無限の幸福と歓喜を呼ぶ祈りの心 の商品レビュー

池口恵観【著】

2022/01/14

筆者は鹿児島で代々続く真言宗の最福寺、江ノ島大師法主であり、高野山真言宗で最も位の高い宿老にあたり、前人未到の百万枚護摩行を達成している。

かつて鹿児島では、桜島の火山灰の降灰により住人が生活すらままならないほどに苦しんでいた。
人々のため、また、まだなくならぬ地球上の戦争や戦いがなくなるようにと願いを込めて、1986年に「世界平和記念」として行われた護摩行では、桜島への祈願ということもあり特大護摩壇をあつらえ、巨大な炎を前に、時に法衣や足袋に火が燃え移るほどであったという。

しかしなんと、護摩行が終わった直後、そしてその翌年も、桜島からの降灰量は劇的に減ったという。
祈りが届いた、祈りの力を裏付けるなによりの証拠なのではないか。

何のため祈るか、
何のため生きるのか、
どうすれば願いは叶うのか。

幼き頃から行に励む両親を間近にみて育ち、
自身も命がけで世界中に祈りを届けてきた筆者のその足跡に、人としてどう生きるかのとても大切な姿勢を教えてもらえる。