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モダンタイムス の商品レビュー

3.8

646件のお客様レビュー

  1. 5つ

    127

  2. 4つ

    255

  3. 3つ

    172

  4. 2つ

    41

  5. 1つ

    6

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2024/04/24

キャラが立ってるのは良いよね、やっぱり。今回はカミさんがね。名前は渋いけど、考え方も行動もなかなか素晴らしく、惚れた、というのは嘘かもしれんけど、まぁ他人事ならね。 そして猛さんといい。この暴力コンビは際立ってるし、大体においてこの作者の話はけっこう暴力というか残虐さが目立ってる...

キャラが立ってるのは良いよね、やっぱり。今回はカミさんがね。名前は渋いけど、考え方も行動もなかなか素晴らしく、惚れた、というのは嘘かもしれんけど、まぁ他人事ならね。 そして猛さんといい。この暴力コンビは際立ってるし、大体においてこの作者の話はけっこう暴力というか残虐さが目立ってるような気もするけど語り口がなんかそれをオブラートで包むというかスルッと読めるしやっぱ良いんだけど、今回はシステムがどうとか、説教臭いというかぼくらの七日間戦争かっていう青臭さが鼻につくというかうざい感じもありつつも最終的にはそれも含めて楽しんだかいな。

Posted byブクログ

2024/04/01

さすがとしか言いようがない。主人公の処遇が良いとはお世辞にも言えないため、主人公に感情移入するタイプの読み手はしんどくなるかもしれない。私は主人公に感情移入しがちなので心を休め休め読んだが、つらくても読むのをやめようとは思わなかった。 それだけ読者を引き込む作品の力が凄まじかっ...

さすがとしか言いようがない。主人公の処遇が良いとはお世辞にも言えないため、主人公に感情移入するタイプの読み手はしんどくなるかもしれない。私は主人公に感情移入しがちなので心を休め休め読んだが、つらくても読むのをやめようとは思わなかった。 それだけ読者を引き込む作品の力が凄まじかった。 閉塞的な現代社会に生きる我々はシステムに守られているが、システムに守られ、順応している間、システムを意識するようなことはあまりないと思う。しかし、いちどシステムに違和感を持ち、世界にとっての異分子になってしまった瞬間、世界は我々に容赦なく牙をむくだろう。現実において声を上げぬ市民でいることの危機感をひしひしと感じさせられた。 読後から5年経つが非常に記憶に残っている作品。

Posted byブクログ

2024/03/03

そのうち読もうと思っていたものをたまたま図書館で見つけたので読んだ。 「魔王」を読んでから、干支が一周するくらい間が空いているので、前作のことは断片的にしか覚えてなかったけどちゃんと楽しめた。 分厚い本だったけど、漫画を読むくらいスラスラ読めるので、休日に一気に読み進めつつ、平日...

そのうち読もうと思っていたものをたまたま図書館で見つけたので読んだ。 「魔王」を読んでから、干支が一周するくらい間が空いているので、前作のことは断片的にしか覚えてなかったけどちゃんと楽しめた。 分厚い本だったけど、漫画を読むくらいスラスラ読めるので、休日に一気に読み進めつつ、平日もちょろちょろ読んで、10日くらいで読め終えたと思う。 モーニングで連載していたということで、モーニング作家の花沢健吾の挿絵がついていた。花沢健吾自体は「ボーイズ・オン・ザ・ラン」も「アイアムアヒーロー」も好きなのだが、この作品を読むに当たっては不要だったように思う。こちらとの解釈違いも多かったので。小説の人物や景色って読者が勝手に補完しながら読んでいる部分が多いので、絵や映像に表そうとするとどうしてもずれちゃうよね。

Posted byブクログ

2024/01/18

国家の裏側に積極的に巻き込まれてゆく主人公、渡辺拓海の話。 仕組み化が推奨されている時代に、「そうなっているから」で済ませてしまうことの是非を考えさせられる小説だった。 これはフィクションではあるが、国家や会社などあらゆる組織において似た趣旨のことは起こり得ると感じた。 時折...

国家の裏側に積極的に巻き込まれてゆく主人公、渡辺拓海の話。 仕組み化が推奨されている時代に、「そうなっているから」で済ませてしまうことの是非を考えさせられる小説だった。 これはフィクションではあるが、国家や会社などあらゆる組織において似た趣旨のことは起こり得ると感じた。 時折り引用される“名言”にハッとさせられることが多かった。 また奥さんの佳代子、後輩社員の大石、作家の井坂好太郎などキャラクター1人1人が魅力的に映った。

Posted byブクログ

2024/01/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ダークな世界観の今作においても、伊坂幸太郎氏独特のユーモアを感じられました。 “人生は要約できない”、良い言葉だと思います。経歴だけからは読み解けない、自分らしさを大事にしていきたいですね。

Posted byブクログ

2024/01/04

事実は一つだが真実は人の数だけある。 実際に小説の中のようなことが行われていると考えてもあながち間違いではないと思う。 自分の人生、大きな目的のために生きることはできないが小さな目的のために行動しようと思った。

Posted byブクログ

2023/10/24

この作品が刊行されたころはスマホもまだなくそれほどネット社会の問題が浮き彫りにされていなかったと思う。テーマはネットにおける監視社会。ディストピア的な雰囲気はあるけれど、コミカルな会話など読んでいて楽しい。あいかわらず伊坂さんの作品はエンタメ性に優れていると思う。

Posted byブクログ

2023/10/18

自宅のマンションで浮気を疑われて拷問を受けそうになるところから始まる。 それを発端に主人公渡辺の周りで不可解で不気味なことばかり起きる。 「魔王」から50年後の物語。 「魔王」を読んでいたので、その中でモヤモヤしていた「お金の使い方」だけは、解決した。 今回もいろいろ謎が散りば...

