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大統領任命の政治学 の商品レビュー

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2018/07/31

アメリカの大統領による政治任用は、いかなる場合にいかなるところで起こるのか、政治任用により行政のパフォーマンスへの影響はどうか。これが本研究のリサーチクエッションである。アメリカ行政学の到達点とも言える本で、リサーチクエッション(→レビュー)→演繹的仮説設定→事例(質的分析)→数...

アメリカの大統領による政治任用は、いかなる場合にいかなるところで起こるのか、政治任用により行政のパフォーマンスへの影響はどうか。これが本研究のリサーチクエッションである。アメリカ行政学の到達点とも言える本で、リサーチクエッション(→レビュー)→演繹的仮説設定→事例(質的分析)→数量的分析→結論の流れは美しく、読む側を退屈させない。膨大なインタビューを元にしているところも興味深い。 平成以降の統治機構改革により、日本は(政-官関係での)政治主導、(官邸-与党関係での)官邸主導を謳い、政治任用職もわずかだが増えている。また、昨今の官僚の不祥事を官邸主導型人事システムの弊害と指摘する論調も見られ、本問題への関心も高まっているように思える、 日本と米国ではそもそも執政長官の選ばれ方や官僚人材のキャリアシステムや流動性が大きく異なるため、直接的に研究成果を当てはめることはできないだろうが、援用は可能だろう。

Posted byブクログ