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アンフィニッシュト の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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2016/08/23

また、古処作品にやられた。 どんな作品にもそんなことがあったのか?と知らされる事が多い。 いつも違った視点で戦争の悲惨さを伝えてくれる

Posted byブクログ

2016/06/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「…ここの隊員たちは非常に恵まれていると思うのです。もちろん僻地中の僻地ですから不便なのはわかります。しかし、職務的には恵まれていると思います。地域住民に理解して貰えるなんて、それだけで羨ましいですよ。」自衛官って、大変なのね。

Posted byブクログ

2016/01/26

衝撃を受けた。 前作からしてあまり期待していなかった、というと失礼だが、物語としてはそこまで期待していなかった部分がある(ごめんなさい)。しかし今回は謎も含めてすべてが真っ当過ぎるからこそおもしろい。 自衛隊という密室の中で小銃が紛失するというまたもや特異な密室ミステリ。 朝香二...

衝撃を受けた。 前作からしてあまり期待していなかった、というと失礼だが、物語としてはそこまで期待していなかった部分がある(ごめんなさい)。しかし今回は謎も含めてすべてが真っ当過ぎるからこそおもしろい。 自衛隊という密室の中で小銃が紛失するというまたもや特異な密室ミステリ。 朝香二尉に頼まれ一緒に遥か南の伊栗島までやって来た野上三曹。緊張感の走る射撃訓練中に銃はどうやって、何故なくなったのか、というのが命題である。 穏やかでゆったりとした雰囲気の島ではあるが、ならばこそと自衛隊は統率がしっかりと取れて緩みがまるでない。不便ではあるものの、一見天国に見える島国の中の島ならではの悩みが、すべて事件に直結している。自衛官、島民両者が良好な関係を築くという理想的な場所だからこその、島民も自衛官も真っ当に考えた理由が事件にはある。 この事件には、まったく悪意も歪みもないのだ。 「島民と自衛官そろって小銃紛失をでっちあげた」という可能性を朝香はちらりと漏らすが、全体を通して見れば、あながちそれも間違いではないのではないか、と思える。島民も自衛官も、それぞれが島のためにと動いている。それは何も悪いことではないはずだ。 野上が自衛官ならばという前提でいろいろと話をするが、それだと小銃紛失の件とつじつまが合わないことばかりになってしまう。しかし最後に事実を知れば、すべてつじつまが合うという、実にシンプルな道筋だった。 真面目な自衛官及び島民ならではの孤島での話、非常に深みがあっておもしろく読ませて戴きました。

Posted byブクログ

2021/02/12

南の島の自衛隊基地での小銃紛失をめぐるミステリー。 タイトルのとおり、自衛隊の組織も太平洋戦争という歴史の清算も未完なのだ。

Posted byブクログ

2011/11/04

古処誠二は、もっともっと広く知られるべき作家である。 そしてこの作品は、もっともっともっともっと広く知られるべき傑作である。 非の打ち所のない精緻なプロットも見事なら、ときにユーモラスに、ときに冷徹なその文章表現も見事。張り巡らされた数々の伏線も見事なら、おまけにミスリードまでが...

古処誠二は、もっともっと広く知られるべき作家である。 そしてこの作品は、もっともっともっともっと広く知られるべき傑作である。 非の打ち所のない精緻なプロットも見事なら、ときにユーモラスに、ときに冷徹なその文章表現も見事。張り巡らされた数々の伏線も見事なら、おまけにミスリードまでが用意されていたとは! すごいのはテクニックだけじゃない。離れ小島の自衛隊基地に起こった一つの事件をきっかけにして、それを探っていくうちに防衛部調査班の2人の前に徐々に立ち現れる深刻で重厚なテーマ。これこそがこの小説の最大の魅力である。尖閣諸島問題の記憶も新しい現在、この作品はおそらく書かれた当時よりもなおいっそう輝きを増している。国家論であると同時に組織論でもあるこの作品は、一介のサラリーマンである僕にも胸に迫って納得できるものであった。 そしてもう一つ忘れてはいけないのは、著者が人間を見つめる真摯で優しい眼差しである。この物語に悪人は登場しない。どこにも悪人がいないだけに、そこには哀しみが残るのだ。

Posted byブクログ

2009/10/09

<航空自衛隊> アウンノン連作、「未完成」の文庫版です。 既に廃盤になっていた「未完成」を古本屋で探しまわって、やっと見つけたとたん文庫が出た、という切ない思い出がある本です。 今回は事件が大きいことと、ホームグラウンドでないことが作用してか、野上節はやや控えめですが、朝香二尉の...

<航空自衛隊> アウンノン連作、「未完成」の文庫版です。 既に廃盤になっていた「未完成」を古本屋で探しまわって、やっと見つけたとたん文庫が出た、という切ない思い出がある本です。 今回は事件が大きいことと、ホームグラウンドでないことが作用してか、野上節はやや控えめですが、朝香二尉の柴犬アイズは健在です。

Posted byブクログ

2009/10/07

『未完成』を何回か読んでいたのだが、違いはわからず。 何度読んでも断片的にしか覚えられない、あまり印象に残らない話。けっして嫌いな話ではないし、読んですぐは満足しているのだが。 久々に読んでみたら、いろいろ詰め込みすぎな感があった。が、先の戦争に関する描写がちらほらと見えるところ...

『未完成』を何回か読んでいたのだが、違いはわからず。 何度読んでも断片的にしか覚えられない、あまり印象に残らない話。けっして嫌いな話ではないし、読んですぐは満足しているのだが。 久々に読んでみたら、いろいろ詰め込みすぎな感があった。が、先の戦争に関する描写がちらほらと見えるところに、後の古処さんの作風が見える気がして興味深い。

Posted byブクログ

2011/09/25

東シナ海に浮かぶ離島にある、航空自衛隊の小さな基地を舞台にしたミステリー。シリーズでいえば、「アンノウン」の続編にあたるのでしょうか。あまり知られることのない、航空自衛隊基地(しかも小規模な)の日常描写などは興味深いですね。航空自衛隊経験者の著者ならではでしょう。

Posted byブクログ