自宅のマンションで浮気を疑われて拷問を受けそうになるところから始まる。 それを発端に主人公渡辺の周りで不可解で不気味なことばかり起きる。 「魔王」から50年後の物語。 「魔王」を読んでいたので、その中でモヤモヤしていた「お金の使い方」だけは、解決した。 今回もいろいろ謎が散りばめられていて、読みながらハラハラドキドキしっぱなし。 夜に1人で読んでいたら怖いくらいだった。 不可解な事件の原因は一応解明するものの、「そういうもの」として謎のままの事も。 例えば桜井ゆかりの行動や妻が本当はいったい何者なのか? 結局前作の主人公の最期については想像はできるものの、解明はしなかった。 そして、前作では不思議な力の呼称について明言していなかったけれど、今回は「超能力」とはっきり言っちゃってる。 言っちゃってるけど、それでもまだ「信じられるほうを信じればいい」って、「信じるか信じないかはあなた次第です」というスタンスなのが面白かった。 本作の中でクセのある井坂好太郎という作家がでてくる。 あとがきで作者も言っているけれど、「名前を考えるのが面倒だった」という理由でこの名前。 理由が面白すぎて、もっと活躍して欲しかった。 本作は前作の50年後なので、時系列的に「魔王」以外の他の作品との繋がりはないんじゃないかなぁと思う。 作中に何度も登場する「幻魔対策」。私も子供頃に見た。なんだか怖くて忘れられない名作。 全体としてもう少し謎解きがあって欲しかったけれど、それでも十分に面白い!

Posted byブクログ

2023/08/23

ザ・伊坂幸太郎といえる作品のひとつだと思いました。読みやすい、テンポいい、人の掛け合いがクスッと所々笑えるといった感じ。読んでいて先々の展開が気になるような内容になっていて惹き込まれます。非現実的な話しがベースではありながら、随所に国家、政治、歴史、社会、仕事、人と人との繋がり、...

ザ・伊坂幸太郎といえる作品のひとつだと思いました。読みやすい、テンポいい、人の掛け合いがクスッと所々笑えるといった感じ。読んでいて先々の展開が気になるような内容になっていて惹き込まれます。非現実的な話しがベースではありながら、随所に国家、政治、歴史、社会、仕事、人と人との繋がり、などなど、考えさせられる要素があってとても読みごたえのある作品だなと感じました。伊坂幸太郎作品どれも基本好きなので、ひいき目かもしれませんが!

Posted byブクログ

2023/06/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

旦那のを拝借。 恐妻に浮気を疑われて刺客ともいうべき男に脅される渡辺。 その男は言う「勇気はあるか?」 この奥さん、怖すぎる。そして、やってきた男が怖すぎる。 渡辺はSEで、とある仕事から逃げた五反田の後任としていくことに。 そこには他所からの派遣の工藤と、同じ会社から派遣された大石の3人。 アップデートに伴い、システムを変える(?)ようなお仕事なのですが、どうやら普通のシステムではなさそう? そしてなぜ、五反田はこの仕事から逃げたんだ? そうしているうちに1か月ほど海外旅行中だった浮気相手(浮気しとったんかいっ!)が旅行を切り上げて帰国したらしい。 それもどうやら嫁の力で。アブナイ!あの怖い男が彼女の所に行ってしまう? っておもいきや、彼女は海外で見つけた男と結婚するという。どういうこと? そんなことをしていたら、お仕事のほうでも、なにやら変な部分を見つけてしまうが、 五反田が去り際に行った事を想い出す「見て見ぬふりも勇気だ」 しかし、その分からない部分を含めて、発注先にきかないといけない事があるのに、発注先の株式会社ゴッシュと連絡がつかない。 連絡がとれないとこれ以上の事が出来ないさてどうすべきか・・・ そしてどうやらこのシステムの不可解な点がわかってきた。 とある単語と単語を合わせて検索すると、とある出会い系サイトにつながる。 その単語と単語の関係性も、出会い系サイトとの関係も、まったく分からない。 いったい、このシステムはなんなんだ? そうしているうちに、不用意にその単語を検索した大石にあることが・・・ なかなかのボリューミーな本でしたが、めちゃくちゃ面白かったです! ここにもあるけど、 私も分からない事があると、すぐに検索しちゃう。 それが罠だとは考えないよね。 某国では一定の単語を検索すると、警察的な人がやってくるという都市伝説があるから、この話も一概にファンタジーともいえない。 あと、このお話が、微妙に近未来なのが不思議だったんですが、 この話の50年前の話として「魔王」というのがあるんですね。 そちらは未読(あと、旦那の蔵書にもなさそう)なので、探してみます

Posted byブクログ