ポーの話 の商品レビュー
良いことも悪いことも全部、この世は美しい。 独特の文章と世界観、少しクセがありますが、深い愛に感動します。
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泥の中でうなぎを捕まえる「うなぎ女」たちの子どもとして生まれた少年ポーが、数百年ぶりの大雨のなか川を流され、いろんな場所やひとに出会って別れて、また生まれた泥の中に還ってゆくおはなし。 いしいしんじの作品というのは、どうも、やさしすぎて残酷というか、ぬるま湯でゆっくりと絞...
泥の中でうなぎを捕まえる「うなぎ女」たちの子どもとして生まれた少年ポーが、数百年ぶりの大雨のなか川を流され、いろんな場所やひとに出会って別れて、また生まれた泥の中に還ってゆくおはなし。 いしいしんじの作品というのは、どうも、やさしすぎて残酷というか、ぬるま湯でゆっくりと絞殺というか、安寧と絶望がお互いを認識しないまま同居しているというか、そういう表裏的な、生と死が弧を描いているさまがあっさりと描かれていて、読み終わって直後は気持ちが動揺します。 ぐらぐらするわりに「ああそっか」と思える。どうすれば……と思うけれど回答は示されてる。 あがなうこと、つぐなうことに対してとてもまっすぐで、最後のほうはずっと「うあああぁああぁ」って言いながら読んでいました。きつかった……。今までのいしい作品のなかで一番きつかった……。 ポーが無垢で、真っ白すぎて善にも悪にも染まることができて、それでいながらどちらの味方にもならない、良い意味でも悪い意味でも「子ども」であったことが大事すぎてたまらないです。 あともうひまし油がいとしくてならない。メリーゴーランドも相当だけれど、彼女も充分に歪んでいて、それが少しでも真っ当な方向に向かうことが出来たならと思うともう。幸福になってほしいです。
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おおお、おとな・・・・。 堀江敏幸の解説がなかなか上品で、 ああ、そういう風に読むのね、と思った。 私は、こどもなので、 ずっと犬じじと居ようよ、と思ってしまうのです。 流れていくもの、 出会っては別れ行く、 しかしつながっているウロボロス、 そういう切なさが、 仕方ないんで...
おおお、おとな・・・・。 堀江敏幸の解説がなかなか上品で、 ああ、そういう風に読むのね、と思った。 私は、こどもなので、 ずっと犬じじと居ようよ、と思ってしまうのです。 流れていくもの、 出会っては別れ行く、 しかしつながっているウロボロス、 そういう切なさが、 仕方ないんでしょうけども、 私には寂しいのです。
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なんだかよくわからない世界のなんだかよくわからないうなぎ系生き物の話。 行け、お前にはその力があるんだ。と主人公を応援したくなります。
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ゆらゆらと掴みどころのないような変な話。 ポーが下流に行くにしたがい、人間らしくなっていく。 毒と泥にまみれている。 解説は堀江敏幸。
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長い。とにかく長い。ウロボロスがモチーフになっているようで、所謂無限ループみたいな円環的なお話。ほとんど連作短編状態で、すげー疲れた。主人公が無垢で無力で、さながらガンジーのように無抵抗に世間に翻弄されていくドラマ。こういうのはきっと自分にあってないんだろう。最初の大泥棒メリーゴ...
長い。とにかく長い。ウロボロスがモチーフになっているようで、所謂無限ループみたいな円環的なお話。ほとんど連作短編状態で、すげー疲れた。主人公が無垢で無力で、さながらガンジーのように無抵抗に世間に翻弄されていくドラマ。こういうのはきっと自分にあってないんだろう。最初の大泥棒メリーゴーランドとうなぎ女のタームまでがピークで、そこから先は正直蛇足?
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描いてみたいシーンがたくさんあります。 えぐい視点で、ゆるやかな生命の道をたどっていった気分です。
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最後まで盛り上がらないまま終わってしまった。 一気に読まないと入り込めないけど、そこに入り込むための門は恐ろしく狭い
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20081224/ 2回目読んで愕然とする本。終わらないお話。ポーのつぐない。生命の循環。 けれど循環するうちに、きっと物語りは変わってゆくはず。ならいいのにな。 鳩の祝福は一体何度目だったのかな。
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比喩表現によっていろんな教えが書かれた本。 ポーがひたすらに大きくなって、いろんな人に出会う。 深い。
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