これでいいのだ の商品レビュー
3歳の子が暗くなっても帰ってこないからと言って、当時の母親は顔色を変えて探したり、警察へ走ると言うような事はしなかった。 どこかでまたあの悪ガキたちが息子を小突いたり、からかったりしながら、しかし面倒は見てくれている…母親がそう信じきっている時代だった。 彼らだってハンデを背負...
3歳の子が暗くなっても帰ってこないからと言って、当時の母親は顔色を変えて探したり、警察へ走ると言うような事はしなかった。 どこかでまたあの悪ガキたちが息子を小突いたり、からかったりしながら、しかし面倒は見てくれている…母親がそう信じきっている時代だった。 彼らだってハンデを背負っているなら背負っているなりに頑張ろうという気持ちを持っているはずだ。何かって言うとすぐに施設入れたり隔離したりするのが問題だと思う。 「ああ、したいなァ」 その言葉に思いがけないほどの執着が感じられて僕は思わず問い返した。 「長生きして、どうするんだ?」 「生きてたら…オモ…シロイ」 晩年になってもう一度人生を取り戻した親父は毎日生きているために新しく味わえる人生の喜びを噛み締めていたのだ。
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先日青梅にあるバカボンのパパ、赤塚不二夫の記念館に寄った際に買ってきた一冊。バカボンやおそ松くんを地で行く生涯は記念館の中でもいろんな写真で見せてもらってたけど、いろんなエピソードがおもしろおかしく書いてあって、特に母親への尊敬とか関係については、作品の中でも確かにそうかもなぁと...
先日青梅にあるバカボンのパパ、赤塚不二夫の記念館に寄った際に買ってきた一冊。バカボンやおそ松くんを地で行く生涯は記念館の中でもいろんな写真で見せてもらってたけど、いろんなエピソードがおもしろおかしく書いてあって、特に母親への尊敬とか関係については、作品の中でも確かにそうかもなぁと思うところがありました。この本もいいけど、記念館も併せて楽しむともっと楽しめると思う一冊です。
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いやぁ〜いい本だった。自伝といっても、主に赤塚氏の「おやじ」と「かあちゃん」のことについて語っています。その「おやじ」と「かあちゃん」が、すごい!戦時中の満州のことも分かるし、手塚治虫のステキな言葉なんかもあるし、読んだほうがいいよ、これはー。
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まず、本のトビラに、「おやじとかあちゃんに感謝のココロを捧げるのだ」とあり、ぐぐっとひきつけられた。 旧満州での「これでいいのだ」を地でいく父との思い出、戦中、戦後の父不在の中での長男としてかあちゃんと家族を支えた時代、、そしてマンガとの出会いと伝説のトキワ荘時代、どの時代も、...
まず、本のトビラに、「おやじとかあちゃんに感謝のココロを捧げるのだ」とあり、ぐぐっとひきつけられた。 旧満州での「これでいいのだ」を地でいく父との思い出、戦中、戦後の父不在の中での長男としてかあちゃんと家族を支えた時代、、そしてマンガとの出会いと伝説のトキワ荘時代、どの時代も、めちゃくちゃ。普通の人なら乗り終えられなかったかも。赤塚不二夫の最大の強みは、父母から受け継いだ、愛し愛されること、心根美しくいること=「これでいいのだ」、という精神をもっていたこと、なんだと思いました。 天才バカボンのパパのパパのパパは、やっぱりバカボンのパパなのだ!
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僕らの世代だと、赤塚不二夫と言えば「天才バカボン」、あるいは、「もーれつア太郎(字はこれで良かったかな?)」になる。「おそ松くん」は少し古くてほとんど覚えていない(バカボンもア太郎も充分に古いけど)。バカボンのママが、どうしてバカボンのパパと結婚したのか不思議だったけれども(もち...
僕らの世代だと、赤塚不二夫と言えば「天才バカボン」、あるいは、「もーれつア太郎(字はこれで良かったかな?)」になる。「おそ松くん」は少し古くてほとんど覚えていない(バカボンもア太郎も充分に古いけど)。バカボンのママが、どうしてバカボンのパパと結婚したのか不思議だったけれども(もちろん漫画だから不思議も何もない。どうして赤塚不二夫がバカボンのママをああいうキャラクターに設定したのか不思議だという意味)、赤塚不二夫にとっては、あれは「かあちゃん」だったのだな、って、この本を読んで思った。
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