について】 「初頭効果」と「新近効果」 結論にしばらく時間を置くなら前者を、 直ちに結論を出すなら後者を。
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表紙かわいいですよね。という単純且つ感性任せの動機で購入しました。 行動経済学そのものが、「人間は(それまで提唱されていたように)必ずしも合理的な行動をする生き物ではない」という、人間臭さを前面に押し出した経済学であるため、心理学の要素が多く感じられます。 だからといってそれが...
表紙かわいいですよね。という単純且つ感性任せの動機で購入しました。 行動経済学そのものが、「人間は(それまで提唱されていたように)必ずしも合理的な行動をする生き物ではない」という、人間臭さを前面に押し出した経済学であるため、心理学の要素が多く感じられます。 だからといってそれが悪い、と指摘するわけではありません。 そういった、「感情に大きく依存した判断」を自覚し、必要なときには直感も駆使しながら合理的な判断を目指そう、と言っているのがこの書籍だと思います。 経済だけに限定して捉えるよりも、わたしたちが普段当たり前のようにこなしている決断や心の動きに照らして考えて読むと非常に面白く感じるはずです。 ・自分が失敗したときは外的要因のせいだが、他人が失敗したときは当人の内的要因のせい? ・ある終わった事象を前にして、「こうなることはわかってたんだ」と知ったような口を聞いていることはない? ・自分の発言を強固にする資料ばかり重視して、対立する意見や資料を蔑にしていないか? 問題はその誰にでもある感情に基づく経験ではなく、そこで思考が停止してしまうことなのだ、と教えてくれた本でした。
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行動経済学の本。具体的にああしろこうしろというより、人間の脳は様々なことに影響されて合理的な判断を下すことができないことが非常に多い、ということを、いくつもの実例や学説を元に解説してくれています。 訳書の場合、当然ながらアメリカやヨーロッパの例を引かれることが多いので実感を伴わ...
行動経済学の本。具体的にああしろこうしろというより、人間の脳は様々なことに影響されて合理的な判断を下すことができないことが非常に多い、ということを、いくつもの実例や学説を元に解説してくれています。 訳書の場合、当然ながらアメリカやヨーロッパの例を引かれることが多いので実感を伴わないことが多いんだけど、この本は行動心理学の各トピックを理解するための設問の人名を日本人名に置き換えてくれていて、それだけでもかなり「自分にも関係のあること」として読めるようになっています。 この本で書いてあることを心がける、というよりは、行動心理学の様々なトピックについて包括的に知るために、「実益」ではなく「教養」を身につけるために読む、というスタンスで手に取るのが正解の本だと思われます。
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