わたしは“無" の商品レビュー
ラッセルの短編集。 この中で私が一番好きだったのは「どこかで声が」。 無人惑星に不時着した宇宙船の生き残りたちが、その星に設置してある送信所のある塔に向かって、死の行軍を進める物語。 彼らの進路を邪魔するモンスターたちと戦いながら進むうちに、一人また一人と仲間たちが犠...
ラッセルの短編集。 この中で私が一番好きだったのは「どこかで声が」。 無人惑星に不時着した宇宙船の生き残りたちが、その星に設置してある送信所のある塔に向かって、死の行軍を進める物語。 彼らの進路を邪魔するモンスターたちと戦いながら進むうちに、一人また一人と仲間たちが犠牲になってく。 最初は差別主義者で、仲間に悪意を持っていた男も、自己犠牲を厭わない彼らに、真の友情を感じていく。 そんな人間の変化が感動的だった。 このタイトルは特に気に入って、自分自身で同じタイトルの短編描いてみた。それくらい好き。
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本書は1940~50年代に発表された作品を集めた珠玉の短篇集です。著者は往年のイギリスSF作家エリック・F・ラッセル。といっても、この年代はまだまだ知らないSF作家が多く、ラッセルも同様。したがって、あまり期待せずに読み進めていったのですが…これがまぁおもしろい。 とりわけ、「デ...
本書は1940~50年代に発表された作品を集めた珠玉の短篇集です。著者は往年のイギリスSF作家エリック・F・ラッセル。といっても、この年代はまだまだ知らないSF作家が多く、ラッセルも同様。したがって、あまり期待せずに読み進めていったのですが…これがまぁおもしろい。 とりわけ、「ディア・デビル」と「わたしは"無"」の2作品にやられました。弱いんです、こういう心温まる作品。特に前者は多少のご都合主義的な展開があるのですが、ラストの高揚感にはすさまじいものを感じました。 さて、あとがきで引用される「ラッセルの興味をなによりそそるのは、人間内部の宇宙だった」という言葉がしっくりくる本書ですが、この年代のSF小説もやっぱりおもしろいですね。作品に特別凝ったような印象は受けないのですが、わかりやすい直球だからこそ生まれる良さをあらためて感じた次第。
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収録作は、全て1940~1950年代に発表された作品。創元文庫の復刊フェアで、久々にお目見えしました。 何分にも古い作品ばかりなので、その後の黄金期から現在までのSFを読み慣れた者にとっては、かなり地味で淡々とした作風に映ると思います。が、古いからといって読むに耐えないというわけ...
収録作は、全て1940~1950年代に発表された作品。創元文庫の復刊フェアで、久々にお目見えしました。 何分にも古い作品ばかりなので、その後の黄金期から現在までのSFを読み慣れた者にとっては、かなり地味で淡々とした作風に映ると思います。が、古いからといって読むに耐えないというわけでは全くなく、この短編集は「古いSF」ならではの悠揚迫らざる詩情に満ちています。扱われている題材もストーリー展開も、今となっては使い古されたものではありますが、エッセンスは今でも十分通用するものばかり。 若いSF者に、ぜひ読んで欲しいと思います。
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東京創元社2013年復刊フェアで購入。 印象的なタイトルに惹かれたのが理由だが、内容もなかなか面白い。 『どこかで声が……』の皮肉な結末、ミステリタッチの『忘却の椅子』、火星人との交流を描いた『ディア・デビル』など、バリエーションも豊かで、序文にあるとおり、『いくら飽くことない読...
東京創元社2013年復刊フェアで購入。 印象的なタイトルに惹かれたのが理由だが、内容もなかなか面白い。 『どこかで声が……』の皮肉な結末、ミステリタッチの『忘却の椅子』、火星人との交流を描いた『ディア・デビル』など、バリエーションも豊かで、序文にあるとおり、『いくら飽くことない読者でもおそらく満足されるに違いない』。個人的には表題作が一番気に入った。
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