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白鯨(訳:阿部知二)(下) の商品レビュー

3.7

24件のお客様レビュー

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鯨との格闘のシーンは…

鯨との格闘のシーンは迫力があります。読みづらい文章だけど頑張って読めば感動します。

文庫OFF

2023/09/26

モービイ・デックが哀れだ。 何故こんなに漁師達の目の敵にされて、追いかけ回され銛を投げ付けられなければならないのか。 読み終えて、底なしの虚無感に襲われる。 激闘が終わって船長エイハブは死に、白鯨モービイ・デックは多くの銛や絡まる綱を引き摺りながら全身に傷を受け、満身創痍で広い大...

モービイ・デックが哀れだ。 何故こんなに漁師達の目の敵にされて、追いかけ回され銛を投げ付けられなければならないのか。 読み終えて、底なしの虚無感に襲われる。 激闘が終わって船長エイハブは死に、白鯨モービイ・デックは多くの銛や絡まる綱を引き摺りながら全身に傷を受け、満身創痍で広い大洋のなかを彷徨う。 怒るモーデイ・ビックの反撃で、エイハブは帰りを待つ若い妻と娘を残してボートと共に海の藻屑と消える。すべてを見届けて語り部となるイシュメール以外、乗組員は皆因縁の死闘に巻き込まれて、それぞれの人生を強制的に遮断される。 ピークオッド号はナンターケットから半年かけて大西洋やインド洋を通り日本沖で漁を重ね、大量の鯨油を積んで赤道直下の決戦場に到着する。 鍛冶屋は銛を研ぎ、エイハブの義足を作り直し、大工は水葬用の棺桶修理もして決戦に備える。途中同じナンターケットのレイチェル号が寄ってきて、船長から白鯨との戦いで行方不明になった息子二人の共同捜索を必死に懇願されるが、エイハブは断り、モーデイ・ビックの追撃を続ける。先を暗示する現象や乗組員の不気味な行動が続くうち、とうとう「仇敵を大洋の囲いに追い込む」。 下巻は95章から135章まで、細切れの短い章建てでキレよく書き連ね、前半の悠長な解説と細部にわたる分析を経て、後半は動的な緊迫感で読者を巻き込み、ともに闘う高揚感を盛り上げる。 最後には荒波のなか白鯨モーデイ・ビックが怒りの形相で読者をも水浸しにする勢いで、真っ逆様に迫って来る。海の総力戦は二人の決闘で天井を打つ。白鯨だけが生き残り、棺桶を浮輪にしたイシュメールを残して船員は皆滅び、船の残骸がどこまでも続く静かな海にたゆたう。 読者を引き込む凄まじい表現力だ。 すべての叙述がリアルで、この死闘に収束すべく構成されている。 マッコウ鯨漁の壮大な叙事詩であり 名作古典の名に恥じない圧倒的な長編大作である。

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2022/07/30

ここまでついてきた読者へのご褒美のような面白さ。恐怖も興奮も無常感も全部載せ。そして相も変わらず怒涛のボリュームでお送りされる鯨の知識知識!読者がエピローグを読み終える度に新たな鯨博士が誕生するのだ。夏休みにおすすめ!爽やかさとは程遠い閉塞感のある海の旅を楽しめる。「閉塞感」と表...

ここまでついてきた読者へのご褒美のような面白さ。恐怖も興奮も無常感も全部載せ。そして相も変わらず怒涛のボリュームでお送りされる鯨の知識知識!読者がエピローグを読み終える度に新たな鯨博士が誕生するのだ。夏休みにおすすめ!爽やかさとは程遠い閉塞感のある海の旅を楽しめる。「閉塞感」と表現してしまったが、『87章、無敵艦隊』のような心温まる章もあるよ!!

