CIA秘録(上) の商品レビュー
CIAの存在を知ったのは、アメリカのスパイ映画がきっかけだった。世界を股にかけて機密情報を収集し、敵を討つ姿がかっこよかった。唯一無二の重要な機関と思っていたのだが、トランプ大統領はCIAを解体しようとしている。そこで組織の成り立ちを知りたくて本書を読み、CIAのポンコツぶりに驚...
CIAの存在を知ったのは、アメリカのスパイ映画がきっかけだった。世界を股にかけて機密情報を収集し、敵を討つ姿がかっこよかった。唯一無二の重要な機関と思っていたのだが、トランプ大統領はCIAを解体しようとしている。そこで組織の成り立ちを知りたくて本書を読み、CIAのポンコツぶりに驚いた。 彼らはひたすらお金を湯水のように使うが、それに見合った情報の収穫は無い。大量のスパイを空から落とし、早々に殺される愚行を繰り返す。都合の悪い情報は隠す。体裁を守るために事実を湾曲する。数え上げ出したらキリがないほどの愚かっぷり。中でも強烈だったのはアレン・ダレス氏とフランク・ウィズナー氏だが、彼らにすべての責任があるとは言いきれないところがまた難しい。というのも、彼らが属していた政治的環境そのものが、嘘を必要としていたからだ。「正義」の定義は人によって違う。それぞれが正義だと思って動いた結果、全体が狂っていく構造が恐ろしい。 ではどのように組織を導けばこれらを回避できたのだろうか。まずは大統領との意思疎通を十分に行い、彼が組織になにを求めており、なにを求めていないのかを正しく認識し、足並みを揃えるべきだったかもしれない。トップに据える人選も重要だが、それを周りで支える人間の質にもこだわる必要がある。ただ権力や暴力を求めたり、スパイ映画や戦争行為に憧れを持っている人間は絶対に外すべき。 下巻でもこの無能ぶりを目にすることになると思うと、読む前からすでに気が重い。
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「CIA秘録」 https://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51294304.html
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2008年刊。著者はニューヨークタイムズ記者。 CIAの種々の作戦や諜報活動の実態を公開資料から解説していく。上巻は戦後直後~ケネディ暗殺・ジョンソン政権初期まで。 CIA批判(というより能力不足と費用対効果の悪さ)視点での叙述だが、公開資料がベースな上、その淵源をも開陳するので、叙述内容に疑いを挟むことは難しい。 仮に他の非公開情報を措定しても、CIA側も組織防衛と予算獲得のため、組織に有利な公開情報を混入すべきはずなのに、それがなされてない。何故?。そもそも有利な情報がないから?。 さて、テーマ毎では再読の要を感じた。 ①朝鮮戦争、②インドネシア、③キューバ(キューバ危機を含む)、④ベトナム(トンキン湾事件)、⑤中南米、⑥東欧・ソ連対策がそれか。 なお、諜報全体に関してイスラエルと英国の支援に依拠してきた点は注意する必要があろう。
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CIAの歴史的掘り起こし。 何とも失敗事例ばかりで、アメリカのインテリジェンス力のなさばかりが目立つ内容。
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CIAというと、凄腕の諜報員がすごいことを・・・などと思ってしまいますが、全然そんなことはなく、過ちから学ばない文化をイラクまで持ち越してるのが哀しい。下の人の自分が何をやっているかまったく理解していない上司の下で働かされる辛さは身につまされます。日本のこともけっこう出てきますよ...
CIAというと、凄腕の諜報員がすごいことを・・・などと思ってしまいますが、全然そんなことはなく、過ちから学ばない文化をイラクまで持ち越してるのが哀しい。下の人の自分が何をやっているかまったく理解していない上司の下で働かされる辛さは身につまされます。日本のこともけっこう出てきますよ。
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有名なCIAやアメリカ大統領に関する衝撃的な事実が明らかになる。巨大国家における「作られた」情報の数々には、太平洋戦時下の日本における諜報組織とどちらの方が……と思わざるをえない。
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面白い題材で、時間をかけて読めば面白い。ただし、戦後五十年ほどの歴史をさらーっと読むには個別の事件など詳細に書かれているので、入って気にくい。
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一行要約:CIAまじ使えねぇ! 日本への応用:CIAでこの様なら日本マジどうなってんだろ 素朴なギモン:それに比べてCIA内部に続々とスパイ潜らせてたソ連や中国共産党ってどんな訓練してたんだろ 続・素朴なギモン:だけどUS、(少なくとも当時は)日本が(経済的にも軍事的にも)...
一行要約:CIAまじ使えねぇ! 日本への応用:CIAでこの様なら日本マジどうなってんだろ 素朴なギモン:それに比べてCIA内部に続々とスパイ潜らせてたソ連や中国共産党ってどんな訓練してたんだろ 続・素朴なギモン:だけどUS、(少なくとも当時は)日本が(経済的にも軍事的にも)勝ってたわけだろ。諜報活動ってどんだけ価値があるんだろう
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ニューヨークタイムズの記者である著者が長年の封印を解き公開されたCIAの公文書を丹念に見直し、さらに該当する人間に対しインタビューを重ねたことで長年の間、闇に閉じられた歴史を明るみにした一書。 CIAの組織が実は失敗を重ね、各大統領との確執があることは大変意外な一面だった。 ...
ニューヨークタイムズの記者である著者が長年の封印を解き公開されたCIAの公文書を丹念に見直し、さらに該当する人間に対しインタビューを重ねたことで長年の間、闇に閉じられた歴史を明るみにした一書。 CIAの組織が実は失敗を重ね、各大統領との確執があることは大変意外な一面だった。 各項ごとに構成されるのでアメリカ近代史を知った上でないとやや読みにくい。日本人読者として本書を読みこなせる人間もなかなかいないだろう。 上巻としては戦後日本とCIAとの関わり、自民党への献金が存在し日米安保条約が締結させた背景など、この項だけでも十分に読む価値あり。
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CIA創立から2004年ごろまでの歴史書。近代史における有名事件の裏側で、CIA・またはホワイトハウスとその関連諸国がどのように事態に対応してきたかを実際の証言を基に詳細にまとめられた本。イラク戦争が何故起こったのか?日本のマスコミ情報の分析がいかにとんちんかんであるか感じたい、...
CIA創立から2004年ごろまでの歴史書。近代史における有名事件の裏側で、CIA・またはホワイトハウスとその関連諸国がどのように事態に対応してきたかを実際の証言を基に詳細にまとめられた本。イラク戦争が何故起こったのか?日本のマスコミ情報の分析がいかにとんちんかんであるか感じたい、又は多方向からの歴史認識を覗いてみたい方にはお勧めです。 とは言ってもボリュームがきつい&日本語訳に難があるために読み終えるのには若干のストレスを感じてしまいます。内容は良いと感じていますが、これらの評価を勘案して星3としています。英語が堪能な方であれば原書を読まれた方が誤解も少なく読みやすいでしょうね。
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