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走っけろメロス の商品レビュー

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3件のお客様レビュー

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2012/04/05

 「魚服記」を数ヵ国語で翻訳するという企画が持ち上がった際に出た、津軽の人間である太宰の母語・津軽弁にも翻訳したらどうか――そんな発想がきっかけになっている本書。実験的で非常におもしろい1冊だった。  太宰治にとって最も円熟した時期の作品である「走れメロス」と初期の作品である「魚...

 「魚服記」を数ヵ国語で翻訳するという企画が持ち上がった際に出た、津軽の人間である太宰の母語・津軽弁にも翻訳したらどうか――そんな発想がきっかけになっている本書。実験的で非常におもしろい1冊だった。  太宰治にとって最も円熟した時期の作品である「走れメロス」と初期の作品である「魚服記」の2作品を津軽弁に訳したCDが添付してあり、本のほうには上段に津軽弁版、下段には元の作品が収録されているというつくりになっていて、元の作品を読んだことがない人でも十二分に楽しめる。  朗読CDというものを聴いたことがなかったのだが、自分で黙読するのとは違って感情の込もり方がより深くて、臨場感に満ちていた。  また翻訳者であり朗読者の鎌田さんによるあとがきがめちゃくちゃおもしろかった!走れメロスを書くきっかけになったであろう太宰自身のエピソードや、鎌田さんによる太宰考はわたしにとって新たな発見に満ちたものであった。

Posted byブクログ

2011/07/18

津軽生まれの太宰です。もしも津軽語で書かれたら・・・CD付で一味違った雰囲気を聞くこともできます。 <2011年6月 図書館員のオススメ> HS

Posted byブクログ

2010/01/18

この本の最大の特徴は太宰 治の走れメロスが青森県の方言である津軽弁で翻訳されているところである。だからといって、津軽弁に翻訳された文章しかないのではなく、標準の文章でも書かれているので青森県人から見れば「走れメロス」が親しみのある文章で読めるし、津軽弁を知らない人も方言の一つとし...

この本の最大の特徴は太宰 治の走れメロスが青森県の方言である津軽弁で翻訳されているところである。だからといって、津軽弁に翻訳された文章しかないのではなく、標準の文章でも書かれているので青森県人から見れば「走れメロス」が親しみのある文章で読めるし、津軽弁を知らない人も方言の一つとして勉強になるし津軽弁に興味を持っている人にも楽しめる一冊だなと思った。

Posted byブクログ