Posted byブクログ

2022/03/15

長い活字の海を越え、鯨にも詳しくなり、いよいよ迎えた白鯨との決戦。エイハブ船長の狂気、醸し出される不穏な空気にハラハラさせられるが、最後は思いの外あっさりしているのがこれまた面白い。

Posted byブクログ

2022/01/30

ついに読み終えた。旧約聖書をなぞらえつつ、白鯨と狂気に満ちた船長エイハブとの闘いを描く壮大な物語。実際の闘いのシーンはごく僅かだが、そこに至るまでの過程、逸話、そして捕鯨にかかる数々の話が散りばめられている。何度か読まないと真に味わえ尽くせないであろう古典。

Posted byブクログ

2021/12/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1851年 岩波文庫 上・中・下巻 訳 八木敏雄 挿絵 ロックウェル・ ケント NOTE記録 https://note.com/nabechoo/n/ndc9d73c3a6d9 ちょっと期待値高めだったせいか、結局のとこ、思ったより面白いものではなかった。あとがきに、「知的ごった煮」「つぎはぎの構成」といった表現の言葉があった。それはそれで興味深いのだけれど、実際読んでると、個人的には興味を持てない、そういう部分が多く、微妙な感じ。こっちとしては、単純に海洋冒険、白鯨との戦いなんかに期待していたので残念。すごい知識量だと思うし、ユニークな文章や素敵な言葉もあったけど、そんなに良い作品だと感じなかった。 【下巻】(約400ページ)王には頭、女王には尾、仏・バラのつぼみ号、竜涎香、見捨てられそうピップ、ダブロン金貨、英・サミュエル・エンダビー号の片腕船長の白鯨の話、鯨のあれこれ、エイハブと大工、エイハブとスターバック、クイークェグ熱病からの復活、太平洋へ、鍛冶屋、日本沖漁場、バチェラー(独身)号、台風・嵐・雷鳴・稲妻、スターバック天使と悪魔、船員落ちて沈む、レイチェル号、白鯨情報、デライト(歓喜)号、追跡—第一日→ついに白鯨発見!エイハブ、モービィ・ディック登場!完敗、追跡—第二日→白鯨再発見、再戦!完敗、追跡—三日→三度目の正直!完敗・船沈没、モービィ・ディック去る、エピローグ、イシュメール生還、終。(始めに戻る?)

Posted byブクログ

2021/09/02

岩波文庫中巻、登場人物紹介の欄におもいっきり結末のネタバレ書いてあってワロタ。 週間少年「」のインタビューで藤子不二雄Aさんが絶賛していたので、あの人を作った本だと思うと感慨深かった。

Posted byブクログ

2020/11/21

鯨のことを知ることはできた。 その他には人種や宗教に関する尊重というのか受け入れというのか。 しかし全体としてこの小説と言えばいいのか語りと言うのかをどう捉えたらいいものか分かりかねている。

Posted byブクログ

2020/02/12

【白鯨】 後学のためになんとなく読んでしまう、教養読書シリーズ。 エイハブ船長が私怨を晴らすため、モービィ・ディックを捕らえるための航海に出る。捕鯨船乗組員たちは興味ないが、だんだんと船長の狂気に巻き込まれていくことに。 古い本て行動や心情の変化を(現代の視点で見ると?)無駄に細...

【白鯨】 後学のためになんとなく読んでしまう、教養読書シリーズ。 エイハブ船長が私怨を晴らすため、モービィ・ディックを捕らえるための航海に出る。捕鯨船乗組員たちは興味ないが、だんだんと船長の狂気に巻き込まれていくことに。 古い本て行動や心情の変化を(現代の視点で見ると?)無駄に細かく描写するとこあると思ってて、この本も例に漏れず同じ書き方。しかも捕鯨や鯨に関するミニ知識の章がかなりの頻度で現れては、物語の加速感をブッツリ。断ち切るんだけど、物語よりそちらの方が面白かったりして何読んでるか分かんなくなる読書だった。 #読書 #小説 #世界の十大小説 #岩波文庫

Posted byブクログ

2020/02/11

ついにモービィ・ディックと対決!となるのだが意外とあっけなく終わった。ピークオッド号は、海上でいろんな船に出会っているけど、解説でその内容を振り返っていて、面白かった。

Posted byブクログ