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ファミリーポートレイト の商品レビュー

3.9

171件のお客様レビュー

  1. 5つ

    48

  2. 4つ

    57

  3. 3つ

    38

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

    4

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2013/01/06

直木賞受賞後の第一作。 力作!の誉れ高いのですが。 直木賞以前の「赤朽葉」を肥えられるものはもう出ないのでしょうか・・・

Posted byブクログ

2012/11/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

私、読むのが速いのだけれど、 この作品はとても時間がかっかた。 とても重たい話。 でも、嫌いじゃない。 最近、読んだ本の中で一番好きかも。 最後の一文に泣いた。 ** どんなふうに育って、どんなふうに大人に なったとしても過去は変えられないし、 時間をかけて回復していったり、 惨めな自分に慣れながら 生きていくしかないのだろう、 とあたしはふと考えた。 完全な人間に物語など必要がない。 でも完全な人間なんてこの世に 一人だっていないから、 だから結局のところは誰にでも 物語というものは必要なのだ。 「生きている限りは、素晴らしかったことも、 辛くてたまらなかったことも、なにもかも どんどん変わっていくし。 生きていくって、なにかを得ていくだけの 旅じゃなくて、失っていくことだって、 さいきん思う。誰もが、過去の不幸な 出来事だけじゃなくて、幸福からでさえ、 立ち直りながら、なんとかして前に 進んでいくんだ。みんないっしょに」

Posted byブクログ

2012/09/30

最初に感じたのは雨の日のような空虚さとけだるさ。 でも「ばらばら死体の夜」のようなどん詰まりの絶望感はなく、すんなり読み進めていけた。 コマコが受賞してから空虚さがじわじわなくなり、サボテンの花が咲くようにゆっくりじんわりと幸福の気配が満ちていくのがすごくいい。 コマコ、コマコ、...

最初に感じたのは雨の日のような空虚さとけだるさ。 でも「ばらばら死体の夜」のようなどん詰まりの絶望感はなく、すんなり読み進めていけた。 コマコが受賞してから空虚さがじわじわなくなり、サボテンの花が咲くようにゆっくりじんわりと幸福の気配が満ちていくのがすごくいい。 コマコ、コマコ、コマコは幸せにおなり。

Posted byブクログ

2012/09/26

叫びだしたくなるし、泣きたくなって。 一人の夜に滑りこんできたものに、声もなく叫んで爆発した。 私の中にも膝をかかえて小さくなって眠るコマコがいるのだ。

Posted byブクログ

2012/09/14

おもたい話。 桜庭さんの、汁気をたっぷり含んだ春の夜みたいな、 甘くて、重くて、有毒な感じの本が好きならぜひ読んでほしい。

Posted byブクログ

2012/09/11

母娘ものには滅法弱い。マコとコマコの絶望的な愛。前半は、母親の穢れと少女の無垢さが完美に描写されている。後半は、母親を喪った少女が生き抜く姿。これは、比喩的自叙伝なのかなと思わせられる部分もあり、桜庭一樹さんがなぜ男性名のようなペンネームを語っているのか解ったような気がした。眞子...

母娘ものには滅法弱い。マコとコマコの絶望的な愛。前半は、母親の穢れと少女の無垢さが完美に描写されている。後半は、母親を喪った少女が生き抜く姿。これは、比喩的自叙伝なのかなと思わせられる部分もあり、桜庭一樹さんがなぜ男性名のようなペンネームを語っているのか解ったような気がした。眞子は母親なりに、娘の駒子を愛していたし、自分の人生を犠牲にしてまで守りたいものだった。彼女の描くテイスト、かなり私好みであるのは確か。

Posted byブクログ

2012/09/10

どこに行くにしても分厚い単行本を持ち歩き読んでいたくらい、とても先の気になる本でした。 内容もとてもいい。

Posted byブクログ

2012/08/14

母と子の。。。ってテーマに どうしても飛びついてしまう。 この物語は、特殊な母子関係で、 私の持っている毒を癒してはくれなかったけど、 なんだかとても、言葉の持つ力を思い知った 一冊。

Posted byブクログ

2012/07/27

どこを開いても「桜庭一樹の本」という感じ。 第一部は読むのに気分が滅入っていき、「私の男」ほどではないけれど、不愉快な気分にされつつ、読み耽ってしまうような。 桜庭一樹の描く「家庭」や「家族」は、現実の「家族」の普段日に当たらない部分を生々しく表しているように思う。 第二部から、...

どこを開いても「桜庭一樹の本」という感じ。 第一部は読むのに気分が滅入っていき、「私の男」ほどではないけれど、不愉快な気分にされつつ、読み耽ってしまうような。 桜庭一樹の描く「家庭」や「家族」は、現実の「家族」の普段日に当たらない部分を生々しく表しているように思う。 第二部から、展開はとっちらかっていき、結局どこに辿り着くのかと思ったら、予想を遥かに裏切るような清々しい終わり方で安心した。 物語終盤の数ページはまるで違う本みたいな展開だった。 なんだかんだで、桜庭一樹作品は読んだ後に後悔することがない。

Posted byブクログ

2012/07/06

言葉の、感情の、洪水。 それに飲み込まれぬよう、押し流されぬよう、必死に対岸へ泳ぎつく私。 早く速くと。 けれど息をつく暇はなく。

Posted byブクログ