クルーグマンの視座 の商品レビュー
ハードカバーながら、新書並みの薄さだったので、新幹線の中で読もうと思い購入するも、意外に内容が難解であり読むのに時間がかかった。読みこなすには基本的に、マクロ経済学の知識が必須であろう。国際貿易において比較貿易論が、現在の状況を説明できないという主張は、議論の余地がないのだが、一...
ハードカバーながら、新書並みの薄さだったので、新幹線の中で読もうと思い購入するも、意外に内容が難解であり読むのに時間がかかった。読みこなすには基本的に、マクロ経済学の知識が必須であろう。国際貿易において比較貿易論が、現在の状況を説明できないという主張は、議論の余地がないのだが、一方で第三世界の経済的発展が、かならずしも先進国、特にアマリカにとっての脅威でなないと言い切る点については、若干納得しずらい。実際にグローバル化によって、多くの単純労働が新興国との賃金競争にさらされており、国際的分業は加速していることを過小評価している気がする。クルーグマンは、これについて、オープンモデルとクローズモデルという判りにくい表現で、結局全体としては変わっていないということを言っているが、立場を企業や個人レベルにおけば、当然それは脅威以外のなにものでもないと思うのだが。クルーグマンが、マイケルポーターやレスターサロー、ジョージソロスなど、どちらかというと経営、実務側の論者達に批判的あることは本書で始めて知った。これらの槍玉にあげられている人たちは、基本的に新興国を脅威としてとらえ、そことの競争にいかに臨むかという事が議論の中心となるからであろう。一方、クルーグマン自身が本書の中でも何度も主張しているが、企業経営や実体経済と、国家レベルのマクロ経済とは違うものであり、同一に論じることはできないのであるから、そもそも批判する必要もないのではとも思ってしまうが。需要と供給の増減を説明するために、引き合いに出していた、ベビーシッター共同組合の例もわかりやすいようで、色々な条件が省略されており、オープンモデルとクローズモデルの説明と相まって余計ややこしくなり、難解である。
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経済学未履修の学生が読んでいいものではないような気がする。 確かに読んでも話の先にあるものが見えないので…。 ですが、逆に言うと経済を少しでもかじったことがあれば、面白いのではないか?個人的に面白かったのは、オープンシステム・クローズドシステムのお話。企業家が経済政策を...
経済学未履修の学生が読んでいいものではないような気がする。 確かに読んでも話の先にあるものが見えないので…。 ですが、逆に言うと経済を少しでもかじったことがあれば、面白いのではないか?個人的に面白かったのは、オープンシステム・クローズドシステムのお話。企業家が経済政策をやってもあまり意味がないという事の理由らしいが興味深い考え方だった。
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A country is not a company. 手厳しい批判を経済学者として、企業経営者にしている。企業運営と経済運営は違う。政府の経済顧問に企業経営者がなるのは間違い、その理由についてよく分かった。大変分かりやすく、面白い。
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ちょっと論文の書いた時期が古すぎる。。。集めて出しました的な。。。つくり方がヒドイかな。。。おかげで、内容も今読みたい内容とは、少しズレている。。。出版社も読む方をバカにしてるのかなぁ?
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2009/2/23借 第一章:アメリカ経済に奇跡は起こらない 第二章:国の経済は企業とどう違うか 第三章:第三世界の成長は第一世界の脅威となるか 中国脅威論の幻想
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