原の辻遺跡 の商品レビュー
長崎県壱岐市(2004年3月に島内の4町が合併してできた)にて発掘調査が進んでいる「原の辻遺跡」に関する書籍です.大陸系の最新の土木技術(「敷粗朶(しきそだ)工法」と呼ばれる)が導入されたと考えられる「船着き場跡」が見つかるなど,考古学史上においても大変貴重な発見が見られるようで...
長崎県壱岐市(2004年3月に島内の4町が合併してできた)にて発掘調査が進んでいる「原の辻遺跡」に関する書籍です.大陸系の最新の土木技術(「敷粗朶(しきそだ)工法」と呼ばれる)が導入されたと考えられる「船着き場跡」が見つかるなど,考古学史上においても大変貴重な発見が見られるようです.島内には遺跡も古墳も数多く見つかっており,2010年3月には故黒川紀章氏の設計による「壱岐市立一支国博物館」もオープンしました.対馬にしろ,壱岐にしろ,古代の大陸と日本を結ぶ交易拠点として早くから栄えた一方で,元寇をはじめとする侵略に巻き込まれた歴史も有しており,島内生存者35人という残虐極まりない仕打ちも受けてきたようです.壱岐という島の持つ地理的特性も踏まえて読むと,日本の歴史をより深く理解することが出来ると思います.
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